✒ 不穏な動き 3
──*──*──*── 箱形馬車
セロと一緒に馬車に戻る。
人獣族の兎族の容姿をしている〈 器人形 〉が、キノコンの怪物除けヌイグルミを馬車の4隅に取り付けてくれる。
マオ
「 くぅ~~~~!
可愛いなぁ~~♥️
癒されるぅ~~(////)
セロ、揺れるともっと可愛く見えるんじゃないかな?」
セロフィート
「 馬車の中に居たら、揺れている所は見えませんよ 」
マオ
「 あっ、そうだった!
揺れてるヌイグルミは見れないのかぁ~~~~!! 」
セロフィート
「 マオ、キノコンのクッションとヌイグルミを用意しました。
どうです? 」
マオ
「 有り難な!
キノコンのヌイグルミは抱っこ出来るかな? 」
セロフィート
「 出来ますよ 」
マオ
「 やったぁ~~~♥️ 」
セロフィート
「 ふふふ(////)
マオ、可愛いです♪ 」
セロと一緒に土禁の馬車の中に入る。
オレはキノコンのクッションの上に座って、キノコンのヌイグルミを抱っこしてセロの話を聞く事になった。
セロフィート
「 既に≪ アップラシュナ王国 ≫全域にキノコンを送り込んでます。
キノコン達には秘密裏に情報収集をさせてます。
キノコン印の妖精サーカス団を複数作り、≪ アップラシュナ王国 ≫全域を巡回させてます。
キノコン印の妖精サーカス団には立ち寄った≪ 集落 ≫≪ 村落 ≫≪ 部落 ≫≪ 町 ≫の中に噴水を建設し、〈 大陸神クワルチンク 〉の像を設置します。
周辺でサーカスの公演をしつつ、勇者教会,聖女教会を買収し、〈 大陸神クワルチンク 〉を信仰神として奉る教会に改装します。
教会を拠点に≪ アップラシュナ王国 ≫に蔓延る勇者教会,聖女教会の本部を潰す為、秘密裏に様々な行動を起こします。
勇者教会は貴族達と癒着してますし、聖女教会は王族と癒着してます。
勇者教会と聖女教会は表向きは不仲を装って増すけど、裏ではズブズブな関係です。
教会を隠れ蓑として使い、宗教を悪用,信者を騙し利用し、悪事に手を染め、王族や貴族達に莫大な資金が秘密裏に流れる様になっています 」
マオ
「 嘘……だよな? 」
セロフィート
「 何処の世界でも人間の行う事は酷似してます。
《 娯楽街 》に子供も利用が出来る遊戯場が在りましたね 」
マオ
「 うん、在ったな。
遊戯場がどうかしたのか? 」
セロフィート
「 子供達に渡されていた金貨チョコには少量の薬物が混入されてました。
食べ続ける事で子供の身体に薬物が蓄積されていきます。
子供達は知らず知らず金貨チョコを食べない生活が出来なくなる仕組みになっている事がキノコンの調査で判明しました。
《 娯楽街 》を訪れる大人達も子供の頃から同じ目に遭っていたのでしょう。
《 娯楽街 》で提供される飲食物には何れにも必ず少量の薬物が混入されてます。
知らず知らずに口から摂取し、薬物中毒者にされています。
大人になると入店したカジノで寄附をすると金額によって金貨チョコを貰える様になってます。
《 娯楽街 》は勇者教会,聖女教会と癒着しており、ズブズブな関係です。
カジノで集まった莫大な資金は勇者教会,聖女教会へ “ 寄附 ” という形で納められ、貴族達や王族の懐へ消えて行きます 」
マオ
「 マジかよ……。
確かに何処の世界でも考え付く悪事は似てるんだな……。
何で人間は宗教や信仰を信じる人を悪用して金儲けするんだ?
“ 罰当たりな事をしてる ” って自覚が無いのかよ?
神様を崇めて信仰してるのに宗教を悪用して私腹を肥やしてるなんて矛盾してるよな?
