『時空の神』
よろしくお願いします!
今から私は、ある男を復活させなければならない。
彼ならばきっと、今の世界を救ってくれる筈だ。
私は彼を復活させるため、時空を操ろうとした....その時だった
「おい時空神、何をしている」
神父のような服を着て、分厚い本を持っている男、【時間の守護神】サイトが言った。
「まさか、あれを復活させる気ではあるまいな?」
神であっても、死んだ者を生き返らせることは決して許されない。
しかし、この荒んだ世界を変えるためには彼の力が絶対に必要なのだ。
「ええ、私は彼を復活させる」
「許されるとでも思っているのか?」
「思っていない。それでもやり遂げてみせる」
私がそう言うと、背後から神々しい金色の髪に黄金の瞳、背中には大きな翼が生えている神【全知全能の神】セグシズが現れた。
「そなたの気持ちはよく分かった」
子供に言い聞かせるように優しい声で、セグシズは言った。
「神の名を持って宣言する。只今より時空神を反逆神とする。直ちに粛清せよ!」
これはまずい。
セグシズは、神の中で頂点に当たる神だ。彼が命じたのなら、全ての神がそれに応じる。
「《時空操作》」
時空を歪ませ、私は歪んだ時間に隔離されたその世界に入り込む。
しかしこのままでは、全知全能の神も同じ力を使ってここに来てしまう。
「《時間停止》」
更にこの場所以外の時間を止める。
いくらセグシズが、全知全能の神でも時空神である私以上に、時間を操ることはできない筈だ。
「神の名を持って命じる。時空の神よ、停止せよ!」
セグシズが歪んだ時間に隔離されたこの世界に入り、私に命じる。
ありえない、早すぎる。
「時空神であるお前以上に、時空の力を使えないとお前は思っているのだろう?」
セグシズが問う。
「全くもって間違いである。全知全能である私は、お前以上に時空の力程度操れるのだ」
私は大きな勘違いをしていたらしい。この神は全能なんかではない。
「神の名を持って命じる。復活せよ」
そう言うとあの男は復活した。
私は彼を過去へと送った。
「何!時空神剣だと!!」
暫くすると大きな声が聞こえた。
「どこだ、どこにいる!」
仕方なく私はセグシズのもとへ行く。
「彼はもう復活して、過去にいる。貴方にはもうどうもできない」
時空神剣を私の分身と融合させ、もう1つ作っておいた世界に閉じ込めたのだ。
セグシズはまんまと囮に騙されたのだ。
「時空神め、私を陥れたことを後悔するが良い」
もうやるべきことはやった。後はどうなっても良い。
「《粛清執行》」
私の前に大きなギロチンが現れた。
お読み頂きありがとうございましたm(_ _)m
暫く不定期投稿が続きそうです。