第三話「関東の女王」
関東に住んでいるという、「関東人」から手紙が届いた翌日、関東平定軍は大島の「えのぶ崎」軍港から発進した。あの手紙が本当かどうかを確かめるために、太閤シトウもこの船団に乗り合わせていた。出港して3日後、船団は海に一番近い砂浜に到着した。
乗組員「シトウ殿下、到着致しました。」
シトウ「ウム。」
そして一行は、内陸の方へ歩き出した。
シトウ「美しい山だ。」
シトウの目に入って来たのは、山頂に雪を纏い、その存在感を世に知らしめていると言わんばかりの印象がある、1つの山だった。
シトウ「これ程美しいのか、関東というところは。」
その一行を待っていたのは、1人の女性と2人の男だった。
シトウ「貴女が私に手紙を出された人ですか?」
???「その通りです。」
シトウ「貴女のお名前は?」
???「・・・クレミス、と申します。」
シトウ「クレミス、ですか。」
クレミス「そうです、そして私がこの関東一帯を治めている女王です。」
シトウ「なるほど。」
クレミス「立ち話もなんですので、私の神殿へ参りましょう。」
そして、シトウ一行は関東の女王クレミスに連れられ、更に内陸へと向かった。