表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【大賞受賞作】私を殺したのは、大魔法使い様ですか?~あなたがくれた幸せの呪い~  作者: 花澄そう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

91/283

魔法会2


でも、剣を完全に出し切る前に、相手が赤く燃え上がるような剣を手にして、俺に向かって飛び掛かってきた。


「うおっ!」

出すの早っ!

そしてなんや、その触れるだけでヤバそうなその剣は!

全然顔に似合ってへんやん!


遅れながらも、なんとか出した魔法の剣を急いで構える。

頼りない灰色の剣と、燃え上がるように真っ赤な相手の剣が、ガンッと大きな音を立ててぶつかった。


その瞬間、電気のような衝撃が手にビリビリと走り、ズシリとした重みが手首にのしかかる。



「ぐっ……」

重っ!!

せっかく治った手首がまた痛なりそうや。


誰や!弱そうやって言ったのは!


凄まじい勢いで相手の攻撃が繰り出され、こちらからは手も足も出せない状態。

剣で受け止めるか、必死にかわすだけで、反撃なんて無理。



「凄い!サオトメ・ロレンツォ選手、押しまくる!このまま一気に勝負が決まってしまうのか!」

その放送が耳に入った瞬間、イラっとした。

さらに、対戦相手が追い打ちをかけるように俺を挑発してくる。


「なんだ。ハンデバンドを付けてその程度?魔力の覚醒なんて全然大したことないんだね」

澄ました顔で、俺にしか聞こえんような声量で言うてくるんが、さらに腹立つ。



「は?なんや、お前。Fクラスはほぼ真ん中やから大してバンド効果ないんやで!そんなんも知らんのか!」

「知ってるよ。でも、僕のバンドは魔力を減少させるもので、君が付けてるのは多少でも増幅するもの。なのに全く手も足も出せてないよね。バンドが無かったら一体どうなるんだろうね」


「うるさいわ!」

腹立って力任せに大きく剣を振るけど、やっぱり綺麗にかわされる。


「へたくそ」


兜の隙間から、サオトメ様と言う奴の余裕ぶった微笑ほほえみが見えて血管が煮えくり返る。


「なんなんや。さっきからえらい突っかかってくるな!俺お前とは初対面やろ?俺、こう見えて記憶力はええんやで」

「そうだね。初対面で合ってるよ。でも、僕は君が嫌いなんだ」

「……はっ?なんでやねん!俺が何をしたって言うねん」

「ハンデバンドがあるクセに僕に勝てもしない奴に、これ以上答えるつもりは無い」


「はぁ!?アホか!俺は魔力の覚醒をしたんやぞ!こんなんが無くても勝てるわ――!」


そう言ってブチっとハンデバンドをちぎり取った瞬間――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