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✒ 大陸の昔話 3


セロフィート

「 ──どうぞ、マオ。

  妖精族が人間との架け橋に使った砂糖菓子です 」


 セロは優しい。

 オレの為にわざ(わざ)(原質)(みなもと) 〉を構成して、砂糖シュガー林檎アプルを使って作った砂糖菓子を出してくれた。

 過去に存在していた物だから──。


マオ

「 綺麗だな……。

  キラキラ輝いてる……(////)」


セロフィート

ひかりに当てると綺麗に輝きます 」


マオ

「 “ 幸せを呼び込む砂糖菓子 ” って言われるのもうなずけるよな……。

  食べるのが勿体無いよ 」


セロフィート

「 ふふふ。

  人間がペロッと舐めただけで死にます 」


マオ

「 こわっ!

  でもさ、砂糖シュガーあじのする甘い林檎アップルが原料なんだろ?

  なんで食べれないんだ? 」


セロフィート

「 妖精族専用の砂糖シュガー林檎アプルですし。

  妖精族の為に作られた果物フルーツです。

  そもそも妖精族と人類を構成している原質が異なります。

  妖精族と同じ原質で作られた砂糖シュガー林檎アプルが、原質の違う人間の口に合う筈がないです 」


マオ

「 へぇ……原質が違うからか。

  そう言われると納得せざるを得ないよ。

  妖精族を構成してる原質で作られた砂糖菓子のインテリアか~~。

  なぁ、セロ。

  これを使ってひともうけ出来ないかな?

  人間に使役されてる妖精族は砂糖シュガー林檎アプルの存在を知らないんだろ?

  ひとかせぎ出来るんじゃないか? 」


セロフィート

「 マオ──、キミから “ いけない子 ” になりました? 」


マオ

「 ──っ…………御免……不謹慎だったよな…… 」


セロフィート

「 そんな面白い事を考え付くなんて、流石ワタシだけのマオです♪

  ふふふ……惚れなおしました♥️ 」


マオ

「 へ? 」


セロフィート

「 失われた砂糖シュガー林檎アプルを原料にして作った砂糖菓子が≪ アップラシュナ王国 ≫で出回ったら、面白い事が起こるでしょうね♪ 」


マオ

「 そ…そだな~~。

  一寸ちょっとした騒ぎにはなるかもな? 」


 セロが水を得た魚のように嬉しそうだ。

 この綺麗で美麗な砂糖菓子が≪ アップラシュナ王国 ≫に出回る事になるのか。

 なんか勿体無い気がするけど、ガッポリは出来そうだな!

 オレ──、完全にセロに感化されてるな~~。


マオ

「 セロ、どんな砂糖菓子を作って広めるんだ? 」


セロフィート

「 〈 大陸神クワルチンク 〉を擬人化させた姿を作ります 」


マオ

「 〈 大陸神クワルチンク 〉って──、この≪ 大陸 ≫の名前って “ クワルチンク ” って言うんだな。

   ちなみにさ、どんな姿にするんだ? 」


セロフィート

「 キノコンの背中に妖精の羽をやした姿にします 」


マオ

「 可愛いキノコンの背中に妖精の羽──。

  めろよぉ!!

  おふざけが過ぎるだろ?! 」


セロフィート

「 マオ、どんなときでも遊びごころは必要です。

  妖精族を率いるサーカス団のマスコットをキノコンにしますし、丁度い宣伝になると思いません?

  サーカスのチラシ(宣伝広告)も一緒に渡します。

  チラシ(宣伝広告)を持参した御客には、記念品と交換します。

  回収したチラシ(宣伝広告)は再利用すればいですし 」


マオ

「 ははは……。

  もう、好きにしてくれよ……。

  妖精の羽をやしたキノコンの砂糖菓子は、オレも欲しいからな!! 」


セロフィート

「 はいはい。

  マオの為に1体、作りましょう 」


マオ

「 やったぁ!!

  ──でもさ、こんなに綺麗な砂糖菓子なら人間だって “ 作りたい ” って思ったんじゃないのか?

