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駿河 真一の怪異譚   作者: 緋色火花
1/2

プロローグ

お疲れ様です。


緋色の新作で御座います。

パチパチパチ♪

駿河真一の怪異譚。


月1の投稿となりますが、宜しくお願いします。


それでは、プロローグをお楽しみ下さい。

俺の名は駿河 真一・・・30歳独身だ。


俺が今まで生きてきた中で、

怪異に(まつ)わる話をこれから先、いくつかしていこうと思う。


子供の頃からまぁ~色々とあったんだけど、

幽霊だとか怪異だとかあまり信じたくはないんだが、

実際この目で見てしまったら・・・認めるしかない。

だからちょっと不思議で怖い体験を、みんなに聞いてほしい。


ではまず・・・俺の小さい頃の話からしよう。


俺自身もう記憶にはないんだが、

今回は身内から聞いた話も混ぜていきたいと思う。


俺の家の家系は・・・どうやら浄化が出来る血筋らしい。

実際俺の母方の祖母はそれを生業(なりわい)としていたんだ。

所謂(いわゆる)・・・霊能者ってやつだ。


だけど、俺自身にはそんな力はない・・・。

良かったのか悪かったのか・・・それは祖母を亡くした俺にはわからない。

それに俺の両親もそんな力はなかった。


ところがだ・・・。

生前、祖母からこんな話を聞いた・・・。


「真一?お前がまだ歩くのも覚束(おぼつか)ない頃・・・。

 お前は5日間ほど光熱を出しての?

 病院に言っても原因がわからず両親達は頭を悩ましとった。

 そんなある夜更けにお前は突然・・・突然の?

 泣き叫び始めよったらしい・・・

 子ども用ベッドから、急に立ち上がって、

 まだ両足で立ち上がるのもやっとだったお前が、

 急に立ち上がったもんやから、お前の母ちゃんがびっくりしてな?

 この婆ちゃんのところへ突然電話してきよった」


俺がその話を聞いた時・・・。

正直言うと・・・んなアホな・・・って思ってた。

だけどあまりに真剣に話す祖母に、

俺は緊張しながらその話を聞いた事を覚えている。


そして祖母の話の続きはこうだった。


当時住んでいた俺の実家と、祖母の家は7kmほど離れていた。

祖母は俺の母からの電話を取ると、

祖父の車で急いで駆けつけてくれたらしい。


まぁ~、俺は全部が全部信じちゃいないんだけど、

まだ歩く事もままならない子供が、普通に話をしていたそうだ。

しかもよくわからない言葉を俺は話していたらしい・・・。


実際俺はその言葉を聞いていないので、

勿論信じる事はできないけどね?


