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星屑の傭兵  作者: 雪平 蛍
リベラの傭兵
2/15

出会い

―――化け物に女が剣を構えている。


俺が通りかかったのはちょうどその時だった。


「大丈夫か、あいつ」


女は見るからにボロボロだ。あれ相手に戦えるほどの体力はないように思えるが。だが、そんな俺の思いとは反対に女は、化け物に飛びかかる。


「きゃあああああ!」


やっぱりか。案の定、化け物には対してダメージを与えることもできず吹き飛ばされる。女は、ちょうど俺の足元に転がってきた。


「よう、生きてるか?」


取り敢えず、生死の確認をする。


「死んでたら、返事なんてできないでしょ」


確かにそのとおりだ。それに、思ったよりも元気みたいだ。


「それで、何してるんだ」


「何って、見てのとおりよ。戦ってるの」


「それはわかっている。俺が聞いてるのは勝てる見込みもないのに、なんで戦ってんだって聞いてんだ」


俺の質問に、女は泣きそうな顔をする。何かあったのだろうか。そういえば、アイツはどうしたんだ?ああ、俺に警戒して様子を伺ってるのか。


「仲間が、仲間がしんだの。私を逃がすために。それでも追いつかれて。せめて、一太刀って、思ってっ」


女の目から涙があふれる。俺は女の涙が苦手だ。どうすればいいかわからなくなる。だけど、このままってわけにも行かないから、取り敢えずきいてみた。


「で、助けは必要か?それとも、お前が倒すか?」


「無茶よ。10人ががりでも無理だったのよ。倒せるわけないじゃない!」


違う。俺はそんなことを聞きたいんじゃない。


「そんなことは聞いてない。倒したいかどうかきいてるんだ」


「倒せるなら、倒したいわよ!そんなの決まってんじゃない!皆あいつに殺されたんだから!」


感情が爆発した様にまくし立ててくる。だが、聞きたいことは聞けた。なら俺がやることは一つ。と言うか俺にはそれしか出来ないけど。


「そうか、なら俺を雇ってみないか。俺は傭兵だ。報酬さえ払うなら、あの化け物倒してやるぞ」


「倒せるならね。でも無茶よ」


どうやら、俺の実力を疑っているようだ。まぁ、それも仕方ないか。あの程度ならどうとでもなるんだが。


「なら、倒せたら、報酬を頼むよ。どうせ逃げられないんだろう?」


相手もそろそろ痺れを切らしてきている。俺は化け物の方に向いながらそういった。


「っ。ええ。倒せたらね」


女も自分一人じゃ無理なことくらいはわかっているのか、俺の言葉に同意する。ちょっと強引だが、契約完了。


さて問題の化け物だが、うん、やっぱりそうでも無いな。


「6足、獣系(ビーストタイプ)の壊獣、ね」


壊獣。500年程前に起きた、文明崩壊のときに現れたらしい化け物の名前だ。まぁ、難しいことは俺には分からない。とりあえず、敵だってことさえわかれば問題ないしな。


「Ghduejudjejdukkkekdj」


わけわからん。奇怪な叫びをあげながら飛びかかってくる。とりあえず横に避けて、武器を展開する。


「―――起動しろ。クラースルィーク」


俺の言葉に反応して、赤黒い大剣が展開される。戦場に出るようになって以来の俺の相棒だ。ヤツはまだ、こっちを向いていない。


「遅いねぇ」


そう呟きながら、その化け物のわきを走り抜けながら剣を振るう。剣は、狙い通り首に命中した。ザシュッという感覚とともに、ヤツの首が飛んだ。


「嘘でしょ……」


女が物凄く驚いている。そんなに驚くようなことなのかね。


「取り敢えず、倒したぞ。報酬を頼む」


「ッ。ええ、わかったわ。でも今は持ち合わせがないの。だから、私の家にきてくれる?」


だろうな、ボロボロだったし。まぁ、俺としては報酬さえ払ってくれるなら何でもいい。取り敢えず、明日の路銀がないと飢える。


「わかった」


「ありがとう。そういえばまだ、名乗ってなかったわね。私はリエラよ。よろしくね」


「俺はダストだ」


取り敢えず俺も名乗っておく。しかし、リエラか。どこかで聞いたような気がするが。まあいい、飯には代えられん。


と言う事で俺は女、もといリエラの家に向かうことになった。


これが俺とリエラの出会いだった。

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