第6話 「ペンナ・パナケーア」
すいません
少し病んでます…
「生きてる実感でも感じましたか?」
「くっ……ぐ……くぁ…」
「生きてるって素晴らしいって表情ですね」
「は……はっ……」
目から溢れる。水が溢れる。
大丈夫だ、ただの音楽だ。そうだ。
なのに、なのに……。
涙が止まらない。
生きてる。生きてる。生きてる……。
「う……うぁ…ひ……ひく…ひぐ」
「あらあら、泣いてしまいましたか?」
「ふーっ……はーっ」
目一杯睨み付ける。
――心が折れていまわないように。
「ふふっそういうところも人間の愉しいところです」
「は?……糞っ」
つい罵詈雑言がもれる。
「ほいっ」
なんかを投げられた。
丸底フラスコのようなものにゴム栓がついている。
中には……緑の液体。
「――ん?」
つい、受け取ってしまった。
「魔屡底フラスコに入った『ペンナ・パナケーア』です。飲んでみますか」
「なんなの? 」
つい、というか、そもそも……なんなの?。
「まぁ、飲んでみましょう」
完全に怪しい。怪しいけど―――
「う……ぐ…ごくん」
「ほぅ」
「は?……はぁ、はぁ」
な……何これ?
「これは我々プレブアウェスの羽を使った薬です」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
「麻薬などではありませんが――」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
「人間には中毒性たっぷりです」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
「ふふっ……これは下級ペンナ・パナケーア。あともって30秒」
「はぁ、はぁ、はははハハハハハ」
「29、28、27、26、25、24、23」
「はははハハハハハ 」
「22」
「ハハハハハははhhhhhhhhhhh」
「21」
「Hhhhhhhhhhh」
「20」
「Hhhhhhhhhhh」
「19」
「Hhhhhhhhhh」
「18」
「Hhhhhhhhh」
「17」
「Hhhhhhhh」
「16」
「Hhhhhhh」
「15」
「Hhhhhh」
「14」
「Hhhhh」
「13」
「Hhhh」
「12」
「Hhh」
「11」
「Hh」
「10」
「……」
「9」
「HHHHHHHHH」
「8」
「HHHHHHHH」
「7」
「HHHHHHH」
「6」
「HHHHHH」
「5」
「HHHHH」
「4」
「HHHH」
「3」
「HHH」
「2」
「HH」
「1」
「H」
「0」
「ハハハハハはぁぁあaa」
「ふふっ」
「aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa」