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✒ 大陸の昔話 1

◎ 今回は際どい(?)アウト要素が入っています。

  個人的に──ですが。


──*──*──*── 馬車駐車広場


 セロと《 馬車駐車広場 》に戻る。

 ブーツを脱いだら箱形馬車の中にはいる。

 脱いだブーツはセロが作ってくれた履き物ばこの中へ片付ける。

 履き物の独特なにおいを消臭したり、履き物を浄化,抗菌,除菌もしてくれるすぐれた履き物ばこだったりする。


 馬車の中に有る荷物れの中にはいっている折り畳みテーブルと布団ぶとんを出す。

 荷物れは机としても使える。

 うわぶたを上げると荷物がれれるようになっているんだけど、古代エンシェント魔法マジックのお蔭で色んな物を沢山れれる仕様になっている。

 大き過ぎる物はれれないけど、大抵の物は出しれが出来るようになっているから便利だ。


 布団ぶんとんの上に腰をろして、テーブルの上には屋台で買った料理を並べる。

 胸の前で両手を合わせて「 いただきます 」の合掌をして、料理を食べ始める。

 料理を食べていたら、雨が降ってた。

 セロの言ったとおりだ。


 オレは激しくなるあまおとを聞きながら料理を食べる。

 セロは馬車の後方に座って降り続ける雨を見ている。

 セロは絵になる。

 切り取ってがくぶちれて飾ってたいぐらいだ。


 オレの視線に気付いたのか、セロがニコリ──と微笑み返してくれる。

 セロの笑顔を独り占め出来るオレは幸せ者だと思う。


セロフィート

「 マオ、どうしました? 」


マオ

「 …………まで降るのかな──って思ってさ… 」


 咄嗟に嘘をいてしまった。

 「 セロに見惚れてた 」なんて口が裂けても言えない(////)


セロフィート

「 ふふふ(////)

  マオの照れ屋さん♪

  そういう事にしときましょう 」


 うぅ……どうやらセロにはバレバレだったみたいだ(////)


マオ

「 だけどっ、まで降るのか気になってるのはほんだぞ! 」 


セロフィート

「 3日は降るでしょうね。

  今夜から風も強くなりますし、強風にあおられて馬車が横転しないように気を付ける必要があります 」


マオ

「 馬車が横転!?

  そんなに強い風が吹くのかよ? 」


セロフィート

「 この馬車は大丈夫です。

  結界魔法でまもってますし 」


マオ

「 そうなんだ。

  〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉と〈 うま()にん(ニン)ぎょう() 〉は濡れたりしないのか? 」


セロフィート

「 結界魔法の中にる限り濡れません。

  〈 うま()にん(ニン)ぎょう() 〉も寛いでます 」


マオ

「 そっか。

  かった…… 」






 屋台で買った料理を食べ終わったオレは、馬車の中でセロを相手にオセロをする。

 なんでオセロかって?

 引っくり返すだけでルールが簡単だからだ。

 掛け金に使うのは、セロが〈 (原質)(みなもと) 〉を構成して出してくれたコインチョコだ。


 オレの手元に残っているコインチョコは3つ。

 セロの手元に有るコインチョコは57枚だ。

 オレはセロを相手に全敗している。


マオ

「 ………………楽しくない……。

  全然、楽しくない!!

  勝てない勝負なんか楽しくないっ!! 」


セロフィート

「 マオ……。

  い手を打ててますよ 」


マオ

「 打てても分からないってぇの! 」


セロフィート

「 はいはい。

  次は── “ ぬりえ ” でもします? 」


マオ

「 塗り絵?

  オレ、塗り絵は苦手なんだけど? 」


セロフィート

「 塗っていれば上達します。

  キノコンの絵に色を塗る簡単な “ ぬりえ ” です 」


マオ

「 完全に子供扱いだな。

  ──そう言えばさ、馬車馬って用意されてる馬小屋にれるんだろ?

