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22.出発の日

いろいろ忙しく現在執筆作業が難しい状況です。

今まで書いてあるところまでで区切りのいいところまで投稿します。

翌朝

 俺は早朝に家を発った。

 入学式は明日なのだが、前日には入寮しておけと学園側から通知があったので、どうせなら早くついておこうという考えだ。

 一つ気がかりなことといえば、巫女のことだ。俺が家を出るときには巫女は部屋から出てこなかった。それになにより昨晩での部屋での一件。結局巫女はあの後何も話してくれなかった。

「ま、それも今度帰ってくるときに聞けば良いんだけどな。」

と、誰かにごまかすかのようにつぶやいて、俺は駅に急いだ。


「やっほー、陸。」

 待ち合わせ場所にはすでに莉里亜が到着していた。

「予定時刻の15分前だぞ。早すぎないか?」

 俺達は上野駅で待ち合わせをして、一緒に学園に向かう約束をしていたのだ。

「そんなことないよ?私もさっき来たところだから。」

 ふむふむ、莉里亜のことだから、また遅刻とかするのかと思っていたが、前回の反省をしっかり活かしているようだ。

「ちょっと早いけど、もう電車は来ている思うからホームに移動しちゃうか?」

「あ、ちょっと寄りたいところがあるんだけど…」

といって莉里亜は近くにあった本屋を指さした。

「別にいいぞ。ちゃんと出発時間に間に合うようにしてくれよ。」

「はーい」

 そして莉里亜は本屋の人ごみに紛れていった。


「そして、なんで俺たちは駆け込み乗車をすることになったんだ!」

 俺たちは出発したばかりの特急電車の中で、息を切らしていた。周りの人からの視線が痛いことは言うまでもない。

「いやー、まさかこんなことになるとは、はっはっは…」

 主犯は遠くを見るような目で空を仰いでいた。

「はっはっは、じゃねーよ。本屋の中では迷子になるし、見つけたと思ったら時間ぎりぎりまで本を選んでいるし、俺が急かすと棚にあった本をまとめてレジに持っていき、走ろうとしたら『重いよー』って喚いたバカはどこの誰だ!俺が怒りたくなるのもわかるよな?」

 俺は乗客を見渡した。

 飲み終わったビールの缶が飛んできた。

「陸、少しは静かにしなきゃダメだぞっ」

と、莉里亜は語尾にハートマークの付きそうなことを言いながら、肩にポンッと手を置いてきた。

 誰のせいだと思ってんだよー!

 という言葉をギリギリで飲み込み、俺たちは自分の席へ向かった。

 座席は横二列配置なので、莉里亜が窓際、俺が通路側となった。

「それで、何の本を買ったんだ?」

「よくぞ聞いてくれました。それはね…」

 そう言うと莉里亜は本屋の袋からA4サイズのそこそこ厚い本を取り出した。表紙には半裸の男性が絡み合っていて、そして…

「ちょいちょい、莉里亜さん。その本ってBから始まってLで終わるジャンルのものでしょうか?」

「お、これに興味を示すってことはもしかして陸って…」

「よしわかった、ありがとう。お前の思いはビリビリ伝わってきたからもういいぞ、しまってくれ。ごちそうさま。」

 俺は無理やり袋に本を戻させた。

 まさかこいつ、ブックカバーのない状態でこんな本を電車内で読む気だったのか?恐るべし。

「お客様、切符の拝見です。」

 ここで車掌さんの登場。ちょっと気まずそうな顔をしているのは気のせいだろう。

「あ、これどうぞ。」

 俺は車掌さんに莉里亜の分も含め二枚の切符を渡した。

「お二人共お若いですね。まるで夫婦みたいで。」

「ははは、またご冗談を。」

そんなやり取りをしながら莉里亜の方を見てみると、

「ふ、夫婦って、そんな…」

顔を真っ赤にして首を横に振っていた。いや、多少の同様はあったかもしれないけど、ここまでとは。

 そ、それにしても

 か、かわいい。

 この頑なに否定する仕草とか、普段とのギャップが激しいとグッとくるよな?な?

 本来であれば現実に引き戻すべきであろうが、ここは生暖かい目で見守ることとしよう。

大学受験がひと段落つくまで次作は投稿できないと思います。

一年くらいでケリをつけたいです。

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