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リックと黄金の神鳥  作者: sick
10/18

リックと黄金の神鳥Ⅸ

 聖王国シングラーヴァ滞在二日目、国を挙げての祝祭が行われ、エイリーとリックは聖王国の文化に触れる。


 エイリーは祝祭の途中で世界樹の樹上へと抜け出し、世界樹の実を食べながら収穫している。


 リックは祝祭の催しをアリアス、勇者と共に鑑賞する。


 そんな中、エイリーは樹上から南の方角を見下ろす。


 昨日から感じる動物的本能だ、何か得体の知れないものが世界に混ざっている。


 直ぐにエイリーは樹上から降り、祝祭の鑑賞をしているリックに言う。


「リック、行くよ!」


 エイリーは兜と爪、そして鞍を着て完全武装している。


 リックは頷き、アリアスと勇者に一礼し、エイリーに騎乗した。


 エイリーは音もなく跳躍し、世界樹を飛び越えて更に空気を蹴って進む。


 戦王国イグニスの王城、その数千メートル上空にぽっかり空いた穴から何かが王城を溶かしている。


 特異点だ、とリックがそれを視認するとエイリーはリックに対して教えるように言う。


「突然変異体だね、何が原因かは知らないけど一撃で葬らせてもらう!」


 エイリーはリックを乗せたまま加速し、音速を越えてその先の光の速度で空間に空いた穴に対して蹴りで貫いた。


 泣き叫ぶような阿鼻叫喚が鳴り響き、空間に空いた穴が更に大きくなる。


 エイリーは蹴りで貫いた光の速度のままその穴に向かって口を開く。


 咆哮だ、その口から放たれる衝撃が空間から生まれる突然変異体である特異点を崩壊させていく熱線となる。


 リックがエウリュアレから見せてもらった【醒竜の咆哮】の本家本元、最強化版だ。


 突然変異体が灰となってその全貌を見せずに空間ごと崩壊していく。


「妙にあっけないな」


 エイリーがそう言ってその空域に停滞していると、空が突然暗くなる。


 宇宙空間に大きく、大きくその姿を広げ、無尽蔵に広がり続ける肉と眼がエイリーとリックを見ている。


 その姿は顔のない竜だ、眼だけはあちこちに大小様々に付いていて、こちらを見て瞬きをしている。


「これは・・・・」


「リック、ボクとは相性が悪い相手かもしれない」


 エイリーはそう言って天空を駆け上がり、惑星ほどの大きさの竜を蹴りで惑星から突き放す。


「突然変異型特異点だけど、こいつは召喚されている。これには考えがない、ただ戦王国イグニスを滅ぼそうとしているだけだ」


 竜の翼をエイリーは蹴りで切り離すが、すぐに元通りにくっついて再生する。


「どうしたら・・・!」


「リック、聞いて」


 エイリーがただひたすらに蹴りを顔のない竜の胸元に入れ、居た惑星から彼方へと突き放す。


「こいつを召喚した本体があの惑星の何処かにいる、おそらく戦王国イグニスに繋がる何かだと思う」


「エイリー、一緒に・・・!」


 リックの提案にエイリーは首を横に振る。


「こいつはボクだけではどうしようもない相手だ」


 そう言ったエイリーの言葉にリックはエイリーが以前言っていたことを思い出す。


「リック、召喚している召喚者を探して欲しい、この特異点は突然変異で召喚というカタチをとっている。おそらく二人だ、二人いる。召喚と増幅の特異点だと思う」


 エイリーのその言葉を聞いてリックは頷く。


「わかった」


 リックは宇宙空間で自身の周囲に封牢結界を展開した。


 エイリーが顔のない竜を蹴る反動で背後の空間を爪先で引っ掻いて空間の裂け目を作ると、それを見たリックはエイリーの手綱を手放した。


 封牢結界の中にいるリックにエイリーは背中を見せたまま言う。


「頼んだよ、リック!」


「任せて!」


 リックはエイリーが作り出した空間の裂け目に自身とそれを囲む封牢結界ごと飲み込まれる。


 そのリックの様子を見届けたエイリーは顔のない竜を見て改めて溜め息を吐いた。


 銀河の果てまでただ顔のない竜を蹴り続ける。


 エイリーの体力や力は万が一にも尽きることはないが、顔のない竜は死ぬことがない。目的のままに単調な行動を繰り返すだけだ。


 困ったことに、隙を見せれば顔のない竜はエイリーと同様の能力で空間を飛び越える可能性がある。


 一瞬で消滅させても復活するだろう、エイリーにとってはそれも可能だが、次にどこから出現するのかまではエイリーにも察知できない。


 エイリーはリックを信じて顔のない竜を押し止めることを選んだ。


 特異点と特異点の終わりなき戦い、エイリーはただひたすらに顔のない竜を蹴り続ける。






 戦王国イグニスの王城、その直上に降り立ったリックは城を封牢結界に乗ったままその足元を見下ろした。


「何故、城を破壊しようとしたんだろう?」


