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3.初授業

 


 光魔法と闇魔法の授業は、通常の授業の後、週3回夕方から行われる。


 何故なら受講者の絶対数が少なく、この2属性を習得する者は総じて皆さん優秀だからだ。他の授業を完璧にこなしつつ、追加で勉強するというなんとも高尚なお考えをお持ちなのだ。


 ため息をつきつつ、他の授業を終えた私は初めての闇魔法の教室に足を踏み入れた。


「失礼します」

「遅い」


 最初の第一声で怒られた。


 教室は普通の部屋だか、そこに立っていた人は全然普通じゃなかった。


 漆黒のカラスの濡れ羽を想像させる髪と紫眼、端正な顔立ちに縁なし眼鏡をかけた、やたら足の長いアロイス・クラウスヴェイク先生がいた。手には何故か黒い手袋をしていた。


「何故遅れたのですか」

「遅れてません。まだ3分前ですけど」

「私より遅く入室したら遅刻と思いなさい」


 そんな俺様思考ってあります?


 とりあえず着席を許された私は、不安しかないこの授業のテキストと筆記用具を出す。


「座学は1年生でやったはずです。全て完璧に覚えていますね?」

「········へ?」

「2年からは実習です。手順は一度だけ私が見せましょう。そのあと直ぐやってみなさい」


 そんな殺生な。


 半泣きの私を無視しつつクラウスヴェイク先生はキビキビと移動し室内の人形の的を指した。


「あれに闇魔法で攻撃します」


 一言いうなり、手の指先だけをフイっと払うとドオォォォォン!!!と爆音がして、的そのものが粉砕された。


「簡単ですね、やってみなさい」


 私はその場に立ちすくんだ。



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