時には蝸牛もまた良し
便利になった世の中だ。
水道捻れば水が出る
ボタン一つでお湯を張る。
便利になった世の中だ。
コトコト煮込ますとも
レンジでチンで出来上がる。
時が速く、早く速く進む。
気がするのはきのせい。
二十四時間
それは変わらぬ時計の針
便利になった世の中だ。
あふれる情報 読み取る力
使いこなせば
何事も、速く早く進む
ぼんやりしてたら置いてきぼりだ。
紫陽花が咲いている
丸く大きく頭を垂れて
蝸牛がのろのろ のろのろ
銀の糸引き進んでる。
ああ、蝸牛 カタツムリ
梅雨の晴れ間の日曜日
するべき事はたんとある
畳に縁側 風が吹く
冷たいそこに寝転んで
雲が千切れる空眺め
のんびり過ごす昼下り
するべき事をのんびりと
考え過ごす午後の時
たまには蝸牛になってみようか
過去など振り返りはしない
背には銀に光る道がある。
前には未知なる時がある。
前だけ向いてうごうごと
歩んだ分だけ進んでる
たまには蝸牛もまた良し
夕立三日、三連チャン
昨夜はどん ピカガラガラ
ざぁざぁ ごぉごぉ
今日は来るかとぼんやりと、
考えてうつうつしていたら
カミナリゴロゴロやってくる
遠くの空では、ショータイム
慌てて飛び起き
洗濯物を取り入れた。