表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/51

バニラアイスとミーちゃんと




 条件クリアは死なずに来週の日曜日を無事に迎えること。


 「つまり、リカちゃんはその女の子を助けようとして死んだ。それなら助けなかったらいいんじゃね」

 「いや、その女の子はたぶん……」

 アキラは口を濁した。

 「レイカちゃんだと思うんだけど」

 「えっ、マジで」

 リョウたんは聞き返す。

 「イエス」

 リカコはなぜか英語で答えた。

 そうでなければ、ここまでレイカちゃんが私を助けるために奔走する義理はない。

 そうとしか考えられない。

 「じゃあ、その日のその時間にそこをレイカが通らなければいいんじゃね」

 「それはそうだが、仮に運命を変えてもまた違った形で運命は形を変えて牙をむくんじゃないか?」

 「もともともこもないな。それは」

 腕を組んでリョウたんは悩み込む。

 メガネ様は場をまとめるように手をパンパンと叩いた。

 「いつまでもこうしていても時間は消えていく。とりあえず月曜日に記憶がなくなかった時、僕達がすぐに状況を理解できるようにしよう。今はそれに力を全振りする。リカコちゃんも、月曜にはみんなの協力がえられように説得する。いいね」

 「はい」

 「とりあえず、どうするかは考えのは月曜日だ」

 慌てたところで再スタートは始まってしまう。

 


 そして皆、家に帰っていく。

 最後の夜だ。

 「あれ、リカコさん?」

 戸締りをしようとしてるころにアキラとばったり出くわす。

 「間に合った。これ」

 コンビニのビニール袋を差し出す。

 「これは?」

 「ダッシュのバニラアイス。これミーちゃんに。さっきいてなかったから」

 「そういえば、そうですね。有難う。無類の甘いもの好きなんだ」

 「よかった」

 「ミーちゃんもきっとリカコさんのこと助けたいって思ってますよ」

 「そうかな。そうだと嬉しいな」

 いつもカウンターの奥にいる人見知りのミーちゃん。何度繰り返してもなかなか仲良くなれかった。

 最後の一週間は友達になれたらいいのにな。

 リカコは少し寂しそうに笑った。




 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