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【大賞受賞作】私を殺したのは、大魔法使い様ですか?~あなたがくれた幸せの呪い~  作者: 花澄そう


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招かざる訪問者25


やっぱりヴァイスも同じ考えか。

普通に考えれば、ヴァイスじゃないのならそういう考えに至るよな。


まぁ、とりあえず収穫は無しだな。



シエルは、きっと世界中のどこかで生きているはずだ。

もしも殺すことが目的だったなら、あの部屋で殺していただろうから。


だが、一刻も早く見つけ出さねぇと、取り返しのつかない事になるかもしれない。こうしている間にも、どこかで怯えて震えているはずだ。



問題は、この広い世界のどこから手を付ければいいのか、と言う事だ。


俺には過去に、2年をついやしても見つけられなかった経験がある。

だからこそ、ただ闇雲やみくもに探しても意味がないことを、痛いほど分かっている。


せめて、何か手がかりでもあれば……



その時、不意にヴァイスが口を開いた。

「そういえば……、カミヅキは昨年の今頃、南の島のラグーナ島辺りにいたかい?」


俺は眉をひそめた。

「は?ラグーナ島?どこだよそれ、南の島なんて行かねーよ」



「横断することは?」

南の島を横断……

腕を組んで世界地図を思い浮かべる。


「数年前なら通る事はあったかもしんねーけど、去年は絶対通ってねぇな」

2~4年前位はちょうど世界中を回って奴を追いかけていた。

けど、昨年はちょうどNIHONから一歩も出ていない時期だ。


「数年前じゃない。新しい奥さんとハネムーンに行った時だから、ちょうど1年前で間違いない」

知りたかねぇけど、こいついったい何人の配偶者がいるんだよ。

呆れてドン引きした目をヴァイスに向ける。



「そのラグーナ島がなんなんだよ」

「1年前、ちょうどそのラグーナ島辺りでカミヅキの魔力を感じたよ」

「……っ!」

その言葉に驚いて、思わず目を見開いた。


「あの辺りはハネムーンで有名なリゾート地なのに、カミヅキの魔力を感じて妙だと思ったんだ。カミヅキはずっと女っ気が無いからね。

妻優先だったから、その魔力元を確かめることはしなかったが……」


「……それは、俺じゃねぇ……」

きっとそれは、俺のフリをしていた奴だろう。


……ん?

俺がいない時にまで俺のフリをしているのか?

なんでだ?

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