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温暖化のなれの果て、人類は移住に

作者: ろくさん

2050年 地球温暖化が進み北半球でも最高気温50度を超える地区が続出、ついに人類は北半球の夏季は南半球に移住するという、渡り鳥のような生活を選択することになった

第一章 地球規模の夏休み大移動


2050年。地球温暖化はついに限界突破。

北半球の夏は「サウナモード」、最高気温50度超えが当たり前。アメリカ中西部ではハンバーガーが屋外に置かれるだけで勝手に焼け、インドでは道路に「目玉焼き屋台」が出現し、東京では路上販売の焼きトウモロコシが“自然加熱”されて大繁盛していた。


国連はついに「毎年、夏は南半球に避暑する」という驚愕の国際ルールを決定。

人類は文字通り、渡り鳥生活を始めることになった。


飛行機会社は「季節限定・地球往復便」を売り出し、航空管制は大渋滞。毎年6月になると、成田空港は「お盆の帰省ラッシュ+コミケ初日の混雑」を超えるカオスに変貌する。


第二章 主人公の家族、旅立つ


物語の主人公は平凡なサラリーマン・佐藤タケシ(45)。

妻と高校生の娘、そして小学生の息子を連れて、南半球へ引っ越す準備をしていた。


タケシ:「いや〜今年も“地球南下”のシーズンか。去年は荷物の半分を北半球に忘れて、冬の間ずっとサンダル生活だったな」

妻:「もう!スーツケースに“夏”と“冬”ってラベル貼っといてよ!」

娘:「てかさ、なんで私たち高校生なのに毎年転校しなきゃいけないの!? オーストラリアの校則マジで厳しいんだよ」

息子:「オレ、宿題を南極に置いてきたから、今年提出できませーん」


一家の会話はすでに混乱そのもの。

世界中の家族が似たような愚痴を言いながら、地球規模の“季節性引っ越し”に挑んでいた。


第三章 大移動の混乱


空港に着くと、出国カウンターには長蛇の列。

「パスポート・ビザ・ワクチン証明・電気代支払い証明書・去年の渡航スタンプ」の確認に、平均3時間。


アナウンス:「ただいま北半球発南半球行きの便は、地球全体で約23時間遅延しております」


タケシは汗を拭きながら叫んだ。

「いや、地球全体で遅延ってどういうことだよ!?」


しかも飛行機の機内放送はさらに追い打ちをかける。

「本日は乗客が多すぎるため、燃料節約のために一部の荷物は成層圏に投下します」

「え、ええぇぇーーー!!」


第四章 南半球に到着


やっとの思いでオーストラリアに到着。

しかし現地では現地で問題が。


・人口急増で家賃が3倍

・ビーチは人間で満員、サーフィンどころか“人の上を泳ぐ”状態

・カンガルーが「人間多すぎ!南半球返せ!」とデモ


娘:「あーもう無理!今度はカンガルーに文句言われたんだけど!」

息子:「オレ、今度の自由研究は“人類の渡り鳥化”にするわ」

妻:「お願いだから、来年こそ冷蔵庫は持ってきてよ!アイスが全部溶けたじゃない!」


タケシは空を見上げてつぶやく。

「人類よ…地球を2拠点生活にしたのはいいが、そろそろ火星も下見しないか?」


終章


こうして人類は、毎年「北へ、南へ」と移動する。

世界中のパスポートは渡航スタンプで真っ黒になり、航空券は“年パス制”となった。


だが、誰もが口を揃えて言うのだった。


「……でも、地球の両方の夏を味わえないのは、ちょっと寂しいよね」


そして今日も、世界中の人間がスーツケースを引きずりながら叫んでいる。


「オイ!今年の宿題、北半球に忘れてきたぞーー!!」


人類が“渡り鳥”のように地球を南北移住することで、

国境も文化もぐちゃぐちゃに混ざり合い、笑いと混乱が絶えない未来。


だけど、そのドタバタの中で生まれる友情や偶然の再会が、

人類の新しい物語になっていくのだった。

人類が“渡り鳥”のように地球を南北移住することで、

国境も文化もぐちゃぐちゃに混ざり合い、笑いと混乱が絶えない未来。


だけど、そのドタバタの中で生まれる友情や偶然の再会が、

人類の新しい物語になっていくのだった。

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