 王城は顔のない竜が顕現する際の液体のようなもので融解し、ほぼ原形を保っていない。


 欲しい情報は誰が持っているのか、戦王国イグニスはこの直近で偽りの勇者ギルグレイブ、つまりはこの国の国王が逝去している。


 それなのに王城には人が居る。


 王城がなくなるのは確かに大きな騒動にはなるだろうが、それ以前に国王は逝去していた。


「緘口令かな」


 リックはそう言って馬車に乗って我先に逃げようとする人間に対して封牢結界で拘束する。


 その近くに降り立って、リックは二振りの双剣を腰から引き抜いてその人間に構えた。


「聞きたいことがあるの」


「何をする!どこの者だ!」


 さっ、とリックはその人間の耳たぶを右手の剣で切る。封牢結界は手足を拘束している。


「聞きたいことがあるの」


「誰か!誰かおらんのか!」


 空気を切る音がその人間の額を通る。さあっと額から血が目を覆う、口は動いても目は額から溢れる血で見えなくなる。


「私の質問に答えて、国王は死んだはずなのにあなたはお城で何をしていたの?」


「どうしてそれを知っている!」


 この男は知っている、とみたリックは座った目のまま静かに問う。


「国王は誰に殺されたの?」


「ど、奴隷、奴隷民の女だ!何も見えない・・・・!」


 リックはそれを聞いて一呼吸置き、さらに問う。


「その女はどこに行った?」


「お、女は今頃“狩り”で死んでいるはずだ!」


 狩り?、とリックが問いを投げかけるとその人間は口元を緩ませて言う。


「知らんのか“奴隷狩り”だ!奴らは間引かなければ増えてしまうだろう!?」


 それを聞き、リックは自分自身がエイリーと通った大量の人骨のある道を思い出す。


「あれか・・・・!」


 リックは走り出し跳躍した先に封牢結界で足場を作り、さらにそこから跳躍し、封牢結界で足場を作り立ち止まる。


「これじゃだめだ、遅い」


 自身の封牢結界を見つめて、リックはそれに触れた。


 波動剣は狙った対象に直撃するまで刃が真っ直ぐ流れていく、この封牢結界はその波動を固定し停滞させる、その際に固定された波動はあらゆる攻撃を通さない。


 エイリーは空を駆ける際、足場を発生させているし、バリアを展開したまま自分自身も駆けて移動する。


 応用すれば移動できるはずだとリックは確信する。


「立ってる場所に封牢結界を展開して」


 リックの周囲を囲む正十二面体の結界。


「それを私の望む方向へ走らせればいい」


 結界ごとリックが動く、これらはリックの才能だ。


 そのまま加速と減速を五度に繰り返し、コツを掴んでリックはその場から音速で移動する。


「出来た!」


 そうして空中からリックは見下ろし、明らかに奴隷ではない人間の遺体と、白の痕跡を見つけて探る。


 何が起きたかは分からないが、人間の遺体には大きな噛んだ痕跡が残っているのを確認する。


「こんなことが出来るのは人狼族かな」


 近くで死んでいる馬も嚙み殺されている痕跡があり、それらは似ている。


 少し離れた場所に他の骸よりも良い服を着た少年が腹を骨で刺されたまま絶命している死体を確認した。


「二人、か」


 足跡が確認できる、これは大きな狼の足跡だ。二匹いる、大きい狼とそれより少し小さい狼だ。


 一匹は人化した人間の足跡、もう一匹はそのままだが足跡が深くなっている。


 リックは足跡を残す生物の暗殺依頼を受けたことがある、追跡して殺すため暗殺者にとって必要な技量で蒼い髪の男からそれらを叩き込まれている。


「【封牢結界】」


 もはや結界でもなくなって移動術に変わっているが、リックは変わらずに結界で自身を覆い、その場所から自分自身も移動させる。


 足跡を追う、リックの追跡が始まった。





 エイリーはリックの動向を次元空間から覗き込みながら顔のない竜を宇宙空間に蹴り止めている。


 蹴りの威力を上げれば顔のない竜の身体が弾け飛んでしまうので本気で蹴ってはいないが、蹴りの度に顔のない竜は大きく体を曲げる。


 中身はそれほどでもない、実体はまるで人形のように粗末なものだが、無数にある眼から流れ落ちる涙が溶解液となっていて、それらは宇宙空間に水玉として漂っている。


 エイリーがその水玉に触っても、黄金の羽に包まれたエイリーの身体は溶けることはないが、戦王国イグニスのあの城を一瞬で溶解してみせたのは特異点にしか出来ないことだ。


 リックの成長はエイリーにとっても目を見張るものがあるが、多少この世界が崩壊してもエイリーは乗り手であるリックを救うだろう。


「・・・・・」


 宇宙空間で生存に必要な酸素はバリア内に作った小さな空間の裂け目から空気を取り入れている。


 そもそもエイリーは無呼吸状態で丸三日は動き続けても平気だ、エイリーのイグドラシルフィールドには時間を逆行させる性質があるために、エイリー自身の状態を常に万全な状態にリセットできる。


