表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

New-2151-2ina and Spirit-

前回【https://ncode.syosetu.com/n3133fj/】の作り直しです。

友人に台本を読んでるみたいで読むのが辛いって言われたので、色々勉強して作り直しました。

それと同時に主人公なども変え、ストーリーもある程度変えました。

もし、「こういう書き方が良いよ」という場合は、Twitterまたはこちらで教えてもらえると幸いです。

Twitter【ktspeed2525nama】


世界観の説明をするために、0話を作りました。

この0話は飛ばしても特に問題はありませんが、見ることを推奨しております。


© 2019 WhiteCat_SoichiKitai.

第0話~世界観説明~



 西暦2191年、我々人類はロボットに戦争で敗北した。

 今はロボットに殺されないように細々と暮らしている。敗北したのは、もう昔の話だ。


 ――40年前。

 私が生まれる前の話でどこが作ったかは分からない。

 中国・アメリカ・日本のどれかとは言われているが今の時代となっては、どこも同じだ。

 その国が、「戦力強化の為に」と人間同等の知能・思考を持ち備えた軍事用ロボットを製造することに決めた。


 そして、世界中から天才達を集め、1つのチームを立ち上げた。

 チーム名はその時の西暦から取った、『チーム2151』プロジェクト名は、『Megメグ

 こうして、『Meg』が始まった。


 『チーム2151』は、2つのグループに分かれ製作に取り掛かった。

 知能・思考・どんな攻撃でも耐える頑丈な装甲を備えたロボット。

 Megを進める最中何度も何度も挫折したらしいが、なんとか無事に完成した。


 体はとても小さい子供ぐらいの大きさで、全身黒。


 ロボットの名はプロジェクト名をそのまま使い、Megという名前になった。

 ただ、Megの体を製造するには、戦闘機を何十機か作れるほどのコストが掛かると設計の段階で分かっていた。

 代わりに戦力は相当なもので、国の軍相手に一人で戦えるほどの戦力があり、コストパフォーマンスは最高だった。


 ――国民達は反乱を起こした。

 「そんな物にお金を使うなら他のに使え」「もっと国民の事を考えろ」など言われていた。

 だが、そんな国民の声を無視してMegは製造されたのだ。


 最初にMegの実力を知りたかったので、製作チームは内戦が起こっている国に一度連絡し、Megの使用許可を貰った。


 すぐさまMegは内戦地に足を踏み入れた。

 あえて武器を何も持たせないで戦場へ送り込み、味方には念の為Megが倒れるまで待機するよう頼んだ。


 敵には、国の陸軍・空軍が居た。

 その国では、軍の中でも国がやろうとしている事に反対する者が、かなり居たらしい。

 結果、軍内部で戦車やヘリ・戦闘機などを盗み、組織として内戦を起こしたとか。


 そういった敵の組織に対して「一人のロボットで立ち向かうなど無謀だ」と周囲の人に言われていた。

 しかし、Megが戦い始めたのを見ると、周囲の見る目が変わった。


 歩兵には正面から突っ込み、敵の弾丸の雨の中、一人の歩兵から無理やり銃を奪い取る。

 周辺の歩兵を確実に頭を狙い、全て撃ち殺したのだ。

 その後、殺した別の歩兵が持っていた銃を手に取った。

 Megは手に熱を溜め、銃をドロドロの鉄に溶かし、ドロドロになった鉄でドローンの形を作った。


 大きさは人の頭くらいの大きさで、小さなプロペラが上に2つ付いていて、薄い円柱形だった。

 ただ今の状態だと真っ赤になった熱い鉄の塊。

 そこへ再びMegが手に触れると新たな命が生まれたかのようにドローンがゆっくり動き出した。


 Megは、戦場で戦闘ドローンを作ったのだ。

 この戦闘ドローンは、銃を持たなくとも弾さえあれば射撃出来るという。


 この作ったドローンを動かす原理は、製作した『チーム2151』ですらハッキリと理解出来なかったらしい。

「推測に過ぎないが、Meg自身の知能と思考を分け与え、鉄に溜まった熱を動力源にしたんじゃないか?

