自分の部屋
部屋で先に届いていた荷物を整理する私。
真新しい家具にベッドもフカフカ。
自分の家の部屋よりは狭かったけど、とても快適な空間です。
さっき買った本の内容も気になるけど今は我慢、我慢。
それに漢字は難しいから後でコーヤさんに教えて貰おうっと。
私は自分の家から持って来た写真立てを机の上に置き、しっかり日本の事を勉強します。と写真の中の父と母に向かってそう誓った。
私の荷物は服が多めでそれらをクローゼットに仕舞い込む。
でも、一番の大荷物はこの日本製のミシン。
これは私の趣味に必要な物で無理に日本まで持って来ました。
こっちで買うと言う手段もあったけど私は使い慣れているコレが一番しっくりします。
勉強も頑張るけどコッチも頑張るぞ!と私は誰ともなくにそれを誓いました。
しばらく整理しているとお義母さんがお茶を持って来てくれました。
「リューシャ、ちょっと休憩しましょう」
「はーい、ありがとうございます」
私はお義母さんと休憩する事にしました。
「それにしてもナスターシャさんに似て年々綺麗になってるんじゃない?」
お義母さんは私の顔をマジマジと見てこう言いました、少し照れるなぁ。
「んー、そうですか?お母さんの方が綺麗なので自分では実感が湧きません」
私は思っていた事を正直に答えます。
「そんな事はないわよ。ナスターシャさんは今も綺麗だけどリューシャも綺麗だと思うわ」
「母は年の割りに他の年代の方より太ってないですしね」
「でも母方に日系人の血が入ると劣化しないまま綺麗だなんて日本人の私から見れば納得がいかないわね・・・」
「そ、そんな事は無いですよ。お義母さんだって綺麗じゃないですか!黒髪美人って言うのはお義母さんみたいな人を言うんですよ」
お義母さんは得意げに自分の髪を上げつつ「そう?うなじには自信があるけどね」と自分の髪をたくし上げた。
そして時間のみが過ぎて行きました。
しばらく話をしているとコーヤさんが上に上がって来て「後、30分程で始めるから」と言ってまた下に戻って行きました。
私は慌てて荷物の整理を再開しました・・・。