知り合い
南門へ向けて歩いているときにステータスを確認してみるとレベルが8になっていた。今までレベルと一緒に上がっていたスキルは上昇していないのでレベルよりスキルのほうが上昇は遅いとみてよさそうだ。
ステータスを確認し終えたあたりで南門に到着する。そのまま門番に一礼してから外に出る。南は昨日も来た通り草原が広がっている。今回は南の森が目的地なので敵は気にせずに南下する。
南下していると正面から一人の男性が歩いてくるのが見えた。
「やぁ、赤名。君もこのゲームやっているんだね」
「?」
正面から歩いてきた男性はどこにでもいるような見た目の男性だった。装備としては革鎧と腰に長剣といったよくある見た目過ぎてだれかわからなかった。私が気づいていないことに相手も気づいたのか名前を言ってくれる。
「赤名、気づいてないね。俺はアレックスだ」
「あぁ、アレックスさんか」
彼、アレックスは所謂PKKプレイヤー。なので他ゲームでわたしと何度か剣を交えている。アレックスさんは残念そうに一言言ってくる。
「赤名はPKじゃないのか」
「なんでそこで残念そうにするんですか。ここは喜ぶところじゃないの?」
アレックスの言葉に苦言を呈しながら話している。
「アレックスさん、なんでここにいるの?アレックスさんならもっと奥も行けるよね?」
「それはな、ここら辺で集団PKしてるって話を少し聞いてな様子を見に来たんだ。ついでにウサギの討伐をやってる感じだな」
「それならウサギの討伐進めなくていいの?」
「大丈夫、もう必要数は狩り終えているよ」
アレックスさんと話していると、男が4人集まっている。私も気づいているしアレックスさんも気づいている。そこで少し聞いてみることにした。
「お兄さんたち何か用かな?」
「いやぁ、君たち強そうだからね。ちょっと強さの秘密が気になったんだよ」
「ふ~ん、だからってカップルを囲むのはどうかと思うよ」
私がちょっとふざけた様に周囲の人たちにそう伝えるとアレックスさんは苦い顔をしていた。それを見てわき腹に一発入れてやりたかったが今はそれどころではなさそうなので、あとで文句を言っておこう。
「はん、恋人同士ならそこまであからさまにお互いに殺気ぶつけ合ったりしないだろう」
「何だ、思ったより前から見てたんだ」
私がそう口にするとお兄さんたちは腰に下げている武器を抜き始める。それを見たアレックスさんは私に一声かける。
「赤名、こいつら全員レッドネームだ。全員やるぞ」
「私武器装備してないからアレックスさん一人でお願い」
私のその発言にアレックスさんは「嘘いうな」といいたそうにしていたが私は気にしない。私とアレックスさんで話していると相手もしびれを切らしたのか話しかけてきた男が周りに指示を出す。
「お前ら、こいつらの持ち物いただこうぜ」
『しゃーー!!!』
周囲の男たちが声を上げて返事をする。それにあわせて周囲から男たちが私たち目掛けて駆けてくる。それを確認した私は隠密を発動させて姿をくらませた。そしてアレックスさんは一人づつ正確に攻撃をいなしカウンター気味に攻撃をしていく。さすがアレックス。現状のレベルは私と同等か私以上のレベルを持ってそうだ。
私はアレックスさんの後ろから攻撃をしようとしている男を草原に隠れて、ここ二日間で大量に手に入れた石ころを頭目掛けて投げる。投げた石は予定通りPKの額にあたった。
「あがっ」
「ふっ」
額に石が当たったことによって男は声を上げる。その声を聞いたアレックスさんは鼻で笑った。それを聞いてアレックスさんには私の位置を正確に理解しているようだ。
(本当にこの人相手にしたくない)
そう思いつつ石ころを投げながらアレックスさんの手助けをする。そしてリーダの男性が私と同じように隠密を使ってアレックスさんに近いづいたのか鍔迫り合いにまで持っていかれている。アレックスさんが動けない間にほかの男たちはアレックスさんに切りかかろうとしているのが目に入った。それを見て私は腰に差している初心者の双剣を2本抜き、とびかかってきている男2人の額目掛けて投げる。残りの男は太ももに刺したナイフを1本取り出して男の剣を受け止める。
双剣を投げられた二人は躱すことができたのか、出てきた私とアレックスさんに一人づつ分かれて攻撃してくる。それを危険察知で気づいた私はナイフを1本取り出して受け止めた。そのまま私はしゃがむ。すると髪が少し切られたが、気にせずに最初に切りかかってきた男の足を払う。男はそれでバランスを崩してしまう。そして後から来た男に対しては手首をつかみ背負い投げの要領で投げ飛ばした。
「おわっ」
「ふぅ、多方向から攻められるの好きじゃないんだよね」
「ふっ、違いねぇ」
「アレックスさん聞いていたんですか?」
私は気づけば後ろにいたアレックスさんに話しかけた。そしてそれぞれ正面にいる男たちの相手をしようと決める。男たちは私たちのことを警戒しているのか、距離を保ったままでいる。そんな男たちに私は距離を詰める。そして腰に手を当てると初心者の双剣が戻ってきているのが分かった。この二人相手に双剣を投げるのは勿体ないのでナイフで攻撃する。
「ちょこまかと当てにくい野郎だ」
「野郎じゃないよ」
わたしはそう返すと男の横を通りぬける。その際に脛を深く切りつける。同じようにしてもう一人の男にも脛を切り付けた。それによって動けなくなった男に近づいて持っているナイフを首に突きつけた。それによって二人の男はポリゴンとなって消えていく。
「アレックスさんこっち終わった」
「ちっ!」
アレックスさんにこっちの二人が終わったことを伝えるとアレックスさんは舌打ちしてきた。「なんで?」と思っているとアレックスさんは舌打ちの原因を告げてくる。
「赤名より先に倒せなかったか」
「そこはプロかどうかの差じゃない?」
そう話しつつもアレックスさんは残ったリーダー格の男は自分以外すべて倒されたことを確認すると、アレックスさんのお腹に蹴りを入れようとしている。それを確認した私はこの戦いが終了することをはっきりと理解した。
「アレックスさんに蹴りはダメだよ。VRじゃないけど突発的な蹴りは私相手になれてるんだし」
「ふっ、そうだな」
アレックスはそう言うと長剣から片手を離してから男の足を手で受け止める。そしてその隙に私は上に上がった足の下を潜り抜け、そのタイミングで脛を切り裂いた。そしてアレックスさんが足を引っ張ることで男はバランスを崩し、自由になった剣を首に差す。すると男はポリゴンとなって消えていった。
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名前:赤名 Lv:8
装備
武器:護身用ナイフ×2
頭:
胴:初心者の服
腕:
足:初心者のスカート
靴:
アクセサリ:
★STR:23
VIT:18
INT:18
MND:18
★AGI:31
DEX:18
LUC:18
★RES:23
★3D:30
スキル
双剣:Lv7、双剣術:Lv2、STR強化:Lv7、AGI強化:Lv7、3D強化:Lv7
投擲:Lv5、罠:Lv1、危険察知:Lv4、認識阻害:Lv5、収納ボックス:Lv5
暗視:Lv4、格闘:Lv1
残りスキルポイント(6)
残りステータスポイント(5)
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