独立編 【5】
歓迎会の準備が進む中、名も無きつなぎの忍び2人が嬉しそうに席についている。
双葉は味平に「二人追加しても大丈夫か?」と尋ねる。
「ゼンゼンOK!」 想定内なのだ。
新しい仲間との顔つなぎは自己紹介からが基本だ。
調理場の三人は後で紹介することにして、まず双葉が椅子から腰を浮かす。
「それがしは東風双葉! 多彩な才能がこの場に集まったこと感謝の意に堪えない。
今日は新たに加わった方々の歓迎会と顔合わせを主旨としたい。
今から順に自己紹介をしてもらう。」
人数が増えて混乱している方々もいるかもしれないので、整理しておくことにする。
(混乱して整理が必要なのは、決して筆者ではない…と思う。)
薬袋勘三。双葉の金魚の糞。犬だけに鼻が利く。
匂い鑑定士の資格あり。
現在密命を受け、堺の町で見栄晴(吹っ掛け上手)と共に任務遂行中《エロ本売り》。
東郷十三(一類)。武芸百般に優れ、特に鉄砲による狙撃は超A級。
大胸(一類)こと東雲(黒)と乳揺らしシスターズを結成。
小胸(八類)こと東雲(紫)を加えて芸人三人衆も兼ねる。大胸とは双子の姉妹。
東風翔平。人事部長と財務部長の二刀流。風の党の要。財政全般、里の管理、幅広い人脈。
護衛兼つなぎの忍び、暗号名ハゲタカこと助三郎と暗号名ガマガエルこと格之進を連れて漫遊しながら人材探しも担当。
納屋助左衛門。商才あふれる若き商人。自由に交易を任されている。
大久保長安。鉱山開発の知識と技術に詳しい。各地の鉱脈を調べている。
暗号名河童こと三平。水中での戦闘が得意。
村正。若き刀鍛冶。武器制作と火薬生成を担当。
色っぽいお姉さんの一人、お亮、(三類)源氏名は公明。
もう一人はお雛、(四類)源氏名は史幻。
二人合わせて、お色気臥竜鳳雛。 またはお色気シスターズ。
瞳、暗号名猫(六類)甲賀の里から引き抜いたくノ一。
猫顔。特技は盗みと夜目が利く。 二つ名は猫の瞳
本太、暗号名狸 甲賀の里で雇った護衛兼つなぎの忍び。
昆吉、暗号名狐 経歴は上に同じ。
味平、若き天才料理人
咲久(七類)、元名物屋敷の賄い担当、料理の腕は抜群。
現在双子の妹と共に味平の補助。
いまや咲久と言えばロリの代名詞。 ※百井咲久で検索可
花(九類)、 咲久と〈義理妹シスターズ〉を結成!
経歴は咲久に同じ。
双葉を含めて総勢21名。
あと、名も無きつなぎの忍びが数名。
自己紹介も終わった頃合いに料理が運ばれてきた。
酒癖の悪い者以外には、うまい酒も振舞われた。
更科の品書きにある蕎麦と天ぷら、刺身の盛り合わせ、尾頭付きの鯛、
うなぎの蒲焼、伊勢海老、煮物、いなり寿司、鶏の唐揚げ、だし巻き卵、味噌汁、
おにぎり、香の物、酢の物…
蕎麦も、おにぎりもお替りし放題!
特に、山かけそばの熱山と冷山(鶉卵とワサビ、刻みのりを追加した)が絶品で大人気!
例によって、東雲姉妹は泣きながら食べている。
ほとんど、条件反射で涙が出るのかもしれない?
もはやパブロフの犬化している⁈
名も無きつなぎの忍び二人は感動を隠せず、器用に大笑いしながら食べている。
味平は給仕に回った咲久と花に皆の情報を集めておくように指示しておく。
好物や苦手な食べ物、食べる量など!
苦手な食材でも味平の手にかかれば大好物に変わるが。 それほどの腕前なのだ!
そろそろご馳走も食べ尽くし、本来なら宴会に移るのだが、さすがにここではできない。
やる気満々で宴会芸用に着替え、準備していた芸人三人衆は大ブーイング!