 この顔のない竜のように召喚者が何かを喚び出して強制的な一対一にエイリーが追い込まれると、彼にとってはそれ以外に対応することが出来ないため弱点となる。


 無尽蔵に再生と進行を繰り返す顔のない竜と完全無欠最強の鳥の戦いは常に平行線だ。


 それは圧倒的にエイリーが勝っていても、顔のない竜は延々と機械的に目標を滅ぼすだろう。


 エイリーの前の乗り手は、エイリーが誤って城を壊したために牢に入れられて拘留されていたところを大金を出して解放した人間だ。


 この鳥にとって城など数秒もあれば灰にすることも可能だが、それは倫理と法律に反する。


 エイリーという生き物はそれらの自然の調律を大事にする生き物で、うっかり城を壊した場合は牢屋に入れられ処罰も受けるのだ。


 そんな彼を救った人間は「鳥に法律が通用するか」と言ったが、彼はその人間のことを気に入ったのだ。


 前の乗り手と旅をして、エイリーは彼がこの世界の人間であってもそうではないことに気付く。


 長い旅の終わりに別れた前の乗り手とエイリーは、彼が死ぬ瞬間に会いにいくことにした。


「今生の別れだな、別れるついでにお前の名前を一字貰っていこう」


「えぇ」


「お前は長生きし過ぎる、しかも背中に誰かを乗せないと気が済まなくなる性分だ。名前を別れる度に一字消したり足したりしていけばいい」


「なんて意地が悪い奴なんだ」


「そっちの方が面白いだろ。よし、今日からお前はエイリーだ」


「しょうがないなぁ」


 死は誰であれ訪れるものだ、エイリーは別れが悲しいと思ったことはない。


 今は前の乗り手よりも頼りになるリックがいる。







「見つけた!」


 追跡を追え、人化した人狼族の男と、女と少女を運ぶ狼の前にリックは立ちはだかった。


「何者だ!」


 女と少女を抱える狼がそう言ってリックに威嚇するが、人化した人狼族の男がそれを止め、リックに言う。


「我が名はラフトル、人狼族の者だ。如何様か、人族の娘よ」


「私の名前はリック、別の世界から特異点を抑えるために来た」


 異世界、と言ってラフトルはそれを聞いて訝しげな顔を浮かべる。


 そのラフトルに対して、リックは剣先を女と少女に向けて言う。


「先の戦王国イグニスで起きた暗闇の原因はそこの二人にある」


 ラフトルはそれを聞いて女と少女を見やる。


「特異点はこの世界の均衡を壊しかねない存在、現にイグニスの王城はすでに消えた」


 ラフトルはリックの話を聞いて考え込んでいる。


「ラフトル様、如何なさいますか」


 女と少女を抱える狼がラフトルにそう聞くと、ラフトルはリックに言う。


「戦王国イグニスなど滅びればいい、我々の知ったことではない。“人狩り”などというおぞましき蛮行を許せるものではない、断じて許せん。貴校もあのおぞましき骸のおびただしい数を見たのであろう?」


