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落ちこぼれの建国計画  作者: 花倉もも
一章:始まり
17/38

17話  望んでいない再会

まぁ伯爵領をブラブラしてから別の街に行こうかな…

適当に街歩きしていると急に後ろでザワザワした。何か有名人でもいるのかな?記者がめっちゃ写真撮ってる。

あの人混みに飛び込む勇気はない。望遠鏡のような才能を使って人ごみの中を探す。

しかし人に囲まれている人物と目が合った瞬間私は硬直した。そして体がブルブル震えだす。一瞬だったけど。急いでその場を離れた。意味はなかったかもしれないけど。だって相手は千里眼を使える。この世で1番会いたくない人

「なんで………なんでここにお兄様がいるのよ!?」

記者に返事を返すので精一杯のようだ。急いで防視の結界を張って路地裏に入る

「エフ…急いで逃げるよ!一旦国外まで行くわ。」

「えっ国外?どうして?て言うかあそこの人見た瞬間リディアの雰囲気が変わった気がするんだけど。」

あの6ヶ月の間、私はまだ体調が悪いふりをしていた。その間は食事は普通に与えられ、病気をうつさないためにお兄様は近づかなかった。聖獣達はお兄様のした仕打ちをを知らない。

「その説明は後でするわ。急いで隣国のタリカ帝国に!」

「わ…わかった」

急いでお兄様から逃げる。ようやくほっとして聖獣達に説明する。

「あれは私の兄なの。だけど、千里眼が使えて私をすごいいじめてたの。でも誰も逆らえなかった。」

「はぁ?リディアをいじめるなんて身の程知らずだね?一回雷を彼の脳天に…」

「やってしまっていいですよエフ。リディアは私が守りますから。」

そういううちに先程まで快晴だった空に黒い雲が立ち込めて一気に大雨が降る。この2匹は本気のようだ。流石にやばい

「流石に殺すのはやめなさい。私はあいつを殺さずあいつを出し抜いてやる。ずっといじめてた才能なしが実は唯一自分より上の天使だったって知ったらどんな顔するだろうなー。」

「んーそれもいいね」

よかった。雲が消えて快晴に戻る。

「リディア、悪い顔になってますよ…」

みんなは私をいい子だと思ってるけどお兄様に対してだと悪い子になる。ウィリアム・サンジェリル…お兄様のした仕打ちを忘れるはずがない。一時期はもっと酷かった。殴られ、踏みつけられ、罵声を浴びせられながら必死で命乞いをしている私…どれほど滑稽だっただろう。今となっては思い出せない。お兄様は私が失神するまで暴力をやめなかった。

今でもたまにその事を思い出して体が震える。何も考えられなくなる。

けどそんな事をしていた…いじめていた奴が実は唯一自分より高いタンクの天使って知ったらきっと声を荒げて否定するだろうな。それか大笑いされる。もういい。お兄様は大っ嫌いだもん。お母様以外みんな厳しくしてきたから。だからサンジェリルなんて滅んでしまえってのが私の本心だ。

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