 もしそうであれば今真っ赤な状態だが、エネルギーを吸収して色が消えるはず」とMegを設計した者が言う。


 すると、言っていた通り熱で真っ赤になった鉄の色がみるみる消えた。

 そしてドローンの動きが俊敏になり、攻撃態勢に入った。

 空で周囲を見渡し、敵の歩兵を見つけては射殺し、見つけては射殺する。

 次々と歩兵を倒す、そのドローンは弾を1発も無駄にすることなく、全て頭を撃ち抜いていた。


 そして、その間にも敵軍は攻めてくる。


 戦車がこっちへ向かいながら主砲を撃たれる。

 しかし弾を回避しながら戦車の方へ走っていき、手に溜めた熱で装甲を溶かし中へ突入した。

 そして、熱を保ったまま中に居る人間達を全て熱風で殺した。

 その熱風で焼かれる時の悲鳴は、見ているこちら側にも聞こえてくるほど悲惨な物だったらしい。


 Megは熱風で殺害した死体の上で戦車を操縦し、主砲で敵の戦車を次々破壊した。


 ところが上空からヘリがやってきて、空対地ミサイルを撃たれた。

 そのミサイルは戦車の装甲を破り、見事Megに直撃、Megが乗っていた戦車は破壊された。


 しかしMegは、若干の傷と凹みが入っただけ。

 傷は数秒で治り、凹んだところはボコッという音と共に元通りに。


 破壊された戦車はMegにより溶かされ、知能を持った戦車へと変わった。

 その戦車は装甲が薄く、元の戦車の半分以下になっていたが、代わりに2台に増えていた。

 きっと1台だけ作っても、1発のミサイルで破壊される可能性が高い。

 何より厚い装甲を破られたから、薄くても問題ないと判断。

 ならば2台に分けて1発のミサイルで元の戦車1台分を破壊させないようにしたのだろう。


 そして知能を持った2台の戦車によってヘリが破壊された。

 その後複数のヘリや戦車が来ても、新たにドローンや知能を持った戦車を作り出し、全て返り討ち。


 緊急要請された敵の戦闘機も来たが既にこの時、戦場は死体の山、戦車やヘリの残骸で溢れかえっていた。

 戦闘機に乗っていたパイロットは、緊急要請した者からの応答が無かった為、一時退却。


 敵軍は、たった1体のロボットに敗北したのだ。



 味方軍が1人興奮して外へ出ていき、Megの姿を一目見ようとMegに向かって走っていったその時だった。

 その味方軍の1人がMegに撃たれたのだ。


 この時、Megは戦闘モードというモードになっていた。

 このモードを解除しない限り、Megが作ったドローンや戦車を含め、見える人間全て殺されてしまうのだ。

 厄介なのが、この戦闘モードに敵味方の区別を付ける事が何故か出来なかった。


 製造中の時は問題なく作動して、区別を付けられていたのだが、ある日を堺に全く作動しなくなったとか。

 そして、その謎は全く解明されていない。


 味方が撃たれた後、直ちに戦闘モードから通常モードに切り替え、撃たれた味方を緊急搬送。

 しかし、頭を撃ち抜かれた味方は既に亡くなっていた。


 そして、内戦はMegというたった1台の軍事用ロボットで終止符を打った。



 Megの戦力は十分確認された。

 もちろん他の者は今後もロボットを使うと思っていたが、違った。

 その国は、もうMegを使わないと決めた。


 ――強すぎたのだ。


 Megがハッキングされ敵の物になると、自分の国が危うい

 仮にハッキングされなくとも何かしらの不具合で戦闘モードを解除出来なくなると、人類は終わってしまう。


 だからと言って今処分してしまうと、国としては資産をドブに捨てるような物。

 そんなこと国民は許すはずがない。


 そうしてロボットは小さな島のどこかへ厳重に保管された。

 ……はずだった。



 ――4年後



 保管されていた小さな島で事件が起こる。

 Megが「LostConnect-2151」と、自分と繋がっている管理室のPCや、ディスプレイに書き込み始めたのだ。


 その数日後、Megは突然戦闘モードに切り替わり、警備していた者は皆殺害された。

 そして、小さな島は戦場となった。


 『チーム2151』は、すぐに通常モードに切り替えを行ったが、こちらの命令を全く聞かない。

 Megにハッキングをしようとしたが、外部からの命令も全く聞かなかった。


