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夏生詩集2

私の名前

作者: 夏生

親戚の姉妹の名前には

美と心が入っている


姉妹の母親が

美しく心のある人になって欲しいと

願いをこめたのだと


美と心、私も欲しかった


奈落と津波と生涯を表す文字が

入った名前が嫌いで仕方なかった


私の母親の名前の一部をとって

あとはバランスのためにつけたした

と聞いて、余計に嫌いになった


姓名判断はどれも改名をすすめてくる

嫌いなのに、改名しなさいと言われると

なぜか頷けなかった


いや、これでいいの

嫌いだけど


深い考えはなくても

母の名前の一部が

母とのつながりが刻まれた名前だから


名前は嫌いだけど


美と心は名前についてなくとも

美を探して、心ある人に触れて

心の種をまいて育てよう


備わっていないから

ゼロからの出発

開拓者となって

奈落の底から這い上がって、津波のような災難に負けず、生涯を全うする

という意味と考えることもできる

ないものより、自分が持っているもの賭ければいい


考え方ひとつで変わるものだ





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― 新着の感想 ―
[一言] こんばんは。 母との繋がりとなる「名前」。 それ自体が嫌いでも、その名前であることが自分を 決定付ける確かなもので、他人にとやかく言われる筋合いはないですよね。 複雑な気持ちが表現されてい…
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