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作者: 湯吊

 「お誕生日おめでとう」

無垢な笑顔をあなたは浮かべる。可愛らしい。純粋な笑顔があなたの長所だ。

「ありがとう」

僕も笑顔を浮かべる。自分でも気が付いている。こんな笑顔あなたの笑顔と比べれば醜くてどうしようもないものだと。しかしあなたはこの醜さには気が付かない。それが悲しくもあり嬉しくもある。愚鈍なあなたも僕は愛しているが。


 誕生日プレゼント、本当にこんなのでよかったの? おずおずとあなたは一切れの紙をだす。そこにはまるい可愛らしい文字で『お誕生日おめでとう 何でも言うこと聞く券 一回限り 無期限』と猫のイラストが添えられていた。もちろんだよ。さすがに年下にお金を使わせるわけにはいかないからね。笑いかけるとそんなの気にしなくてもいいのに、と頬を膨らます。すぐに使う? それともまた今度? どうしようか、悩むそぶりをみせるが悩んでなどいない。待ち望んでいたチャンスが来たのだ。今使わずしていつ使う。

「今、お願いするよ。とりあえずソファに座って」


 あなたを座らせ靴下を脱がせる。きょとんとした顔。この足に舌をそっと這わせたら、あなたはその愛らしい顔をどんな表情に変えるのだろうか。

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