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赤名の狩猟者  作者: ライ
1章「ベータテスト」
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子ども達と別れたあと、私は気になったので急いで時間を確認した。メニューを開き右上の時間を確認すると、上にゲーム内時間、下に現実の時間が表示されている。時間はゲーム内で18時リアルで14時を示していた。


「なるほどね、ゲーム内3日で1日なわけか。それなら思う存分遊べるかな」


私は子ども達と別れたあと、近くにある東門へ向け移動を再開した。その間に雑貨屋を見つけたので寄ってみることにした。


「こんばんは」

「こんばんは、こんな時間にお客なんて珍しいね」

「これから外に出るんですけど何かあったほうがいい物ってある?」

「こんな時間から外出るのかい、悪いことは言わないからやめときな。外で幽霊見たって話も聞くんだし」

「ちょっと気になるので門の近くから様子みるだけだから」

「忠告はしたからね。門の近くなら大丈夫だとは思うけど、十分に気をつけるんだよ。それで夜外に出るときに必要なものだっけ?」

「心配してくれてありがとう。ランタンとかあればいいんだけど」

「そうだね、ランタンの他にも光魔法で代用は聞くよ。後はランタンより持たないけど松明とかね」

「う~んそれなら松明5本ほどください」

「あいよ。松明5本で20Gだよ」


 私は店主さんにお金を払い東門への移動を再開する。東門に着くと他のプレイヤーたちが帰ってきたところのようで混雑していたが、何とか外へ出ることができた。その際に門番さんに注意されたが松明があるから問題ないと伝えておく。


「さて、このあたりでいいかな」


 私は、門から少し離れてからあたりを見渡した。まだ夕暮れということもあってかろうじて明かりを視野を保つことができているが、遠くまで見通せることはない。そのまま周囲の音に気を配りつつ暗闇を見続ける。そうしていると完全に日が暮れた。日が暮れると手元しか見ることができない。


「念の為に認識阻害使っててよかったな。それにしても予想以上に暗いな」


 そう独り言を呟いていると後ろの草むらから「ガサッ」という音が聞こえた。その音に振り返るも敵の姿を視認することができていない。なので、危険察知頼りに相手の攻撃を見極める。


「こっち。ぐっ」


 私は危険察知で感じた感覚を頼りに横に飛ぶと背中になにかがぶつかった。体力を見てみると少し減っているのでやはりなにかが当たったのだろう。その後も何度か攻撃が当たるたびに初心者回復ポーションを使いつつ敵の攻撃を避ける。

その状況で1時間が経過した。そこまで経過すると視界にも変化が訪れる。


「よし、視界が多少良くなったかな」


視界が1mほど開けたことによって、飛んできていた物体を確認することができた。飛んできていた物は骨だった。私は視界に入った骨をナイフで叩き落とした。

(骨っていうことは定番のあいつかな)

私は今回の相手にある程度のあたりを付けた。その後は、飛んでくる骨を弾きながら慎重に距離を詰めていった。そのまま距離を詰めていると背中がゾクッとした。咄嗟に後ろを振り返ってみるとそこには蛆の付いている死体がいる。


「なんで、こんなにリアルなの」

「オォォォォォォォ」


 私は愚痴りつつもゾンビの首にナイフを突き立てる。だが、ゾンビの首に突き立てても生物と違い有効打には程遠いようだ。私は突き刺したナイフを振り抜く。その後、バックステップで距離を取った。その間にも飛んでくる骨は冷静に打ち落としていく。

そのまま10分ほどたったところでゾンビを倒しきることができる。途中からはナイフをしまい腰に差している初心者の双剣で骨をゾンビに弾くことでダメージを与える。その際に投擲の判定も入っていたようでゾンビを倒した時にレベルが上がっているのがログで確認ができた。


「まぁ、これは予想通りかな」


 私は行動によってスキルを習得可能状態になれるという説明から頑張れば取得までできるだろうと予想をたて行動した結果、暗視のスキルを入手できていた。まぁ、途中から視界が開けていたからわかってはいたけど。


