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6/11

ちゃんと仕事してるって本当なの?!

ポイント評価ありがとうございます!

嬉しかったので本日二話めを投稿しますヽ(*´∀`)ノ


いや、まぁ昨日投稿できなかったというのもありますが・・・!

ブックマークしてくださった方、ありがとうございます!!とても嬉しいです♪

まさかの悪役令嬢(わたし)だけじゃなく、サポートキャラも異世界転生者だったことが判明してからというもの。

私たちは脇役としてヒロインの恋を応援するための作戦会議を定期的に開くようになった。

まぁ、私が勝手に押しかけて一方的に話してるだけなんだけど。



「あなた、本当にお仕事(サポート)しているのかしら?」


できるだけ高慢にみえるよう見下ろすような角度でいう。

見下ろしつつも顎がしゃくれてるように見えないようにするのはなかなかの至難の技だった。


「だからぁ、ちゃんとしてるってば~。」


面倒くさそうに酒井原さま(サポートキャラ)が言う。


「っていうか、あんたも現代人なんでしょ?普通に話せば?」


「いいえ、私はこの悪役令嬢という仕事に人生かけておりますの!いつ何時も悪役令嬢らしさを忘れないようにしていますから口を出さないで下さる?」


うん、いまのいい感じに悪役令嬢(しごと)できてたんじゃないかしら?


まぁ、ヒロインちゃんに言えるセリフは「お手を煩わせるなんて何様のつもりかしら?」の一択だけど。

一応ね、バリエーション増やしときたいからね。

心の中は自由だからいいけど、言動は他人からみえるからね。

ちゃんと悪役令嬢っぽく振舞わないと!


「別にいいけどさー。ってかさ、いまさらだけどあんたの元の名前ってなに?何してたの?」


「・・・詳しくは覚えておりませんの。友人にこのアプリ攻略の手伝いをさせられていたということと私がその悪役令嬢だってことを思い出したくらいですわ。」


「え、まじ?それだけでそんなやる気になってんの~?」


ニヤニヤ笑うサポートキャラ。


「う、うるさいですわね!そういうあなたはどうなのかしら?」


「私?まぁ、私も詳しいことは覚えてないけど、このアプリゲーム開発に人生かけてたのは覚えてるから設定なら詳しいわよ。」


あんまり活かせてないように思うけど、詳細な設定が盛り込まれているわよね。

百合ヲタが喜びそうな設定が盛りだくさん。


友人もゲームの中の攻略対象というより設定にハマって、二次創作作りまくってたもん。

攻略対象者同士のカップリングの創作活動(ふきょう)している間にコツコツとアプリゲームを進めるのが私の仕事だった。


一回クリアしておくと、スキップできるし、スチルで回想もみれるしいろいろ捗るらしい。

絵も綺麗だし、好きな声優さんが出てたから私も楽しんでたけどね。



あれ?そういえば・・・。



「アプリで人気投票ありましたわよね?一位は誰だったのかしら?私の予想は道山科さまなのだけれど。」


「えっ、あんた結果知らないの?あー・・・じゃぁ、もしかして大規模アップデートとかも知らない?」


「あっぷ・・・でーと?」


記憶にございません!

じゃぁ、私はその時期に転生したのかな?



「あー、そっか。だからかぁ・・・。」


なんだか遠い目をするサポートキャラ。


「何か悪役令嬢(わたし)に関わることがありますの?」


きりっ、と表情を作り直して聞いてみる。


「いやー、まぁそのうち分かるわよ!とにかく、私はちゃんと仕事してるから!悪役令嬢(あんた)が活躍できる場がちゃんと来るから!!今のままで過ごしていたらいいから、ね?」


「な、ならよろしくてよ!」


そういうことなら安心だ。

よくわからないけど、大規模アップデート後のシナリオなら私の知ってることと違うことがあるのも当然だ。

なんだか安心した。

私、ちゃんと悪役令嬢(しごと)できるのね!!


「ってか、あんたそろそろクラスに戻らないと授業に間に合わないんじゃない?」


「そうですわね。では、ごきげんよう。」


意地悪そうな表情を浮かべ、スカートのプリーツは乱さないように、白いセーラーカラーは翻さないように、ゆっくり・・・ではなくできる限り急ぎ足でクラスに戻る。

授業に遅れたらいけないからね、うん。


私が去ったあと、サポートキャラがぼそりと呟く。


「人気ランキング一位はね、悪役令嬢(あんた)だよ・・・。」


その声はもちろん悪役令嬢(わたし)には届いていなかった。


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