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27.堀口冴

「え、えっと、堀口さん?どうしましたか?」

「かいちょー!」

すると堀口さんと呼ばれた女性は花園先輩の胸に飛び込んだ。

「弟の瑞樹が部活に専念したいから役員をやらないと言い出したんです。すいません、私の責任です。」

と言ったかと思ったら突然泣き始めてしまった。

「えぇ!本当ですか?」

花園先輩も驚いたようで目を丸くしている。


「えっと、この方は?」

俺は表には出していないが動揺こそしていそうな若草先輩に小声で聞いてみた。

「彼女は新2年生の堀口冴さんです。役職は会計です。」

「でも困ったことになったね。今日の5時までに役員をそろえて学園長に報告しなくちゃいけないのに。」

十六夜先輩は困った顔をしながら説明してくれた。

「高等部の生徒会役員は基本新1年生から2人選ばれることになっているの。だから中等部のころに役員をやっていた2人を選任するのが恒例だったの。でも今年は候補の一人がヘッドハンディングされて転校しちゃってね。それで美保先輩が悩んでいるときに君に出会ったんだって。」

なるほど、そんないきさつがあったのか。

「それで美保さん、どうしますか?これでは新1年生の枠のうち1枠が空席になってしまいます。」

「そうですね……」

花園先輩は堀口先輩を慰めながら時計を見た。

「とりあえず食堂に行きましょうか。昼食を取りながらでも話し合いは出来るので。」

「あ、あのー」

俺は控えめな声に先輩達が振り向いた。

「俺、1人心当たりがあるのですが、呼んでもいいですか?」



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