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ネカマの弟に親友が恋しました  作者: 奈倉小町
彼はモテ期を愚考する
8/8

第6話 「ペンナ・パナケーア」

すいません

少し病んでます…

「生きてる実感でも感じましたか?」

「くっ……ぐ……くぁ…」

「生きてるって素晴らしいって表情ですね」

「は……はっ……」

目から溢れる。水が溢れる。

大丈夫だ、ただの音楽だ。そうだ。

なのに、なのに……。

涙が止まらない。

生きてる。生きてる。生きてる……。

「う……うぁ…ひ……ひく…ひぐ」

「あらあら、泣いてしまいましたか?」

「ふーっ……はーっ」

目一杯睨み付ける。

――心が折れていまわないように。

「ふふっそういうところも人間の愉しいところです」

「は?……糞っ」

つい罵詈雑言がもれる。

「ほいっ」

なんかを投げられた。

丸底フラスコのようなものにゴム栓がついている。

中には……緑の液体。

「――ん?」

つい、受け取ってしまった。

「魔屡底フラスコに入った『ペンナ・パナケーア』です。飲んでみますか」

「なんなの? 」

つい、というか、そもそも……なんなの?。

「まぁ、飲んでみましょう」

完全に怪しい。怪しいけど―――

「う……ぐ…ごくん」

「ほぅ」

「は?……はぁ、はぁ」

な……何これ?

「これは我々プレブアウェスの羽を使った薬です」

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

「麻薬などではありませんが――」

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

「人間には中毒性たっぷりです」

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

「ふふっ……これは下級ペンナ・パナケーア。あともって30秒」

「はぁ、はぁ、はははハハハハハ」

「29、28、27、26、25、24、23」

「はははハハハハハ 」

「22」

「ハハハハハははhhhhhhhhhhh」

「21」

「Hhhhhhhhhhh」

「20」

「Hhhhhhhhhhh」

「19」

「Hhhhhhhhhh」

「18」

「Hhhhhhhhh」

「17」

「Hhhhhhhh」

「16」

「Hhhhhhh」

「15」

「Hhhhhh」

「14」

「Hhhhh」

「13」

「Hhhh」

「12」

「Hhh」

「11」

「Hh」

「10」

「……」

「9」

「HHHHHHHHH」

「8」

「HHHHHHHH」

「7」

「HHHHHHH」

「6」

「HHHHHH」

「5」

「HHHHH」

「4」

「HHHH」

「3」

「HHH」

「2」

「HH」

「1」

「H」

「0」

「ハハハハハはぁぁあaa」

「ふふっ」

「aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa」


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