 完全に独立したMegは小さな島を抜け、『チーム2151』が居る場所へ向かい、『チーム2151』は皆殺しにされた。


 この事に気がついた世界中の国が、衛生武器・戦闘機・空爆機・ヘリなどを送り、念の為に核ミサイルも用意された。

 しかし、Megに攻められた国が、たった1時間で制圧され、戦力はMegに攻められた国の2倍ほど上回っていた。


 このまま攻めても、Megに戦力を渡しているのと変わらないと思い、一気に複数の核ミサイルでケリをつける事になった。


 世界中が核ミサイルを複数発射したが、Megがその事に気が付かれる。

 Megは、ネットワークを利用し遠隔操作でハッキング、世界中の核ミサイルをその場で爆破させた。

 もちろん発射されていない核ミサイルも。

 オフラインでしか動作しない核ミサイルは全て衛星攻撃と別の場所にある大型ミサイルを撃ち、無理やり爆破させられた。


 この爆破で世界中がパニックになり、人類滅亡のカウントダウンが始まった。

 Megが活動開始して、まだ1日も経っていない。


 人類は、これからの将来が決まる戦争にたった数時間で敗北が決まった。



 その後、Megの攻撃は止まらず、人がどんどん殺害されていく。

 それも頭の良い者から優先に。


 人類は戦力を全て失った。

 科学や数学などを教える者も居なくなり、知力も低下し続けた。

 正確な言葉すらも教える者が居なくなってしまった。


 人類はそれ以来、自分達が生き残る為に出来る限り自然が多く見つかりにくい場所に逃げて生活することにした。

 気がつけば、人類は1万人を切っていた。

 数は毎日減り続けているらしいが、分散した事により、かなり抑える事は出来た。

 ただ、今どのくらい人類が生きているのかは分からない。

 少なくとも私達が生活している所の人間達は、生き延びているから絶滅はしてない。


 ――そうして今、西暦2191年。

 人類はロボットに殺されないように、細々と暮らしている。



 話が変わるが……。

 私の父は、今までの歴史を本に残す職業をやっていた。

 それを突然、当時15歳の私の体と同じくらい大きい『歴史本』を私に託した。


「これは人間が今まで行った全ての歴史だ。

 私が今まで書いてきたが、それも今日で終わり。これからはお前が書いていけ」


 と言われて、私の体と同じくらいの本を乗せる木製の荷台と共に、私の父は戦場へ。

 私はロボットがあまり居ない山奥へ今の民族と一緒に、戦地から逃げてきたのだ。


 私の出来る事とは、今の歴史をこうやって残していくこと。

 毎月1回その時起こった事件などを1行ずつ書いている。

 1行書くのも大変だ。なんだったら書道のように大きい字で書きたい所だが、そんな事は許されない。


 ただ、この山奥へ来てから目立った事件が全く無い。

 今まで起こった事件が無かったかと思うくらい何も起きないのだ。



 そして、何故36年も生き残っているのか全く分からない。

 今のMegなら残りの人類なんて1ヶ月も掛からず全ての人類を見つけ出し、殺害出来るはず。


 何故殺害しないのか、全く理由が分からない。

 それどころか、ロボットに見つかっても素通りされるという報告も聞いている。


 そもそも最近は色々とおかしい。

 私が見ているのは人間じゃないのかもしれない。

 人間はもっと豊かで優しく助け合って生きていくのに。

 ここは助け合いもせず、ただロボットに怯えているだけの生物にしか見えない。


 攻撃もしないロボットにただひたすら怯える。

 そんな事が36年間も続いているのだ。


 他にも空を飛ぶ街や、新しいロボットなども見かけるようになった。

 かと思えばその街は壊れ、空が不気味な雰囲気になったり


 この世界に何が起きているのか、全く分からないまま時間が過ぎていっている。

 これは世界がおかしいのか、私がおかしくなったのか。


 一体何があったのだろうか。

 こんな事を考えていると自分が一体何をしているのか、誰なのか、分からなくなってくる。

 これはきっとあの2151という小さく書かれた『黒い穴』のせいなのかもしれない。


2019年9月18日(水曜日)修正

一部読みやすいように、冒頭に空白・括弧などを加えました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