“ 罰当たり ” な事を平然としといて何が “ 神の名の下に ” だよ…… 」
セロフィート
「 所詮は “ 口先だけ ” という事です。
信じているフリをしているだけで、信仰心を持ち合わせていないからです。
本当に〈 久遠実成 〉の実在を信じ、信仰心を持つ者ならば、私利私欲の為に〈 久遠実成 〉を冒涜する罰当たりな行為は何が何でも行わないものです。
悪事に対する〈 久遠実成 〉の戒めは人間が想像するより厳しく酷なものです。
現世で宗教を悪用した者は来世以降、人間に生まれ変わる事は敵いません。
人間に生まれ変わる機会は巡って来ないでしょう。
多くの人間は “ 現在の自分が幸せなら良し ” と考えます。
来世の自分には興味が無く、無関心であるが故、平然と悪事に手を染める選択をし、自ら悪因縁を増やし、自滅して逝きます。
〈 久遠実成 〉の名を利用し、宗教を戦争の道具に使い、他国を攻め込み、大勢の犠牲者を出し、自分達を正当化する侵略者は大勢居ますし、これからも現れるでしょう。
信仰心を利用し、多くの国民を騙し、高額な寄附金を強要したり、必要以上の御布施をさせたり、新たな金づるを集める為の布教活動をさせたり、価値の無いガラクタを高値で買わせたりと非人道的な行為を呼吸するかの様に行う人間も後を立ちません。
権力者からすれば、宗教は実に利用し易い便利な道具でしかないのです。
目に見えない〈 久遠実成 〉の実在を信じ、悪行をなさない様に努める事は人間には難しい事です 」
マオ
「 確かに難しいかもな?
『 神佛が見てるから悪事を働くと罰が当たるし、悪事を繰り返してると命を取られるから止めとけ 』って言っても “ イカれ野郎がキチガイな事を言ってる ” って鼻で嗤われて馬鹿にされるだけだろうしな~~ 」
セロフィート
「 放っておけば良いです。
自ら進んで自滅したがる罰当たりな輩に救いの手を差し伸べる必要は無いです。
明德から死後、逆境,苦境,冥境へ沈むと、明德の境涯に生まれる事は出来なくなります。
死後、“ 人間に生まれ変われなくとも構わない ” と思っている為、〈 久遠実成 〉を冒涜する罰当たりな行為を止めないのです。
来世の自分が逆境,苦境,冥境から抜け出せない人生を送っても、それは “ 自分ではなく別人だから ” と考えているのですから、態々真っ当に生きる事もしないでしょう 」
マオ
「 う~~ん…………『 来世も人間に生まれたいな~~ 』って思ってるんじゃないかな?
人間に生まれ変われる希望は絶望的なんだろうけど……。
“ 宗教を悪用する ” って事は神佛を侮辱して冒涜してる事になる訳だから、天に向かって唾を吐く様なもんだし、救われる処か罰しか当たらないよな。
死後、“ 人間に生まれ変われない ” って事が神佛から与えられる “ 天罰 ” なのかも知れないな? 」
セロフィート
「 それは唯の自業自得です。
生きる上で信仰心を持つのは大事な事です。
但し、信仰をするならば “ 正しい教え ” を信仰をしなければなりません。
とはいえ、“ 正しい教えの信仰 ” と言っても分かり難いです。
正しく説かれた教えの信仰は、正しく祭られた〈 久遠実成 〉を礼拝の依処としています。
道理を説いた教えであり、形而上のみに片寄っておらず、形而下,形而上の両面の大自然の法則に基づいた正理,正論の教えを説いています 」
マオ
「 セロ、それって何語?? 」
セロフィート
「 いやですね、マオ。
今はクワルチンク語で話しているでしょうに 」
マオ
「 そういう意味じゃないんだけどな~~~~ 」
セロフィート
「 正しい教えの信仰を求めるならば、普遍,妥当,確実の三要素が具備している宗教を探せば良いです。
普遍,妥当,確実の三要素が充たされていない宗教は、邪教,邪道となります。
決して盲信し、のめり込んではいけません。