  〈 うま()にん(ニン)ぎょう() 〉は馬小屋に連れて行かないんだな 」


セロフィート

「 馬小屋に馬車馬を預けて休ませるには使用料が必要です。

  〈 うま()にん(ニン)ぎょう() 〉は馬小屋で休ませる必要はないです 」


マオ

「 そうだな。

  〈 うま()にん(ニン)ぎょう() 〉は馬車馬2頭ぶんデカいもんな。

  どうせなら生身の馬を休ませてやりたいよな 」


セロフィート

「 そうですね 」


 セロはたぶしいほどの笑顔で微笑んでくれる。

 衣装や髪型,耳の長さが違うだけで印象が変わるもんなんだな……。

 オレの知ってるセロじゃないみたいだ。


マオ

「 そう言えばさ、あのムカつくオッサンの妖精フェアリーたんだ? 」


セロフィート

「 彼の使役していた妖精フェアリー小妖精ピクシーです。

  身長は7センチメートルほどと小さいのでマオは気付けなかったようですね 」


マオ

たんだな……。

  使役されてる妖精族はさ、主人あるじが悪い事をしてもめないのかよ? 」


セロフィート

「 悪事に加担する事に関しては使役されていたとしても妖精族は拒む事は出来ます。

  しかし、主人あるじが悪事に手を染める事をめる事は出来ねます。

  主人あるじの意思ですし。

  主人あるじさばかれ、ばっせられても使役されている妖精族はさばかれたり、ばっせられる事は無いです。

  主人あるじを処刑し、主人あるじの使役から妖精族を解放するだけです。

  主人あるじを失い解放された妖精族は、《 妖精市場 》へ送られる事になり、新たな主人あるじを待つ事になります 」


マオ

「 そ、そうなんだ?

  人間の主人あるじが馬鹿な事をしても妖精族がバツを受ける事はないんだな。

  一寸ちょっと安心したよ… 」


セロフィート

「 妖精族は精霊から祝福を受けて生まれます。

  妖精族は目に見えない祝福──、精霊からられています。

  どんな事情が有ろうと妖精族を傷付ければ、知らず知らずに精霊の祝福にのろわれ、祟られる事になります。

  原因不明のやまいに倒れ、身体からだが黒ずみ壊死が進みます。

  胸まで黒く染まると黒い血をき、臓器のたぐいも腐り始め、死に至ります 」


マオ

「 セロ──、それってほんなのか? 」


セロフィート

「 勿論です♪

  人間は妖精族が精霊から祝福を受け、祝福にられている事実を知りません。

  知っていたら妖精族を “ 使役しよう ” なんて馬鹿げた発想はしません。

  “ 精霊の使徒 ” としてあがたてまつるでしょうし 」


マオ

「 そうなのか?

  妖精族が人間に使役されるどころあがたてまつられる立場に──。

  それならなんで妖精族も事実を人間に話さないんだよ?!

  話せば人間に使役されてる事もないし、もっと自由に好きに生きられるってのに!! 」


セロフィート

「 出来る筈がないです。

  妖精族も知らないですし 」


マオ

「 えっ?

  し、知らない??

  なんで知らないんだよ… 」


セロフィート

「 精霊が地上に生まれる妖精族の為、地上に植えた砂糖シュガー林檎アプルという名の大樹が人間の手により、伐採されてしまったからです 」


マオ

「 は?

  砂糖シュガー林檎アプル??

  大樹が伐採された??

