招かざる訪問者20
「おい。出てこい。お前がここにいるのは分かってんだ」
そう言っても、俺の声がむなしく倉庫内に響くだけだった。
これ以上魔力を使いたくねぇけど仕方ねぇ。
そう思いながら、指先から小さな明かりを出した。
明かりは乱雑に置かれた道具を照らし出しているが、人の気配はまるで無い。
不思議に思って魔力に意識を向けると、部屋の奥にある、人が入れそうなほどの大きさの木箱から微かな魔力を感じとった。
「あそこか?」
俺が出口を絶ったことに気付いてこんな箱に隠れるなんて、さすがに考えにくい。かくれんぼじゃあるまいし。
「かなり怪しいな」
触れる前に手を軽くかざすと、攻撃性の魔法は感じられなかった。
でも、何かの仕掛けがあるようだった。
何かがあると分かっていても、俺は興味を抑える事が出来ず、目の前の誘惑に負けて箱の蓋に手を掛けた。
そして、ぐっと力を入れた。
思っていたよりも重い蓋が開いた瞬間、中から魔力が飛び出しすのを感じた。
「っ!?」
その魔力は、凄い勢いで俺の足元をすり抜け、壁を伝って駆け上がって行く。
「しまった!」
その魔力を追いかけるように振り返ったけど、あっという間に見えなくなってしまった。
再び木箱に視線を戻す。
そこには魔力の残骸が残ったサッカーボールがあった。
逃げられた?
ほんの一瞬しか見えなかったけど、まさか、あれが俺が探してた本体だった……?
いや、さすがにそんなわけねぇよな。
頭を悩ませながら備品倉庫を出て、半地下の階段を上がって行く。
さっき入ってきた出口の前まで来た俺は、もう不要となった建物全体にかけた光るシールドに手をかざし、解除魔法を使った。
すると、すぐにパリンと魔法が解除される音が耳にに届いた。
なのに、なぜか目の前の扉はまだ光っている。
「ん?なんでまだ光ってんだ?」
状況が理解出来なくて、俺は静かに眉を寄せた。
おかしいな。シールドは1重にしかかけてねぇはずなんだけど。
「変だな……」
そう呟きながら、もう一度解除魔法をかけると……今度は解除魔法が拒否されたようにバチっと跳ね返された。
思っていたよりも重い蓋が開いた瞬間、中から魔力が飛び出しすのを感じた。
「っ!?」
その魔力は、凄い勢いで俺の足元をすり抜け、壁を伝って駆け上がって行く。
「しまった!」
その魔力を追いかけるように振り返ったけど、あっという間に見えなくなってしまった。
再び木箱に視線を戻す。
そこには魔力の残骸が残ったサッカーボールがあった。
逃げられた?
ほんの一瞬しか見えなかったけど、まさか、あれが俺が探してた本体だった……?
いや、さすがにそんなわけねぇよな。
頭を悩ませながら備品倉庫を出て、半地下の階段を上がって行く。
さっき入ってきた出口の前まで来た俺は、もう不要となった建物全体にかけた光るシールドに手をかざし、解除魔法を使った。
すると、すぐにパリンと魔法が解除される音が耳にに届いた。
なのに、なぜか目の前の扉はまだ光っている。
「ん?なんでまだ光ってんだ?」
状況が理解出来なくて、俺は静かに眉を寄せた。
おかしいな。シールドは1重にしかかけてねぇはずなんだけど。
「変だな……」
そう呟きながら、もう一度解除魔法をかけると……今度は解除魔法が拒否されたようにバチっと跳ね返された。