“ 絶対確実 ” こそが宗教の教えの肝要な真生命であり、真理です。
真理,正論であれば、教理と霊観と現実の現象の三位は一致するものです。
絶対確実が無く、教法の三位一体しない邪教,邪教の信仰には生命,生活,財産,運命を懸けるべきではないです。
人間の霊を神格化して崇め奉る信仰も “ 正しい宗教ではない ” と自覚する事です 」
マオ
「 ……………………じゃあさ、普遍,妥当,確実の三要素が充たされてる宗教を≪ クワルチンク大陸 ≫で信仰する事は出来るのか? 」
セロフィート
「 マオ──、此処は〈 皇 〉の居ない≪ クワルチンク大陸 ≫です。
出来る訳ないでしょうに。
〈 皇 〉が≪ クワルチンク大陸 ≫を取り戻し、≪ 神界 ≫から神民が≪ クワルチンク大陸 ≫へ降臨してからです。
〈 大陸神クワルチンク 〉の教えを弘める事は出来ても陸民は霊観を授かれません。
形而下的な体験は出来ても形而上的な体験が出来ない為、法則と教えを学べはしても〈 久遠実成 〉の実在,力の能きを理解する事は出来ないでしょう。
在力法教を同時に学べるのは神民が居なければ不可能です 」
マオ
「 結局は〈 皇 〉なんだよな~~。
神民に祝福をされないと神佛と意思の疎通が出来る霊観を授かれないんだっけな? 」
セロフィート
「 祝福をされる前に神民から洗礼を受ける必要が有ります。
〈 大陸神 〉は浮気信仰を許しませんし、〈 大陸の法則 〉でも禁止されています。
浮気信仰は〈 大陸神 〉に対して不誠実です。
特に人間の霊を神格化し、信仰神としている信仰と二股を掛けるのは言語道断です 」
マオ
「 そだな…………。
じゃあ、宗教と信仰の話は此処で終わりにしとこうな! 」
セロフィート
「 はいはい。
≪ エルゼシア大陸 ≫の陸民が正しい教えを信仰する事が出来る日は、未々来そうにないですね 」
マオ
「 それは言うなよ~~!!
オレは ≪ エルゼシア大陸 ≫の陸民よりも、セロを選んだんだからな!!
オレは顔も名前も知らない陸民の為に自分の人生を犠牲にしたくないんだ!!
セロと一緒に色んな世界を旅をする事が、オレの幸福なんだからな! 」
セロフィート
「 有り難う、マオ。
ワタシに対するマオの一途な想い、嬉しいです 」
マオ
「 セロ……(////)
えぇと──鯔のつまり、セロはキノコン達を使って、王族と貴族達とズブズブに癒着してる勇者教会と聖女教会を潰すつもりなんだな?
でも何でだ?
宗教を悪用して、〈 久遠実成 〉を冒涜したからか? 」
セロフィート
「 そう思います? 」
マオ
「 それ以外ないだろ? 」
セロフィート
「 ワタシのマオに薬物入りの金貨チョコを渡した報いです 」
マオ
「 金貨チョコは貰ったけど──、報いに潰すのはやり過ぎなんじゃないか?
そりゃ、お仕置きは必要だろうけどさ 」
セロフィート
「 勇者教会,聖女教会を潰し、乗っ取った後は改装して〈 大陸神クワルチンク教 〉が教会として使います。
《 娯楽街 》に在る遊戯場,違法カジノも潰します。
マオは何も心配せず、観光を楽しめば良い理由が分かりました? 」
マオ
「 …………………………分かったよ。
セロの指示でキノコンが動いてるなら、オレは安心して観光を楽しむよ。
オレに出来る事は──、セロと観光旅行を楽しむ事なんだもんな? 」
セロフィート
「 マオが分かってくれて嬉しいです 」
セロは既に動いてくれていた。
動機は一寸アレだけど、キノコンに任せとけば悪い奴等は無事では済まない筈だ。
キノコンの玩具にされた後は喰べられて終わりだろう。
だってキノコンは肉食だからだ。
遅いか早いかだけで、間違いなく御臨終する運命が決定しているって訳だ。
セロの実験台になって苦しむのとどっちが罰になるんだろうな?
生きながら身体を千切られてキノコンに喰べられる方かな??