「見た、それでも滅んでいいというわけではない」


 リックがラフトルにそう言うと、ラフトルは笑んでリックに言う。


「ならばどうする、異世界の人間が腐りきった国を変えられるとは思わぬが」


「どうもしない、ただこの世界は在り続けるだけ」


 リックのその言葉を聞いて、ラフトルは顎に手を置いて考え、溜め息を吐いて言う。


「渡せぬ。が、そなたの同行は認めよう、我が名はラフトル、魔王ラフトルだ」


「魔王?あなたが魔王?」


「いかにも」


 ラフトルは再び女と少女を見やり、リックに目を向けて言う。


「人族の国は一度滅んだ方がいい、その方がこの者達にとって希望になる」


「その人達は世界を滅ぼせる力を持っている、危険過ぎる」


「だから何だと?」


 ラフトルはリックを睨む、リックは目を合わせずに言う。


「エイリーが、私の相棒が、破壊を止めている。きっと今も戦っている。ここで止めなきゃずっと戦い続けることになる」


 リックは両手に持つ剣を強く握り、構えた。


「だから、止める!」


 突然、空間の裂け目からエイリーがリックとラフトルの間に現れた。


「イグドラシルフィールド」


 エイリーから発せられる黄金の波が女と少女を囲み、完全な治癒を施してエイリーはリックに言う。


「リック、封牢結界をあの二人に」


 言われて気付いたリックが封牢結界を二人に発動させる。


 正十二面体の結界が二人を囲い込み、そして完全に召喚のパスさえも閉じきってしまう。


「これで召喚された奴も消えた、後はマキナに相談しよう」


 ラフトルと狼の従者はいきなり現れたエイリーという存在に動けずにいる。


「さて」


 エイリーはラフトルとその従者を見やり、声を掛ける。


「この世界の魔王、キミの言っていることはボクもリックも間違いではないと思う」


「ほう」


 ラフトルはエイリーにそう言われて口元を緩ませる。


「それに戦王国イグニスの国王は既に逝去された、ボクが殺したんだけど」


 エイリーのその発言を聞いてラフトルは頭を抱えて笑う。


「そうか、そうなのか」


「魔王ラフトル、君には今から動いて貰おう。もちろん勇者は動かさない、彼はいま聖王国シングラーヴァにいるけどね」


 エイリーの一言一言にラフトルは笑みを浮かべて聞いている。


「魔王ラフトル、今から軍勢を率いて人族の国を支配するんだ」


「面白い提案だ」


 ラフトルはエイリーの提案に乗るつもりだろう、元より滅ぼすつもりだったはずだ。


「勇者は違うやり方で魔王を倒そうとしている、おそらく魔王は勇者に倒されるだろうがそこは問題ないはずだ」


「というと?」


「人族の国、戦王国イグニスは魔王の手によって滅び、その統治下の元で新たな人族の王に本物の勇者が選出されるだろう」


 ラフトルはそれを聞いて大笑いし、エイリーに言う。


「よかろう!我は今より人族の国を制圧する!」


「ボクはこの話を聖王国に持ち帰らせて貰う、勇者に説明してしばらく待って貰わないとだからね」


「またいずれ会えるか、黄金の鳥よ!」


「全てが終われば挨拶に行くよ、魔王ラフトル」


 魔王ラフトルは狼の従者を引き連れて、エイリーとリックの横を通りすぎた。


 その際にリックに対してラフトルは言う。


「見事な技だ、リックよ。そしてその相棒もまたやるではないか、この魔王ラフトルを動かすとは!」


「フィルとラクシュナによろしく」


 エイリーがそう言うと、ラフトルは笑って頷いた。


 リックが分からないような顔をしてエイリーを見ていると、エイリーはリックに説明する。


「ラフトルはフィルの夫だよ、匂いで分かったんだ」


「えぇ、そうなの!?」


 リックが驚いていると、そのリックとエイリーに対してラフトルは言う。


「では、また近いうちに会おう!」


 そう言ってラフトルと狼の従者は去っていった。


 エイリーの強大な力と威圧によって魔王ラフトルは嫌でも去らざる負えなかった。


 邪魔をするであろう勇者を抑えて貰えるのであればラフトルは動ける。無血開城も行えるだろう。


 そもそも城も国王もいない抜け殻のような国だ、問題はないだろう。


「久しぶりに運動して疲れた、マキナはいるかい?」


『あらエイリー、仕事が早いじゃない』


 エイリーの呼び掛けにマキナが傍に幻影として現れ、応答する。


「この二人はどうしようか」


『んー、しばらく預かって貰える?』


「えぇ、連れて帰れってこと?」


『しばらくは様子を観たいの、エイリーなら問題ないでしょう?』


「代償は?」


『世界樹はやり過ぎじゃない?あれは目を瞑ってあげる』


 マキナのそう言った言葉を聞いてエイリーは少しがっかりしている。


 リックに気付いたマキナはリックに言う。


『あ、黒化病だっけ、治しておいたからリックはその二人を連れて先に帰ってて、ここはエイリーに任せておけば済むでしょう』


「ん、わかった」


 エイリーはその話を聞いて空間に裂け目を作り、元の世界に帰るための出入り口を作ってリックに言う。


「少ししたら戻るから、それまでこの二人をよろしく」


「ん」


 リックはそう応答して女と少女を封じた封牢結界を空間の裂け目に押し込み、自分自身も裂け目に入って移動する。


 自分の家に帰り着くと、エウリュアレがリックに飛び付いて来た。


 蒼い髪の男が遠くから手を振る、その右手は黒くはない。


 リックはそれを見て大喜びしている。


 持ち帰った封牢結界内の二人を見てエウリュアレは首を傾げている。


 リックが蒼い髪の男とエウリュアレに事情を説明すると二人はその説明を聞き、頷いた。


 二人を取り囲む封牢結界をリックは解く。




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