  にも金儲けに使えそうじゃんか 」


セロフィート

「 マオみたいにです? 」


マオ

めろぉ~~!! 」


セロフィート

「 ふふふ…。

  悪用しようと考えた人間はたでしょうね。

  砂糖菓子は精霊から祝福を受けた妖精族にしか作れない神秘的なしろものです。

  人間の手でも作り出せたら──と考えた人間も(ゼロ)ではなかったでしょう。

  栽培した砂糖シュガー林檎アプル砂糖シュガーパウダーにする製法は妖精族しか知りません。

  製法を知ったとしても人間には砂糖シュガーパウダーは作れませんし 」


マオ

「 そうなんだ?

  きっと特別な製法なんだな 」


セロフィート

「 妖精族は砂糖シュガー林檎アプル魔法マジック妖精フェアリーの粉(パウダー)を使い、砂糖シュガーパウダーを作ります。

  妖精フェアリーの粉(パウダー)の配分を変える事で色違いの砂糖シュガーパウダーを作る事が出来ました 」


マオ

「 そ、それは──明らかに人間が作るのは無理っぽいな~~。

  妖精族は妖精シュガーの粉(パウダー)を用意してるんだ? 」


セロフィート

妖精シュガーの粉(パウダー)は妖精の羽から作ります 」


マオ

「 妖精の羽ぇ??

  妖精の羽ってえ変わったら消えるんじゃないのか? 」


セロフィート

「 消えないよう魔法マジックを掛けてから羽を取ります 」


マオ

「 羽を取る??

  妖精シュガーの粉(パウダー)を作る為に背中にえてる羽をわざ(わざ)取るのか? 」


セロフィート

「 そうです。

  妖精シュガーの粉(パウダー)も妖精族しか作れません。

  妖精シュガーの粉(パウダー)さわれるもの妖精族だけです 」


マオ

「 妖精の羽って人間にはさわれないんだっけな?

  だから妖精シュガーの粉(パウダー)も人間にはさわれない──か 」


セロフィート

「 人間は不可能な事に対して強く惹かれ、貪欲に求めがちです。

  道徳やじんどうそむき、どんな手段をもちいてでも、妖精の砂糖菓子を人間の手で再現しようとする者はたでしょう 」


マオ

「 それってさ、悪用する為にかな?

  普通の砂糖菓子を使ってさ、ひともうけしようとか考えなかったのかな? 」


セロフィート

「 普通の砂糖菓子では妖精の砂糖菓子の幻想的な光沢や神秘的な輝きを再現させる事は出来ません。

  時間が経てば色褪せて劣化しますし、虫も寄ってて大変な事になります 」


マオ

「 た、たしかにな~~。

  砂糖菓子に群がる虫って見たくないよな。

  掃除が大変そうだし…。

  妖精の砂糖菓子に虫は集まったりしないのか? 」


セロフィート

「 食べたら死ぬと分かっている砂糖菓子に虫が群がると思います? 」


マオ

「 それもそうだな……。

  虫って人間よりいろ(いろ)と敏感だもんな 」


セロフィート

「 貴族の中には妖精フェアリーと人間に子作りをさせ、ハーフの子供を産ませようとした者もたのですよ。

  妖精の血を受け継いでいるハーフの子供ならば、妖精フェアリーの粉(パウダー)砂糖シュガーパウダーを作れるのではないか──とでも考えたのでしょう。

  人間は人体実験をするのが好きですから、財力と権力のある貴族は多額の資金を投資したかも知れませんね。

  多くの妖精フェアリー,最下層の人間達が犠牲になっている筈です 」


マオ

「 酷いよな……。

  で──、妖精フェアリーと人間のハーフは産まれたのか? 」


セロフィート

「 実験に実験を重ね、多くの犠牲の上にハーフは産まれた筈です。

  異なる原質がまじわり誕生するのですから、健常児は産まれなかったですよ。

  産まれたハーフの子供は障碍児ばかりです。

  先天性の障碍を持って産まれた子供や後天性の障碍を持って産まれた子供があとを絶ちませんでした 」


マオ

くは行かなかったんだな。

  産まれた障碍児達は、どうなったんだ?

  砂糖シュガーパウダーは作れたのか? 」


セロフィート

「 羽がえていないのに作れると思います?

