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⭕ ようこそ、アップラシュナ王国 2


──*──*──*── アップラシュナ王国


マオ

「 わぁ~~、デカくて立派な正門だなぁ~~!

  この正門をパスしたら≪ アップラシュナ王国 ≫で滞在が出来るんだな! 」


セロフィート

「 マオ、正門にる門番に入国料を支払ってください。

  1人、銀貨10枚です。

  妖精フェアリーは無料です 」


マオ

「 へぇ?

  じゃあ、セロは無料なんだな。

  銀貨30枚か。

  高い入国料だな 」


セロフィート

「 良心的とは言えませんね 」


 正門の前にはほかにも馬車が並んでいる。

 セロが出してくれた箱形馬車は質素な方みたいだ。

 デカくて派手な箱形馬車がいくつも並んでいる。


マオ

「 うわぁ~~。

  結構な数の馬車が並んでるな~~。

  凄い行列じゃんか 」


セロフィート

今日きょうじゅうに入国は出来ないかも知れません 」


マオ

「 マジかよぉ~~。

  なんに入国者が多いんだぁ~~ 」


セロフィート

「 気長に待つとしましょう。

  時間も掛かりそうですし、『 いいこと 』します? 」


マオ

「 オレの服を脱がせながら言うなよ!(////)

  今回は積極的だな(////)」


 オレの左頬にセロの柔らかい唇がれる。

 セロめぇ~~~~(////)

 欲しくなっちゃうじゃないかぁ~~~~!!


 もの吟遊大詩人の容姿じゃないから無駄にドキドキするぅ~~~~。

 極上なごくぼそい絹の糸みたいにサラッサラなストレートの長い髪がキラキラ輝いている。

 虹色のハロー(天使)の輪が見えそうだ。


マオ

「 セロ…… 」


 オレの唇にセロの柔らかな唇がれて、息を吹き込まれる。

 〈 (原質)(みなもと) 〉だ。

 オレの体内に蓄積されてる〈 (原質)(みなもと) 〉が枯渇してたのかな??


 セロフィートはマオの口から〈 (原質)(みなもと) 〉を吹き込むと、睡眠スリープ魔法マジックを発動させる。

 マオは激しい眠気にいざなわれ左右のたぶたを下ろした。


セロフィート

「( おやすみ、ボクのマオ。

   目が覚めたら、入国は終わってるよ )」


 セロフィートは眠らせたマオの黒髪を愛しそうに優しく撫でる。


セロフィート

「 キノコン、ますね 」


キノコン

「 はいですエリ! 」


 セロフィートに呼ばれ、馬車の中に小さなキノコンが姿をあらわす。

 セロフィートに向かって、ビシッと見事な敬礼をしている。


セロフィート

「 マオとワタシが入国するには時間が掛かります。

  そのあいだに王国内の掃除をしましょう 」


キノコン

「 はいですエリ! 」


 セロフィートの言葉を聞いて、キノコンの可愛い粒羅な瞳がキラッキラッと輝く。


セロフィート

「 人間を粛清します。

  どのような事情があろうと上位種である妖精族を下位種である人間が使役する事は〈 大自然の法則 〉にはんする行為です。

  このような愚行を平然とおこなう人間の悪行を見過ごす事は出来ません 」


キノコン

「 セロフィート様の仰有おっしゃられるとおりですエリ! 」


セロフィート

「 使役している妖精フェアリー小妖精ピクシーに対し、特に酷いおこないをしている人間から片付け、数を減らしなさい。

  〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉を送り込ませ、すべてを乗っ取ります 」


キノコン

「 使役紋で縛られている妖精フェアリー小妖精ピクシーは、どうされますかエリ 」


セロフィート

「 使役者が死ねば使役紋は消えます。

  使役紋が消えれば妖精族は自然に解放されます。

  妖精族を奴隷扱いしている人間もるかも知れません 」


キノコン

「 妖精族を奴隷扱いしている人間も容赦なくほふりますエリ 」


セロフィート

「 排除した人間の扱いはキノコンに任せます。

  遊ぶもべるも好きになさい 」


キノコン

がとう御座いますエリ!

  キノコン、めちゃんこ頑張りますエリ★ 」


セロフィート

「 お前達の働きに期待しています 」


キノコン

「 お任せくださいませエリ!

  必ずやセロフィート様の御期待に御応えしますエリ!! 」


 既に口から涎を垂らしながら、敬礼を崩さないキノコンは馬車から出て行った。


セロフィート

しばらく≪ アップラシュナ王国 ≫は騒がしくなる。

  2人で≪ アップラシュナ王国 ≫を楽しもうね 」


 セロフィートは爆睡しているマオの身体からだを抱きしめるとマオの左頬に自分の頬を擦り寄せた。

 誰よりもなによりも愛しい玩具おもちゃ──。


セロフィート

「 どんな事して遊ぼうか、マ~~オ♥️

  ふふふ(////)」











マオ

「 うぅ~~ん…………。

  セぇロぉ~~~~…… 」


セロフィート

「 ふふふ(////)

  相変わらず凄い寝癖だね、マオ。

  涎なんて垂らして、どんな夢を見てるのかな?

