5/28
5
無傷で帰還した二人。
本来なら全滅必至の依頼を完遂した彼らを、ギルドの連中は冷ややかな目で見守るが、持ち帰った「泥濘の主の魔石」を見た瞬間、その空気は一変する。
「おい……これ、嘘だろ? 無属性のガキと、落ちこぼれのリナが、こいつを倒したってのか?」
一方、街の最高層。
四大属性の頂点、四聖ギルド『プロメテウスの焔』の幹部たちが、下界で起きた「奇妙な魔力の消失」について会合を開いていた。
「……辺境のゼムで、一瞬だけ属性の理が消滅した。調査しろ。もし『無色のノイズ』が混じっているなら——即座に排除せよ」
世界が、カイの存在を放っておかなくなっていた。




