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真・東風吹かば⁈  作者: ケロボッチ


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修行編 【2】

「儂が鍛えてやってもよいぞ。」


 双葉にとって師範代、範馬勇作ははるかに格上の存在だ。


 その師範代を小指一本で倒した林石龍は言わば驚異的な超人。


「是非ともお願いします!」願ってもない申し出に双葉は即答する。


「儂の技を会得するのに何年かかるかわからぬがその覚悟はあるか?」


「無論ございまする。」


 (しめしめ、これでうまくいけば5年ぐらいは居候できるやも。)


 この林石龍の思惑は大誤算で、2年で双葉は修行を終えることになるが。


 双葉は基礎体力の鍛錬がすでにほぼ完成されていたうえに、あまりある才能と


 妥協せぬ鍛錬に取り組む姿勢が開花を早めたのだ。


 林石龍は中国拳法を独自に発展させた技が多い。


 その神髄は人体の急所、すなわち秘孔をカウンターで穿つことにある。


 紙一重で見切り、一瞬で間合いを詰める。


 相手の突進に加えて自身も前に出ることにより数倍の威力になる。


 最初の鍛錬は毎日の指立伏せ。指5本から始まり4本、3本、2本と減らしていき、どの指でも一本でできるようになるまで続けていく。


 秘孔を突くときには強靭な指が必要なのだ。


 突き指や骨折などするようでは話にならない。


 指の鍛錬と同時に相手の攻撃を見切る修行も始まった。


 林石龍は双葉に「儂を好きなように攻撃するがよ…。」と言い終わらぬうちに


 双葉は殴った。


 林石龍は吹っ飛んだ!


「ぐふッ…距離を置いて構えてからじゃ!たわけが⁉」


「これは失礼ぶっこきましてございます。」と深々と頭を下げた。


(不意打ちとはいえ、顔面を殴られたのは何年ぶりだろう? こ奴の速度は侮れんぞ⁉)


 改めて二人は対峙する。


「いつでもいいぞ。」 


「いざ参る。」


 双葉は少しずつ間合いを詰め、フェイントのローキックを出してみたが、林石龍は微動だにしない。


 間合いを一気に詰めて拳を繰り出した。


 おそらく体を沈めて交わしたのだろうか、林石龍の髪の毛が数本宙に舞った。


 すぐ目の前に現れた林石龍の笑顔が怖い!


 心臓のあたりに衝撃が走って吹っ飛ばされた。


 いわゆる発勁と呼ばれている技だろうか。


 双葉の意識が遠のいた…



 林石龍は微かに違和感を持った。


 ほんの少しのムニュ⁈


 前に温泉で見たときは湯けむりと距離があったため、小僧かハズレじゃと思ったが


 もしや...


 これは確かめる必要があるよにゃ、もといあるよな!


 ちなみにこのスケベ親父は助平心が湧くと噛む癖がある。


 意識を失っている双葉の練習用の上着を掴むと、一気に胸のあたりを開けた。


 そこには僅かだが、ほんの僅かではあるがふくらみがあった。


 映像的にはギリセーフ?


 この時点で双葉が女子であることを見抜けぬ林石龍ではない。


 ないが、疑惑を完全に払う責任が儂にはあるのではないかと。


 あくまで念のための確認?と自分に言い聞かせ、道着の下をはぎ取った。


 見た感じではキャンタマはついてなさそうだが...


 (いやいや、先入観はいかんぞい。触ってみればわかることよにゃ。)


 魔手が伸びる。


 今まさに危機一髪!


 林石龍は吹っ飛んだ。


 ただならぬ気配に目を覚ました双葉が蹴りを入れたのだ。


 普段なら食らうはずもない蹴りだが、助平親父モードの林石龍は案外もろい。


 開けた胸と脱がされている下の道着をみて、察した双葉が林石龍を踏みつける。


「この助平親父めが!」


「悪かった!許してくれ。儂はただ確かめたかっただけじゃ。」


「ほほう!何を確かめたかったのかな?」


 キャンタマだと言えようはずもない。


「それは...


 しばらくの間蹴られ続けた。



 修業は続くー


 攻守を入れ替え、何度も立ち合いを繰り返す。


 双葉は相手の攻撃を前に出ながら交わそうとするが、林石龍の多彩な攻撃には手も足も出ない。


 逆に林石龍は双葉の攻めを軽々とかわし掌底を心臓に当てる。


 発勁こそ出さないがその時点で一本となる。


 ムニュの手触りを満喫しているのか、助平親父め!


 悔しいが防げない以上は己の未熟と割り切るしかない。


 だがただやられっぱなしの双葉ではない。


 相手の攻撃を真似てそれをどのようにかわすかを覚えて取り入れる。


 攻撃も防御も最高の見本がいるのだから利用しない手はない。


 少しずつだがコツがつかめてきた気がする。


 相手の攻撃をかわすときはぎりぎりまで見切り、前に出ながら最小限の動きで紙一重でよける。


 到達目標がわかっているのだから、あとは鍛錬あるのみ!


 鍛錬以外にも戦いにおける考え方なども学んでいく。


 相手の技量にもよるが、二人が開いてなら弱い方を先に倒す。


 三人以上なら一番強い頭を全力で倒す。


 互角以上の相手と戦う時は相手の弱点を突くのが上策などである。


 おいそれと弱点情報が得られないのは当然ではあるが、努力する価値は十二分にある。


 師匠の弱点は分かりやすかった。


 ラッキースケベを見逃さないことだ!


 たとえ戦闘中であっても。



 半年が過ぎたー


 初めて双葉は林石龍の心臓に掌底を当てることができた。


 偶然のラッキースケベに目を奪われた瞬間だった。


 さらに数カ月後、初めてムニュを防ぐことができた。


 少し悲しそうな顔の林石龍。 ざまあ。


 しかしながらどちらもまだまだまぐれの域を出ない。


 さらなる精進を心に誓う。


 このころから発勁の鍛錬も始まった。


 裏山にある大木に掌底を当て気を発する。


 師匠の林石龍が手本を見せたときは、大木が激しく振動して木の葉が舞った。


 双葉には3か所の丹田に気を溜めて一気に打ち出すのじゃと。


 なに? 丹田の場所がわからないのじゃと?


 まず上丹田はここじゃと眉間の真ん中に指をあてここじゃ!


 中丹田は...強引に道着の胸を開けて、胸の中央の位置を指を当ててここじゃ!


 そして、一番重要な下丹田は...へその指3本分下の...こりゃ、動くでない!


 道着に指を突っ込んで直に触ろうとする師匠の目がギラついている!?


 この助平親父め!?技の伝授に託けて好き勝手なことを!


 この辺?いやもう少し下か?とわざともたついている。


 やはりこの目で見ながらでにゃいと、正確な位置が...


 いきなり有無を言わさず下の道着をへそ下が見えるまで引き下げて、

 「おぉ!ここじゃ!」


 師匠は助平師匠から一段格上のエロ師匠へと昇格した。


 ―以下に続く―


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