第7話 支援
何から何までやってくれるシェファ婆。結局ガイドするのかよ。
「施設内通報がありました。内容は迷惑行為との事ですが?」
隠す理由もないので話す。
「俺達が上に上がろうと思ったら彼らが絡んできて、武器と石を寄越せと。無理だと書いて断ったら強奪してきたんだ。それで…。」
先を促す。
「「武器に触れたら激痛が走ったんだ。攻撃された!!」」
「何もしてないんだが…。まあそれはともかく、それで彼らが叫んだと、そーゆー事です。」
「なるほど。彼らが『攻撃された』と言っていましたが?」
「『無理だ』と断りました。〈ダメだ〉でなくです。理由としては、武器に邪呪が掛かっている、で充分ですよね?」
「それはどういうものでしょうか。」
「知識豊富な司書様ならお判りかと思いますが、」
「はい。」
「受け継ぎし者以外が触れると激痛が走るというものです。」
「やはりそうですか。」
「「なっ!?」」
「つまりあなたは受け継ぎし者で、武器と白障石について恐喝された、また武器には邪呪が掛かっており、恐喝側が被害を受けた。こうですね?」
「「「不本意 ながら。」だがな。」」
「はい、分かりました。ご協力ありがとうございました。最後にお名前を伺ってもよろしいですか?」
「空間颼彌、コレット、トウヤにセージだ。」
「なるほど、ありがとうございます。トウヤさんとセージさんについては後ほど取り調べを受けることになるかと思います。こちらでは用が済みましたのでご移動なさって大丈夫です、お疲れ様でした。」
「うっ。ったよ…ったく…。」
「まあ不運だったと思おう…。」
去っていく2人。
「それで俺達は?」
「はい、申し訳ありませんが用事が増えてしまいまして。」
「はあ…?」
「大賢者シェファ様の伝言です。『15-1478-23#32』。」
「それから最後にこちらを。」
パスケースのようなものを手渡される。2人分。
「特級図書区画入場許可証です。シェファ様より渡せと仰せつかっております。」
「は、はあ…。」
なんとなく頷く。
「手間をおかけしました。ごゆっくりどうぞ。」
去っていく間取さん。しばらく2人でボーッとしてしまった。
[行こうか。]
[はい。]
こうして俺達は國立図書館の15Fにむかった。
検査所を無事通過し、扉を開くとすぐ飛び込んできた文字列。
↠声量制限区画:5↞
[]
[言わなくても分かります、ズバリ〈喋るな〉です。]
先を読まれた。
それにしても〈喋るな〉かぁ…。
次回、魔法について。