それは恋という名の
金曜日、今日はイチゴジャムをたっぷり塗った特製トースト。甘い甘いココアと一緒に。
「あっまぁ」
この組み合わせは、なかなかヘビーだぜ。
何故、私がココアを飲んでいるかって?
それは今日のラッキーアイテムがココアだから!そして今日の私は恋愛運がMAX!!!!!!
いつもこの巻き戻しの日々だけど、たまには息抜きが必要よね。
「おっとと、今日は一人でランチして一人で映画とショッピングしなくっちゃ。うふっ」
大きい独り言をいいながら私は優雅に朝食を取る。むなしくなんてないわ。
しかし、夕方はレイカちゃんと情報の交換をすることにしている。
ほら、私頑張ってるでしょう?
ランチはシャレおつなカフェで、モッツアレラのトマトソースパスタとサラダを食べた。
映画は「くまのプー太郎」とういうのを見た。私のことかよ!!!と思いつち、私の汚らしい心が洗われていくようだった。
楽しかった。楽しかったのだが、最高に虚しい。
まるで、世界に一人取り残されて砂を食べているような。いや、味覚はまだ健在だが、終わることのない繰り返しの日々にいつか心が歪んで壊れていくような不安を覚える。
そういえば、こんなことになった原因のようなものに最近思い出したのだが。決めつけは良くないし、私は探偵でも何でもないので、黙っている。早くこの謎を解いて欲しいと切実に思いながら。
アキラくんがこの異変に気付いてくれないものか?他の誰かも私と同じ考えならば私も安心するのだが……。映画も見終わり、なんとなく私は駅の近くのベンチで座っていた。
ハラリと普段でることのない涙が出た。
ほんとに、本当になんだかとても辛い。
虚しい。だって、一週間で出来た友達も探偵も。せっかくわかってもらえた日曜日の事も。
いつもこれからだという時に。 みんな、みんな忘れてしまう。
容赦なく日曜の夜が来る。
そして、世界で一人ぼっちの朝が来る。そして、月曜の朝に私を忘れたみんなにもう一度思い出してもらおうと努力する。そして、また月曜の朝が来る。
神様、私なにかそんなに悪いことをしましか?
ズーッ。私は鼻をすすった。
そこに、可愛らしいハンカチが差し出された。
「んっ?」
「君に悲しそうな顔は似合わないよ、ハニー」
そこにはいつか見たことのあったような人がいた。たしか、なんかフランスパンの時の?人だったかな?なぜかその男性は私の隣に座った。
「あの?」
「ハニー、どうしたんだい?よければ話を聞くよ。ノンノンノンノン、怪しいものじゃないよ。僕は、ついさっきニューヨークから東京に降り立った一羽の白鳥のような男さ。ファションリーダーとは仮の姿、しかしてその自体は喫茶店のオーナーにして探偵なのさ。君のお悩み解決しちゃうよ!!!!」
ハイテンションで彼は私に話しかける。
「でも、私の悩みって変なんです。私は変人なんです。この一週間が繰り返してて、この日々から抜け出せないなんてことありますか?誰も信じてなんてくれないでしょう?」
悲鳴のような声を上げた。
初めて小さな悲鳴を上げた。
「信じるよ。僕は信じる。だって君は僕とこんなに真剣に話してる」
「でも」
彼はとてもキラキラしていた。
「僕を信じてくれ、ハニー。僕は探偵だからね。そうだね、まず名前を聞いていいかな?報酬は君の笑顔で!!!!!」
「わっ、わたし。高丘リカコ、です。あなたは?」
「名乗るほどのものではないよ、メガネの人とでも呼んでくれ」
「じゃあ、リカコちゃん。明日から調査を始めるよ。もし月曜の朝になってしまっても、僕は探偵だからね。すぐに思い出す。そうだ交換日記をしようか?それなら分かってることが繋がっていくだろう?」
「えっ、あっ。は、はい」
私は思わず頷く。
「じゃあ、明日ここに来てほしい。場所わかるかい?」
渡されたメモにはこう書いてあった。
「喫茶十三夜月?」
あれ???
「あっ、あの。もしかして、メガネ様はこの店の店長さんなんですか?」
「イエス」
メガネ様は、私に微笑んだ。このキラキラビームは物凄い私の心を突き抜けた!!!!!!!!
ま、マジか。こ、これは、もしや。
恋というやつではありませか?
これはまさに奇跡。
運命の人。
これはそう、人生最初で最後の恋ではありませか???