その後は暗視のレベルを上げるために夜の間、敵を倒し続けていた。


 日が昇る頃にはレベルも3上がりそれに伴いスキルレベルも大分上がった。今のところは武器スキルレベルとレベルはほぼ同時に上がっているので最初は同じ経験値なのだろう。

 ステータスポイントはクロの説明通り5ずつもらえている。スキルポイントもスキル5の倍数レベルで1もらえているので7ポイントまで入手できている。スキルポイントは1ポイントだけ使い格闘を取得することにした。蹴りとかは結構使うからね。


 朝になると門の行き来も再開したようで街に戻ることにした。門番は暗闇の中で松明もつけていなかった私にぎょっとしていたが街へ入れてもらえた。その後は、ステータスポイントをそれぞれ4つに

5ポイントずつ割り振りギルドへ移動する。


ギルドに到着し、ククリさんがいなかったので他のギルド員の人に資料室を使うと断ってから資料室に向かった。資料室は誰もいなかったので魔物の本で確認してみることにした。昨晩会ったゾンビとスケルトンの2体について調べることにした。昨日は確認が漏れていたようで東西南北全てに登場する。そして夜間の魔物は本の後半に書かれていたので確認できなかったようだ。

確認が終わったところでゾンビとスケルトンのアイテムを売ったがまともな稼ぎにはならなかった。まぁ、何かの骨と腐った肉だから仕方ない。


 ギルドでやることを一通り終わりギルドを後にする。ギルドからでて噴水広場近くのベンチに腰を下ろしたあと、装備を確認する。最初のうち骨を弾きまくっていたので耐久が少なくなっていた。それに少し相談もあるのでテツさんのところへ向かうことにした。


「な・・・なんだって~」


私はテツさんの武器屋についた時にショックを受けた。

そりゃそうだよね、極力リアルに寄せてるっていう話だし朝は店閉まってるよね。そう思って店から離れていく。

(こういうことなら生産職の人と仲良くなっていようかな)


 そう思い、噴水広場に移動すると、私より少し年上のプレイヤーの少女が目に付いた。その少女は初期装備を短パンにしているようでボーイッシュな感じだ。なんとなく気になったのでその少女に声をかけることにした。


「こんにちは」

「あっ、もしかして邪魔だった?」

「いや、そういうんじゃないんだけど、どうしたのかなって」

「そうでしたか、実は山の方に行きたいんですけどさっきやられてデスペナ中なんだ」

「山の方っていうことは鉱石目的?」

「そうだけど、どうかしたの?」

「プレイヤーの鍛冶屋探してるんだけどもしかして」

「そういうことね。察しの通り私は鍛冶屋目標だよ」

「なら、武器作ってくれませんか?」

「突然だね。でもダメ。そもそも今鉱石持ってないんだ」


 そう少女と話していると少女が護衛の提案をしてきた。その報酬として武器を作ってくれるということだった。その提案を聞いた私は提案に乗りお互い自己紹介する。


「それは嬉しいです。私、赤名です」

「赤名ってあのPK赤名?」

「まぁ、ゲームによってはPKしてるけど、このゲームではまだPKプレイヤーしか倒してないです」

「それでもPKKはしてるのね。私はフレイさっき言ったとおり、鍛冶師を目指してるよ」


これが私赤名とフレイとの出会いだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:赤名 Lv:7


装備

武器:護身用ナイフ×2

頭:

胴:初心者の服

腕:

足:初心者のスカート

靴:

アクセサリ:


★STR:22

VIT:17

INT:17

MND:17

★AGI:30

DEX:17

LUC:17

★RES:22

★3D:29


スキル

双剣:Lv7、双剣術:Lv2、STR強化:Lv7、AGI強化:Lv7、3D強化:Lv7

投擲:Lv5、罠:Lv1、危険察知:Lv4、認識阻害:Lv5、収納ボックス:Lv5

暗視:Lv4、格闘:Lv1


残りスキルポイント(6)

残りステータスポイント(0)

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