それを実際に見た祖母が・・・俗に言う霊視をすると、

「狐憑き・・・」だったらしい。


ベッドから飛び降り、尻もちを突きながらも、

その子供用のベッドの周りを飛び跳ねていたらしいんだ・・・。


で、結局その「狐憑き」がどうなったかと言うと・・・。


祖母の話では手のつけようがなかったらしく、

ある年齢に達するまで、当時の子供の俺の身体に封印したらしいんだ。


まぁ~、嘘か本当かは俺には何とも言えないが、

俺が小学校の6年生の卒業間際になるまで、

祖母が書いた御札を巾着に入れ、首から下げていたのは事実なんだ。


確か・・・金色と黒のストライプ柄だっと思うけど・・・。

妙に印象深かったのを覚えている。

って言うか・・・めっちゃ派手だったので覚えていたんだけどね。


だけどな?いつの間にかその巾着がなくなっていたんだ。

いつ首から下げなくなったのかは・・・今でも記憶にない。

ある日気付いたらなくなってたんだ。


あと覚えているのは・・・。


祖母の家に遊びに行くと、二階に昇るのがとても怖かった。

それは完全にトラウマになるような出来事があったからなんだけど・・・。


当時の年齢を忘れてしまったが、ある日俺は母親と共に祖母の家に来ていた。

そして泊まる事になり、二階にある和室で寝る事になったんだが、

その祖母の家の二階には、弘法大師の掛け軸やら、

様々な仏具が置いてあり、独特な雰囲気を(かも)し出していた。


俺はそれが嫌いだった・・・途轍(とてつ)もなく・・・。

妙に寒気や悪寒・・・あと匂いなどが気に入らなかった。



そしてその夜・・・。


俺はふと目が覚めた・・・。

pm20:00頃には二階で布団に入り、

多分だけど、起きたのは~・・・ごめん、時間は覚えてないんだ。

ただ大人達はいびきをかいて眠っていた。


俺はトイレに行く為に急な階段を降りトイレに入りそして出ると、

階段の上に黒い人影が居たんだ・・・。


俺は動けなくなってはいたけど、その時その人影の目を見た。

表現がとても難しいんだけど、(うつ)ろな目・・・?

そんな感じだったと思う。


どれくらい時間が経ったのかは知らないけど、

気がついた時には、祖母に抱き締められていた。

そして俺に例の巾着が首から下げられたんだ。


「だから言うたやろ?

 この巾着は寝る時もちゃんと着けとかなあかんってっ!」


この時確か・・・わんわんと俺は泣いていたと思う。

結局当時はそれが何かは俺は知らない。


だけど成長した俺が祖母に話を聞くと、

祖母はにこやかに笑いながら、その話をしてくれた。


「ええか?あれはな~?お狐様や・・・

 何かあるたんびに・・・真一を狙っとるんや?

 お前の身体がえらい気に入りよったんやな~?

 ほんまに、あれを追い出すのは・・・めっちゃ大変やったんやで?

 阿修羅様の御力を借りて、封印を解いてなんとか追い出したんや」


そう話してくれたんだ。

とても懐かしそうに・・・でも祖母の目は多分笑ってなかったと思う。

独特な雰囲気があったから・・・。

それに・・・「阿修羅様」ってっ!

まぁ~、そう思ったのは事実なんやけど・・・。


んー・・・「阿修羅様」の話って、

これから先もちょくちょく出て来るんだけど・・・

俺からしたら謎でしかない訳で・・・正直俺自身はピンとは来てへんし・・・。


そしてその「狐憑き」になって以来・・・

俺には変な事が起こるようになったんだ。


幽霊やもののけなんて・・・正直わからんっ!

だけど色々な事が有り過ぎて・・・認めなしゃあないしっ!


でも当時の俺は、祖母に言わせると・・・


「お前の力が強過ぎるからな?

 お婆と一緒にちょっとでかけようか~?」


実は・・・これは写真が残っているんだが、

何かの儀式・・・?的な事を、

俺自身が変な衣装やメイクをして写っていたんだ。


そんなもん・・・記憶にあるかいっ!って思うねんけどな?

実は微妙にその記憶があるねん・・・。

俺的にはめっちゃ怖いねんけどな?


そんな訳でそれ以来・・・色々とあるんだけど・・・。

これから少しずつ、話して行こうと思う。


あっ、でもな?

時系列はごちゃごちゃやから・・・あまり気にせんといてな?


野球していた頃の話とか、水泳やらされてた時の話とか、

それに・・・塾帰りの話とか・・・まぁ~色々とあるんだよね・・・。

ああ~・・・あと、生霊の話とか・・・ね。


その他にも色々とあるのでまた話したいと思う。


それじゃ~今回はこの辺で・・・。




さて、次回の話だけど・・・。


俺が兵庫県の某市に住んでいた頃の話で、

つい最近まで起こってた話をしようと思う。


タイトルは・・・「赤いコートの女・関西編・前編」を話そうと思うので、

興味があれば読んでもらいたいと思います。


それと俺がたまに関西弁になるのは・・・

つい、当時の気持ちなどを思い出すと、自然にそうなるみたいなので、

ご了承ください。


それでは、また・・・次回お会い致しましょう♪


駿河 真一




緋色です。


前書きでも言いましたが、

月1の投稿となります。


楽しんで読んで頂ければ、

非常に嬉しく思います。



緋色火花でした。

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― 新着の感想 ―
[一言] こちらも拝見させていただきました(^_^) 引き出しが多くてすごいですね! こちらでも阿修羅とか出てきたり。。。 今後も楽しみにしています♪
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