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光る道を捉まえて  作者: 相上園
12/17

9 ★


     ★


 彼は、言った。

 あそこにいるだろう?

 ここに来てから、ずっと泣き止まないんだ。

 ここに来てから、一度も笑っていないんだ。

 一人ぼっちなんだって、あの子は言ってた。

 あんな小さい子が苦しむのは、見たくない。

 でももう俺には、どうすることもできない。

 だからお願いだ。

 どうか、彼女を助けてくれ。

 どうか、彼女の傍にいてくれ。

 どうか、彼女を連れ出してくれ。

 どうか、彼女のことを守ってくれ。

 君なら出来るだろう?

 彼は、願った。

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