  ボクの夢かな?

  それとも── キミが想いを寄せている “ セロ ” の夢を見ているのかい? 」


 セロフィートの瞳はさみしいのかうれいをびて悲しそうに揺れている。

 しかし、それは一瞬の事。

 セロフィートは涎を垂らしながら寝こけているマオのひたい(オデコ)に唇を軽く付けると、睡眠スリープ魔法マジックを解除した。


 しばらくすると爆睡していたマオが目を覚ます。

 眠そうな目を指で擦りながら上半身を起こす。


マオ

「 ………………オレ……寝てた?? 」


セロフィート

「 ふふふ…。

  グッスリでした。

  待っている時間が退屈過ぎたのでしょう。

  ワタシはマオの寝顔を見れて面白かったです♪ 」


 清潔なきんでマオの涎を拭いてあげるセロフィートは笑顔だ。

 マオのボサボサした寝癖が微笑ましい。


マオ

「 涎ぐらい自分で拭けるよ(////)」


セロフィート

「 マオ、ワタシはマオだけの妖精フェアリーです。

  遠慮せず、ワタシに甘えてください 」


マオ

「 セロ……(////)」


セロフィート

「 寝癖をなおして、身支度を整えたら《 妖精市場 》へ行きましょう。

  しばらくのあいだ、王国内を案内してくれる妖精フェアリーを雇うとしましょう 」


マオ

妖精フェアリーを雇う?

  使役するんじゃないのか? 」


セロフィート

「 マオは既にワタシを使役してます。

  ワタシ以外の妖精フェアリーを使役したいとは浮気者ですね。

  ワタシがるのに浮気なんて許しません 」


マオ

「 浮気ぃ~~?

  なんでそうなるんだよ!

  オレはもセロ一筋だろが! 」


セロフィート

「 ふふふ(////)

  ──マオ、寝癖をなおしました。

  次は身支度を整えましょう 」


 セロはしくオレの身支度を整えてくれる。

 なんか恥ずかしいな(////)

 ものセロと違うから(////)






マオ

「 あっ──、そう言えばさ、セロの耳、先が尖ってなかったよな? 」


セロフィート

妖精フェアリーを演じるのです。

  耳も尖らせてみました♪

  似合います? 」


マオ

「 似合う……って言うか(////)

  耳の先が尖ったセロは見慣れないから……なんかさ変な感じだ… 」


セロフィート

ぐに馴れます。

  慣れてください♪ 」


マオ

「 う、うん……。

  ──妖精フェアリーの耳もエルフみたいに先が尖ってるんだな!

  妖精フェアリーの耳も長さが違ったりするのか? 」


セロフィート

「 エルフ族は妖精族から枝分かれし、住み着いた地形や環境に合わせて順応し、増えた種族です。

  長いねんげつの果てに、背中にえていた妖精の羽が退化し無くなったのがエルフ族です。

  妖精族の背中には妖精の羽がえています。

  ひとがたのエルフと妖精フェアリーは外見が似てますけど、背中に羽がえているか、えていないかで判別が出来ます 」


マオ

「 へぇ、そうなんだな 」


セロフィート

ちなみにひとがたではあってもてのひらサイズの小さな妖精族は、小妖精ピクシーと呼ばれ区別されています。

  《 妖精市場 》には妖精フェアリーだけでなく小妖精ピクシーるでしょう 」


マオ

「 へぇ?

  じゃあ、色んな妖精フェアリー小妖精ピクシーが見られるんだな?

  楽しみかも♪ 」


セロフィート

「 《 妖精市場 》で妖精フェアリー小妖精ピクシーが、どのような扱いをされているのかものです 」


マオ

「 人間よりも上位種なんだよな?

  妖精フェアリー小妖精ピクシーが人間に使役される事をあまんじてるのはなんなんだろう?

  オレが妖精フェアリーだったら、絶対にだな 」


セロフィート

「 マオは妖精族を人間の使役から解放したいです? 」


マオ

いやがってる妖精族だけな。

  人間に使役されてコキ使われる事に喜びを感じる変態妖精フェアリーとかるかも知れないし? 」


セロフィート

「 ふふふ…。

  ないとは言い切れませんね。

  ──身支度も済みましたし、《 妖精市場 》へ行くとしましょう 」


マオ

「 おう! 」


 オレはヒラリ──と馬車から飛び降りた。

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