双葉は三人衆に笑顔(怖い!)を見せて黙らせると、皆に明日以降の指示を出していく。
まず翔平には明日の昼からのぼったくりツアーの予約券の販売。
その後わっちの里に行き、大浴場や施設建設の取り仕切りを頼んだ。
むろん、助さん、格さんも同行させる。
勘三と見栄晴は引き続きエロ本...兵法書の完売を厳命した。
納屋助左衛門には本太を護衛兼繋ぎとして同行させて、交易を自由にさせる。
村正には美濃の鍛冶場で引き続き武器と火薬を生産させる。
大久保長安はいったん鍛冶場に寄って硝石の見本を持ち歩かせてから、他の鉱石共々
硝石を探してもらう。 昆吉を護衛兼繋ぎとして同行させる。
残りの者は清州の町に昼頃に集合する移民希望者や、建設の仕事に来てくれる大工や人夫をわっちの里まで案内するのに同行する。
全員で里の発展に力を尽くすのだ。
なにより今はそれが最優先される。
その間、つなぎの忍びたちには主な大名(織田家も含む)の動向などを探ってもらう。
一夜明けて
朝餉は更科で場所を借り、店主や小梅も含めて味平とチミッコ助手により振舞われた。
炊き立ての銀シャリに生卵をかけた卵かけご飯、味付け海苔、出汁巻き卵、
焼き鮭、冷山、納豆、味噌汁、沢庵…
どんぶりで10杯はいける。
ありふれたおかずでも味平にかかれば最高の朝餉になる。
さらには全員に昼の弁当としておにぎり(梅、鮭、昆布)、と沢庵、竹の水筒にお茶をいれて渡す。
おにぎりの個数は味平の判断で各自違う。
ちなみに双葉は8個だ(梅抜き各4個ずつ)。
加えておにぎり2個入りの弁当を50食、聞けば清州の町に集まる人の分だという。
この気配り! 料理の腕が良いだけじゃないのだ⁈
皆、足取り軽く清州の町に向かった。
果たして何人ぐらい集まっているだろうか?
集合場所の茶店にたどり着く前に、すでに大勢がひしめき合っていた。
驚いた! ざっと見て200人は下らない。
協力して男女別に二列縦隊に並んでもらった。
男はお亮が、女は双葉が順に面接を担当する。
お亮は手際よく、名前、年齢、特技、希望職種、住み込みの可、不可などを聞き、
お雛が帳面に記入していく。
一方、双葉は、名前と年齢、移住の希望の確認、顔立ち、スタイル(特に胸)、その他雰囲気など直感で判断する。
合格者?には識別を伝達しておく! 例えば、五類(中の中)とか。
厳選して69名中8名だけを移住条件込みで採用した。
中でも特筆すべきは若い姉妹の二人だ。姉が12歳、妹が9歳。
先の戦で両親を亡くし、親戚の家で肩身の狭い思いで暮らしているという。
家がもらえて生活できるなら《《どんなこと》》でもやりますと!
(言質は確かに取ったぞ! 証人もいるしな⁈ ぐふふ、、、)
姉、千里は七類。妹、たきなは九類。 人呼んでリコリコ姉妹⁈
採用しない理由など存在するはずもない⁈
これで小の枠、七類《貧乳》、八類《微乳》、九類《無乳》が全て揃った。
品揃えの悪い店との評判だけは避けたい。
それも踏まえての採用である。
不採用61人の女子衆には足代を少し渡したうえで
また採用面接があるからとなだめて返した。
男衆は人数が多く、双葉も加わって面接を進める。
そこに翔平が駆けつけてきた!
予約券50枚は即完売!