  なんで大樹が伐採されただけで…… 」


セロフィート

砂糖シュガー林檎アプルの大樹がみのらせる果実フルーツは、一口サイズの林檎アップルです。

  遥か昔は小さな(スモル)林檎アプルと呼ばれていました。

  小さな(スモル)林檎アプル砂糖シュガーように甘い香りがします。

  その甘い香り,甘味は地上に生まれた多くの妖精族を癒す不思議なちから宿やどしていました。

  小さな(スモル)林檎アプルしか “ 砂糖シュガー林檎アプル ” と呼ばれるようになり、じつに多くの妖精族が大樹の元で暮らしていました。

  砂糖シュガー林檎アプルの大樹はしか妖精族が身を寄せる聖地となっていました 」


マオ

「 へぇ~~聖地ねぇ……。

  その聖地が人間に荒らされて大樹が伐採されたって事かよ? 」


セロフィート

「 それはあとはなしです。

  妖精族は砂糖シュガー林檎アプルを使い、砂糖シュガーパウダーを作り出しました。

  砂糖シュガーパウダーを使い、甘い砂糖菓子を作り出しました。

  砂糖菓子は精霊に祝福された妖精フェアリーが作る “ 幸せを呼び込む砂糖菓子 ” として噂が大陸中に広がりました。

  妖精族は “ 幸せを呼び込む砂糖菓子 ” を使い、人間と共存する事が出来ないか模索し、栽培した砂糖シュガー林檎アプルを大地に埋める事を始めました。

  大地に埋め砂糖シュガー林檎アプルは大地に根を張り、砂糖シュガー林檎アプルみのらせる木に育ちました 」


マオ

林檎アップルを地面に埋めたら林檎アップルの木が育つもんなのか? 」


セロフィート

「 マオ、妖精族が魔法マジックちからを駆使して、砂糖シュガー林檎アプルみのる木になるように育てたのです。

  魔法マジックちからが無ければ育ちはしません。

  魔法マジックを使える人間にも砂糖シュガー林檎アプルの木を育てる事は出来はしません 」


マオ

なんでだよ? 」


セロフィート

「 精霊の祝福を受けた妖精が使う魔法マジックでなければ育てられないのです。

  妖精族は砂糖菓子を架け橋として、人間との友好的な関係を築き、共存共栄をしながら生きていました 」


マオ

「 へぇ~~。

  昔は妖精族と人間は仲がかったのか……。

  なんか……信じられないな…… 」


セロフィート

「 人間は悪事に手を染め易いです。

  の世界,時代にも欲に目がくらみ悪さをする人間はあとを絶ちません。

  信用,信頼していた人間達から裏切られ、大切な妖精王の愛娘(カルセドニア )を連れ去られる事件が起きました。

  妖精王の愛娘(カルセドニア )を人質にした人間は、妖精王の愛娘(カルセドニア )いのちと引き換えに妖精族へ聖地を手離し、聖地を王族へ譲渡する事を要求しました。

  一向に聖地から出る気配も譲渡する気配の無い妖精族に痺れを切らした王族は、人質の妖精王の愛娘(カルセドニア )に事実無根のざいじょうを付け、ざいにんとして扱いし、公開凌辱を決行しました 」


マオ

妖精王の愛娘(カルセドニア )ざいにん扱い!?

  公開凌辱ってなにをしたんだよ? 」


セロフィート

「 異常な性癖を持った変態貴族を集め、公衆の面前でざいにんへ落とした妖精王の愛娘(カルセドニア )を犯させたのです。

  人質の妖精王の愛娘(カルセドニア )は変態貴族達ににされ、公衆の面前で玩具おもちゃにされました。

  その様子を妖精王,妖精妃,妖精族に見られるのです。

  妖精王の愛娘(カルセドニア )の心は完全に壊れてしまい廃人と化してしまいました 」


マオ

「 ひ……ひでぇ……。

  人間ってのはまで腐れるもんなのかよ…… 」


セロフィート

「 人間ですし。

  人間に依る【 妖精王の愛娘(カルセドニア )誘拐事件 】に続き、非道な【 公開凌辱事件 】が発端となり、人間の卑劣な行為に対して妖精王,妖精妃を始め、多くの妖精達がいかりました。

  妖精族は初めて人類に対して悪意と敵意をいだき、牙を向けた瞬間です。

  武器を手に取り、破壊力の絶大な魔法マジックを放ち、人間が支配する地上を容赦なく蹂躙し尽くしました。

  人類は妖精族との戦いに勝てる筈もなく、妖精族との戦いに破れ、妖精族に使役される事になりました。

  ≪ 大陸 ≫で生きるすべての人間は、例外なく奴隷として生きる事になりました。

  人間で言うところの “ 暗黒時代の始まり ” です。

  人間が妖精族の奴隷として生きる時代が始まり4000年ほどの時間が過ぎ去り── 」


マオ

「 よっ…4000年!?

  そんなに長いあいだ妖精族は人間を奴隷として使役してたのかよ!

  な、なんか凄いな……。

  だけどさ、4000年ものあいだ、妖精族の奴隷として生きていた人間が、どうして妖精族を使役してる世界になったんだ? 」


セロフィート

「 ≪ 大陸 ≫に勇者と聖女が遣わされたからです 」


マオ

「 勇者と聖女ぉ?? 」


セロフィート

「 はい♪

  勇者と聖女です 」


 セロはまぶしいほどの笑顔をオレに向けてくれる。

 はなしの続きが気になるぅ~~~~!!

◎ 訂正しました。

  共存共有 ─→ 共存共栄

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