マッチ売りの少女は放火しました。
「だれかマッチをかってください」
小さな少女がマッチを売っていた。町いくひとたちはうるさそうに少女をよけて歩いていきます。
とうとう売れなかったマッチをもって途方に暮れる少女の名は無い。
「はあ、どうしよっかなー」
少女は一本もマッチが売れないと家に帰れません。
雪が降っていた。
「寒い」
おそらくこのマッチを持たせてあわよくばと外に出したのだろうけど貧相な少女からマッチを買うような物好きはいない。
「もういいや」
少女は疲れていて何か楽しいことも思い付きません。
吹雪いてきて家の影にて入ります。
そして窓から見える幸せそうな家族を見てスッと心が冷えていくのを感じた。
「寒いから仕方ないの」
そういってその家の壁に藁を積むと火を着けました。
激しくもえる家からは家族が子供を置き去りにして逃げ出してきます。
「あはは」
少女が笑います。
次の日その町は燃えてなくなってしまいました。
それから少女は燃え残った食料を抱えて次の町に向かったのでした。
「生きるってたいへんね」
そうつぶやいたのでした。
なんもわからん