次以降の予約券は毎月1日に販売すると予告して、清州の町の様子を見に来てくれたのだ。
翔平に男衆を雇う人数を42人と伝えると、みるみるうちに選別していく。
大工と徒弟が最優先、職人や体力のありそうな者を、瞬く間に選び終えた。
選ばれなかった男衆にも足代を渡し、明日またここで募集すると告げて解散させた。
総勢50名に味平特製弁当を渡し、茶店の婆さんにお茶を頼んで、一緒にここで食べることにした。
弁当のおにぎりを食べた50人は、絶妙な塩加減と中の具の味付けにいたく感動して平らげていた。
清州の馬屋でありったけの馬10頭を借りて、足の遅い者から順に里近くまで乗せていく。
里に着いたら戻ってまた運ぶことを繰り返す。
全員が里に着くまでの時間が大幅に短縮された。
里に着くと、蜂須賀衆が岐阜の町から集めてくれた大工やその徒弟たちがすでに準備を始めていた。
蜂須賀衆たちも森から資材を調達して協力してくれている。
皆を集めて、まず移住してくれる者が今日から泊まれるように、今日中に25人ずつ泊まれる仮小屋を三棟建ててほしいと頼んだ。
早速、全員で作業に入る。
味平は夕餉の準備をしてきますと助手二人と共に元里長の調理場に向かう。
誰一人さぼるものなどいない。
自分でできることを自分で考えて行動する。
双葉と翔平はそれぞれ気付いたことを話し合っては指示を出す。
岐阜の町まで布団や必要なものを買い出しに向かわせる。
何とか日暮れ前に借り小屋が三棟出来上がった。
そのタイミングで味平から夕餉の準備ができたと告げられる。
三棟の仮小屋に食事を運び皆で一緒に食べる!
お握り、味噌汁、焼き魚、煮物、出汁巻き卵、沢庵、、、
美味しすぎて誰一人喋らない、喋べる暇がない。
おかわりし放題でも十分に用意してある。
60人を超える人数分の食事を、こうも簡単にできるものなのか?
うんにゃノット!簡単なはずがない。
双葉はあらためて、味平の凄さを認識すると同時に心の中で手を合わせて感謝した。
有難いこってす、アイランドゴッテス⁈と。
夜の間に明日からの段取りを棟梁たちと話し合う。
班分けして、優先順位をきめて役割分担や手順を決めていく。
明日からは日帰りで働ける人数を増やしたいが、味平の負担が心配だな。
後で聞いてみることにしよう。
100人ぐらいまではぜんぜんOKだとさ⁈
嫁をもらうなら味平だな⁈ 更科の親父には悪いが、小梅には渡さん!
夜明けと同時に皆、一斉に働き出す……東雲姉妹以外は!
大胸の胸と小胸のケツ(㊟小胸の胸は蹴るのが至難の業につき)を蹴飛ばして
「さっさと起きろ!この寝坊助シスターズめ⁈ 吉本興業に売り飛ばすぞ⁈」
(結構良い値で売れるかも?)
移民してくる人の住居を造る班、資材を集める班、大浴場のある新名物屋敷を建てる班、井戸を掘る班、この四班を中心に作業を進めていく。
朝食は班ごとに交代制でとれば味平の負担も少しは軽くなる。
女子衆は味平の補助や、洗濯係、買い出しなど以外に、生地を買ってきて、お揃いの浴衣を裁縫する係もある。
毎日、清州の町と岐阜の町に日帰りの働き手を雇いに行く。
もちろん、面接官は翔平に一任する。
作業の進み具合によって各班に人数を振り分ける。
働き手が増えて作業は加速的にはかどっていく。
そのとき!
「親分!てえへんだ⁈てえへんだあー⁈」
でこっぱちが走り寄ってくる。
「どうした? でこっぱち⁈」
「そ、それが...」
「それが...?」
「はて? なんでしたっけ?」
「こっちに聞くな!記憶力がないのか?
この鳥頭ハゲェ!(㊟豊田真〇子風、新バージョン改)
鳥禿げ頭(㊟新語、上記の鳥頭ハゲェからの変化)をピシャと叩く⁈
「思い出しました! 井戸を掘ってる連中が、温泉を掘り当てましたあ⁈」
鳥禿げ頭に双葉の赤い手形がくっきり!
ご先祖様のご加護、ここに極まりし⁈
里中に歓喜の声が響き渡る⁈
こうなれば、人手を他の班から借りてでも露天風呂の完成を急ぎたい。
ここ最近、里にいる者は汗や埃で全身泥まみれ!
風呂、しかも天然温泉、加えて混浴露天風呂⁈に入れるのだ⁈
異常な張り切り様でみるみる仕上がっていく。
サービスシーンも十分期待できるところで、、、
―以下に続く―




