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白い壁の、まるで天まで続いているかのように長く天へ伸びた細い建物。
やはり積もった雪に埋もれるように、ひっそりと息を潜めて建っていた。
私はその建物へ入る。
建物は狭い螺旋階段が上へ延びていた。
この上に何かがあるんだろう。
私が建物へ入ったとたん空気がより凍てついた気がした。
急に肌が寒気を感じるようになった。
体を刺すようなチクチクした寒気による痛みが私の足を時々止めた。
拒んでいる。
建物が私を拒絶してるように感じる。
それは深く深い底で私を恐れて近寄らせないように働きかけている。
私はひたすら階段を登った。
拒絶される痛みは表面から内部へと私を犯しひたすら傷つけた。