序章
ヘッドホン一つでどこまでもできる。
VRMMORPGが進化していまの形になった。
前は、アミューズメント施設専用とか病院専用とか
いわゆる、家庭用ゲーム機ではなかった。
だが、二年前にヘッドホン型のゲームが開発された。
このヘッドホンは従来のものとは違い、脳の五感
というものを完璧に操れるらしい。怖いものだ。
よく考えてみると五感を操れるということはゲーム
によってはハッキングしてログアウトが出来なくなる
かもしれないわけだ。このゲーム機を知ったのは
つい最近だ。前は、それほど売れてはいなかったが
このゲーム専用のソフトができるらしい。
しかも、このソフトはMMORPGで全国の人と
つながるらしい。私はこのゲームのベータ版に
ニュースを見た瞬間応募した。
そしたら、見事当選して今日に至るというわけだ。
ヘッドホン一つでどこまでも行けるというのが
コンプセトらしく、早速ログインをしてみた。
一番はじめのキャラクター設定の画面では自分の顔が
いきなり目の前に表示された。思わず、びっくりしたがこの中は脳の五感のなかだ、と思うとあまりびっくりはしなくなった。キャラクターネームをtakitoと
入力し色は黒系統のものにした。アバターは全身
黒ずくめだったが、決定ボタンを押し、ゲームの世界の中に入った。
俺はまだ何も知らなかった。
だが、ゲーム世界に入り周りを見渡し思った。
ここはゲームではなくもう一つの現実なんだと