表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
書き散らし  作者: 露岐
3/8

無白≪むはく≫







 私は今、真っ白な場所にいます


 




 此処には何もありません


 誰もいません


 何も聴こえません


 何も見えません


 




 私自身すら存在しません







 でも私は此処に“いる”のです









 此処が何処なのか、私にもわかりません


 いつから此処にいるのか、いつまでいるのか


 そも、此処にいる私とは“何”なのか


 存在しない私が何故、いるのか







 それすらもわからないのです










 何も知らない私は


 此処にずっといたいと思ったことはなく


 けれどもいたくないと思ったこともまた、ありません

 

 








 存在しない私は


 考えるということもしないのです










 だから私はいつまで経ってもわからないままなのです











 それが良い事なのか悪い事なのか


 その様な事はさほど重要なことではなく


 私にとっては事の良し悪し、軽重などは係わりなく



 








 存在しない私は


 姿形などの確たる“器”などは持たず


 この茫洋たる空間にて


 ただ静かにこの瞬間を漂っているのでしょう











 ここにいる








 私が私について知っているのはそれだけで


 そしてこれからもそれ以外の事を私が知ることはありません










“私”とは何?









 その答えを私に与えるモノはなく









 私はこの果てのない白の世界で













 ひとり
















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