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はちゃめちゃ童話

私はシンデレラ。

作者: 黒ユリ

「シンデレラ、ご飯はまだなの!?」


その継母声を聞いて準備する手を速める。

この少女は家に居場所がない。実の父は仕事でなかなか帰ってこれないから殆ど毎日意地悪な継母と姉様達に苛められて過ごす。

ご飯も掃除も家畜の世話も全て少女1人でしなければいけない。さらに、継母や姉様はドレスを買ったりなどオシャレを楽しんでいるが、シンデレラは茶色の薄汚れた服だけ。


シンデレラは悲劇のヒロイン──────────


と迷惑極まりない噂をされている少女である。


「お腹が空いちゃったわ」


愛らしく舌をちろりと出して言う継母。

私がご飯を用意するには理由がある。継母はとても無器用である。もう、歩く破壊兵器と言ってもよいくらいである。

簡単なボタン一つで出来るご飯を炊くことも出来ない。何故か焦げる。


「あと5分で出来るよー」


「じゃあそろそろ2人を呼びますか」


2人の姉は双子であり、受験生であるため、今年は私が家事をしている。


義理の姉達との仲も悪くない。

しかし、継母似の吊り目のせいか、意地悪に見えてしまい、噂に尾びれ背びれがつく。

全く私にとっても、お姉様達にとっても、お母様にとってもいい迷惑だ。


「朝ご飯の匂いー。あ、今日も有り難うねシンデレラ」


次女のアナスタシアが元気に階段を駆け下りる


「お早う。」 


長女のドリゼラは眠いのかフラフラしながら歩く。


「明日、舞踏会があるけどいいわね、シンデレラは行っちゃだめよ」


アナスタシアが私に忠告する。これこそが最大の噂の原因なのだが。私は意地悪な継母とお姉様達に無理な仕事を押し付けられて舞踏会へ行けないと思われている。


本当は──


「あそこの女は獣よ!!可愛い妹を守るためだから…ごめんなさいね。」


姉達に溺愛されているだけである。  


「うん。分かったわ。楽しんでね」


「ええ。お料理をタッパーに入れて持ち帰ろうかしら。楽しみにしてね」


にこりと笑う彼女にそれは止めて。と言う。いや、だって王子様だっているんだよ?恥ずかしいよ!!



「あ、


アナスタシア。あれ…」


「ああ!!今、渡しちゃう?」


「うん」


2人から渡されたのは黒い光沢のある箱に赤いリボンが巻かれた物。


「開けてもいい?」


「ええ。どうぞ」


中に入っていたのは雪の結晶の形をした水色の水晶が可愛らしいネックレスだった。


「え、可愛い…」


『少し早いけど、メリークリスマス!私達とお揃いよ』


流石双子。息ぴったりである。


「有り難う!」







お揃いのネックレスを着けた仲の良い3人を見た町の人は驚いた。

そしていつの間にか〖悲劇のヒロイン〗の噂から〖とても仲の良い3姉妹〗という噂に変わった。



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