魔獣
魔獣は合成獣のように、複数の動物が合体している存在が多いと思います。
ケルベロス、ヒュドラ、コカトリス、バジリスク、マンティコアなどです。
まずは合成獣と呼ばれる魔獣ですが、ギリシア神話では前半身が獅子、胴体は山羊、後部が竜という姿をしていました。
これがゲーム世界になると、獅子と山羊と竜の頭、獅子の胴体に竜の翼が生え、尻尾が毒蛇の頭という凶悪な姿に変貌します。
1ターンに3回攻撃とか、本当にやめて欲しいですね。
ケルベロスは地獄の番犬ともされる、ギリシア神話由来の魔獣です。
美しい音色に弱く、オルフェウスの奏でる竪琴に免じて彼を通してしまう魔獣でもあります。
実際の戦闘では三つの頭が別々に攻撃を仕掛けて来ますが、所詮は犬並みの知能です。落ち着いて戦えば勝てない相手ではありません。
『ヘラクレスの栄光』というゲームでは骨を投げると追い掛けて行ってしまうという演出がありました。
ヒュドラもまたギリシア神話由来の魔獣で、多くの頭を持つ大蛇の姿をしています。
首を切り落とすと、そこから二本の首が生えて来る為、ヘラクレスは切断面を焼いて生えないようにして退治しました。
ヒュドラは猛毒を持ち、この毒に冒されたケイロンは苦悶したとも伝わります。
なおヒュドラの首を切って切って切りまくって増やし続けた場合、それらの首を胴体が支えられるのかは謎です。
コカトリスは雄鶏が産んだ卵を蟇蛙が温めると生まれるとされる魔獣で、蛇の胴体をした雄鶏の姿をしています。
中東に伝わり、生き物を石化させる能力を持つと言われております。
視線或いは息を浴びると石化する、または嘴で触れた相手を石化させると、その能力発現は一定しませんが、恐るべき魔獣には変わりありません。
バジリスクも中東由来の魔獣ですが、上記コカトリスと本来は同じ存在でした。
ところがこちらは巨大な蜥蜴の姿に、石化させる視線を持つとされ、アラビア半島を沙漠にした張本人と言われております。
視線に石化能力がありますので、鏡で防ぐことができます。
マンティコアは、獅子の胴体に蝙蝠の翼を持ち、尻尾は蠍、頭は老人とされています。
ペルシア語で「人食い」と呼ばれるぐらいに、人肉を好んで食べる肉食獣です。
知能は世界観により大きく異なり、野生動物のような本能で動くとされたり、高度な知能を備え狡猾な性格であったり、魔法を扱う存在であったりと、作者の趣味を全開にして良いでしょう。
魔獣は人に害を為す存在であり、冒険者なら討伐を依頼されるかもしれません。