  まれはねやして産まれた障碍児もましたけど、羽はボロボロで美しくないです。

  とても妖精フェアリーの粉(パウダー)を作れる羽ではなかったです 」


マオ

「 そうなんだ……。

  みちのりは遠そうだな 」


セロフィート

「 諦めればいのに人間は諦めれが悪い生き物です。

  更に人体実験を推し進めました。

  ちなみに産まれた障碍児達は役に立たないので処分されてました 」


マオ

「 酷いな……。

  望まれて産まれたのに役に立たない障碍児ってだけで…… 」


セロフィート

「 処分とは言っても殺される訳ではないです。

  貴族の中にはさまには言えない異常な性癖持ちの変態さんが多いですし。

  裏ルートや裏オークションを利用しては、そのようやからなぐさみ物として高値で売買されてました。

  障碍児でも妖精フェアリーと人間のハーフです。

  好きに出来るのは貴族の特権でした。

  貴族の玩具おもちゃですね 」


マオ

「 …………………………つらいな……そんな人生を送らないといけないなんて……。

  セロ、それってさ、今でも続いてたりするのか? 」


セロフィート

「 さて、どうでしょう。

  だ人類が妖精族に使役されていない時代の事ですし── 」


マオ

「 そっか──。

  妖精族の砂糖菓子が人間との架け橋として広まっていたことだから……。

  じゃあ、妖精フェアリーと人間のハーフは生き残ってないかも知れないよな 」


セロフィート

「 そうですね。

  ハーフは長命ではなかったですし。

  人間よりは長命でしたけど、長生きしても200年以内でしょうか。

  それ以上、長生きしたハーフは存在してません 」


マオ

「 200年以内か。

  それでも長いよな……。

  ──そのあとに一部の心無い人間がんだな?

  妖精族を敵に回す大事件を起こしたから、≪ クワルチンク大陸 ≫に暮らす関係無い大勢の人類が巻き込まれた妖精族との大戦争が起こった……。

  妖精族に負けた人類は、一部の心無い人間達のを受けて、使役されて奴隷として生きる事になった──。

  約4000年もの長い期間、妖精族の奴隷として生きていた人類だったけど、これまた一部の人間達の手に依って、勇者と聖女が異世界召喚だか異世界転生だかの被害に遭って召喚されて、妖精族に立ち向かう事になったんだよな?

  勇者と聖女は聖地におもむいて妖精王,妖精妃を倒して、砂糖シュガー林檎アプルの大樹を伐採してしまった。

  妖精族の聖地は邪悪な怪物モンスターを生み出す邪悪な沼地に変わり果てて、妖精族の使役から解放された人類を苦しめる事になった── 」


セロフィート

「 マオ、偉いです!

  ちゃんと覚えれてます♪ 」


マオ

「 そ、そうかな?

  エヘヘ(////)

  ところでさ、人類を解放した救世主的な勇者と聖女はんだ?

  やっぱりあがたてまつられたのかな? 」


セロフィート

「 人類の救世主となった勇者と聖女は、妖精族が定期的に執行していた人間りからのがれていた人間達と協力し、≪ 大国 ≫ を建国しました。

  その≪ 王国 ≫は “ アップラシュナ ” と名付けられ、勇者は初代国王,聖女は初代王妃となりました。

  人間が妖精族の支配から解放されてからだ500年ほどしか経ってません 」


マオ

「 そ、そうなんだ……。

  500年………………500年なんだ……。

  じゃあさ、妖精族が人間に使役されるようになったのはごろになるんだ? 」


セロフィート

「 約300年ほど前です。

  200年の空白期間は、妖精族と人間とのイザコザがあちこちで起きていた大波乱の時代です。

  妖精族だけではなく怪物モンスターも相手にしなければならなかった人類は、生き残る為に大変な苦労を余儀無くされてました 」


マオ

怪物モンスターか~~。

  厄介だもんな……。

  目の前に光景が浮かんで見えるよ…… 」


セロフィート

「 勇者と聖女が健在な時代はかったでしょうけど、子供や子孫の代になるにつれ苦悩と苦労は増える一方でした 」


マオ

「 苦悩と苦労??

  勇者と聖女の子供や子孫が??

  なんでだ? 」

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