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序章-小説の始まりが世界の説明なんて長ったらしいだけ-

そんなこともありました。

そんなこともありました。

そんなこともありました。

そんなこともありました。

そんなこともありました。

  

  

  日記なんて後から書くと、小説になってしまうわね。



 かつて、200を超えた国々は分裂し、淘汰され、ついには1つの帝国になった。

それが、1千年まえ。

 世界征服を果たした皇帝はあらゆるもの事を法律で取り決めた。これが、世界の全人類が守る義務をおった初めての“国際法“だった。

それでも、反乱は抑えられなかった。何代もの皇帝はひたすら統一国家の維持に明け暮れた。

 ここで、統一までの道筋を書いてもいいかもしれないけれど、

それは、またの機会に。


 それよりも、私たちの、生きている時代を説明しないとね。

 現在の地球の人口は35億人。3度にわたる大戦と統一に向けた戦闘で人口が半減したと言われっているけど本当のことは分からないは。食糧不足で何人死んだかもわかっていないし。ただ、西暦2100年頃、最高で120億はいた頃もあるからその頃に比べると激減しているわね。

 この時代には、自動車も飛行機もないの。

 技術が後退したからじゃないかって?それはないわ。もちろん、そんなことはないは。

 エネルギーが枯渇したからかって?そうね、昔に比べれば、ガソリンは貴重になったでしょうね。でも、それも本当の原因ではないの。

 何代か前の皇帝は女の人だったの。その人の父親も、皇帝だったのだけれど、載っていた飛行機が墜落して、命を落としたの。

 元々、消極的で事なかれ主義だった、女帝はものすごくマイナスな方向に費やしたの。

その年のうちに航空機を禁止した。空を飛ぶものは容赦なく撃ち落とした。必要最小限の軍事用飛行機を残して、残ったのは軍用機と鳥だけ。

 次に、目をつけたのは自動車。毎年、全世界で交通事故により120万人近い死者を出す自動車を禁止した。

「戦争でもこれだけの数の人は亡くならない。」

この、謳い文句は誰も疑わなかった。でも、自動車廃止に前向きな人はそれほど多くなかった。産業はトラック輸送に支えられていたし、町外れの村では自動車なしには買い物も病院もいけないだから。

「自動車による交通事故でなくなる命より、自動車がない事で亡くなる命の方が多い」

こう言ってたしなめた人がいた。もちろん、聞き入れられずに処刑された。

こうして、自動車はなくなった。軍事車両は残っているけれど。

それから、なし崩し的に事故が起きるたびに禁止された。船も、鉄道も、宇宙船も。


帝国の起国、存在意義は『人類の死する原因を取り除く』こと。

その為に、感染症予防、医学の進歩、災害の復旧。人々は満足せざるを得なかった。

 

 最も、民主政治に嫌気がさしていた人々には、強力なリーダーシップを発揮する、独裁者“皇帝”は魅力的だったことでしょう。

 世界が完璧に近づくに連れ人類はやる気を失った。数百年前、未来予想の不安定と日々の困難に絶望した人々は、安心と安全を約束された安定した世界で再び失望している。

 

 いまや、希望を抱いた人間などこの世にはいない。あまりに贅沢な悩みは人類の本性を表している。


 この世界を変えることが私の今の行動理由、つまり“夢”である。


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