襲われました
さて、うちのドラゴンちゃんに
「しょーがないなー。」
とぶつぶつ言われながら人間の里に送って貰ったんだけど。
「貸しイチな貸しイチ。竜人に舐め飽きたらアタシが満足するまでアタシを舐め回せ。」
だからあ、うちは新婚さんだって言うの。
お嫁さんだってまだ一晩しか可愛がって無いの。
「なんなら奥方と一緒になって舐め回せ。」
「えーと」
ほら、お嫁さんはまだ子供だからあまりディープなプレイ禁止。
「子供を嫁にして女体開発計画を実行しているおんしにはあまり言われたくないなぁ。」
「おかーさんは子供なの?」
「やばい慎吾様。この子可愛い。お持ち帰りですお持ち帰り。」
お持ち帰りしてんだよ。今。
てゆーか。何で俺がパパでお嫁さんがおかーさんなんだ?
「おかーさんのおっぱいがちっちゃいから?」
「まぁどうしましょう慎吾様。ペタンコな娘にちっちゃいって馬鹿にされました。」
この娘の成人バージョンのドラゴンちゃん見てるでしょ。アレなら君よりおっきいよ。
「大体アタシらエンシェントドラゴンなら人化の際のスタイルくらい幾らでも選べるしな。」
「あなたのその我儘なおっぱいは、あなたの好みなんですね。」
「夜の相手を見繕うのには、女としての絶対的な敗北感を味あわすのが大切なのだよ奥方。即ち絶対的な美!顔立ちを整えるのも大事だけど、長く艶やかな髪ときめ細かい肌、そして何よりバッキュボーンな我儘ダイナマイトボディ。発展途上の小さな丘な我が奥方はもう嫉妬の塊だろう。アタシ。」
「差がありすぎて、もう嫉妬も起きませんけどね。」
「なのに我が主には通用しないんだ。アタシがしたくなって、しなだれ掛かっても性感帯突かれてアタシだけ逝かされて終わるんだ。どうしよう奥方?」
そりゃその世界の神の願いはドラゴンちゃん退治だったし、俺だって年がら年中したくなるわけじゃない
死ねない帰れないストレスが溜まらない様に定期的に「おいた」をしても良いと世界から認められてるだけで。無茶はしても無理はしません。
「俺が本気で攻めたら、ドラゴンちゃんくらい平気で堕ちるよ(深淵に)。ましてや膜のカケラがまだ中に残ってるお嫁さんをば。」
「何か物騒なワードが出てきた様な気がするが、望むところよ。」
「えーと、旦那様選びには最初から色々間違えたらしいって事は段々と理解してきました。私は普通に剣士しながら妻として母として生きていきたいだけなので、お手柔らかにお願いします。」
「私もおかーさんの娘として生きていきたいのでお手柔らかにお願いします。」
こっちのドラゴンちゃんは、幼児帰りこそしてるものの、ある程度の人生経験値は麻痺して無いみたいで、良い子過ぎるな。
ほら、おかーさんが生まれたばかりの母性本能刺激されて抱きしめてる。
ドラゴンちゃんがご飯(竜人)を舐めに帰ったので家族3人と1羽に戻りました。
俺に肩車されたユカリの指先でピヨちゃんが飛び跳ねて遊んでんだけど、この子自分が鳥だって事忘れたみたい。
飛ばなくなっちゃったよ。
「パパ、この子可愛いの。ほらユカリの考えてる事わかるみたいで、きゃあウフフ。」
「おい」
「ピヨちゃんって普通の小鳥ですよね。何か私達の言う事理解してるみたい。」
「おい」
「かもなぁ。何かが化けてるって訳じゃなさそうだし、個体種として頭がいいんだろうな。」
「おい、人の話しを…
「ピヨ」
うるさい。
折角の家族団欒なのに邪魔しやがって。人の肩を馴れ馴れしく叩くので裏拳を喰らわせてやった。
背後が響めいたので振り返ったら、首の無い人間が俺の肩を叩いていた。
いや、そのまま倒れた。
「あーごめん。鬱陶しいから振り払ったら首飛んでっちゃったか。メンゴメンゴ。」
「慎吾様軽いです。ねぇピヨちゃん。」
「ピヨ」
んー。だってコイツあからさまな殺気放ってんだもん。それに首刎たの二人目だし。
「パパ強〜い。」
改めて背後に目をやると、大体10人くらいの兵隊さんが剣を抜いていた。
抜いていたけど、目の前で仲間の首が無くなったせいか、半分くらいは屁っ放り腰で震えてるな。大丈夫かなぁ兵隊さんがこれでこの国。
「おおおおお前は、シシシシシラクの街で貴族を大量虐殺したおお男に間違え無いか?」
「慎吾様、私と会う前に一体全体何やってるんですか?」
「んーこの国に山越えてきたら、いきなりトマソンだかホワイトだか扱いされて捕まって裁判にかけられて殺されかけた。あの街シシシシシラクって言うんだ。娘の処女やるって言った宿屋の父ちゃん元気かな。」
「まぁ!」
殺されかけた件と処女をご馳走されかけた件どっちの件にまぁ!なんだろう。
「なんで裁判所ごと物理的にペチャンコにしてみた。こうユカリのおっぱいの様に。」
手を上下にパチンと重ねて、そのあとユカリの胸を突いてみた。
ユカリさんは胸をぐいって張ると。
「ユカリのおっぱい小さく無いよ。おかーさんには負けてない。」
「いやいや、さっき小さな丘って言われたけど慎吾様が揉めるくらいはあるよう。」
家族団欒家族団欒。
「改めて貴族殺人容疑がかかっている。大人しく捕まぐばあ…」
「あのさ。」
袈裟斬りにごちゃごちゃ言ってたオッさんを斬り捨てるとギロンと兵隊を睨みつけた。
「正当防衛を主張するぞ。過剰防衛とか言うのは無しだ。だってこの通り俺制御できないから。お前ら殺し尽くしちゃう。」
口上もろくすっぽ言わさないのは時代劇だとご法度らしいけど、俺が死なないのは殺気に勝手に反応しちゃうから。
ましてや今、霊剣だか神剣だかを抜いてるし。人間とか豆腐切るより手答えがない。
「きききき貴様、我が国の貴族を何と心得る得る得る得る。」
エル?エルは魔法の、とか歌っちゃよ。
「だって俺この国の人間じゃねぇもん。貴族だろうと王族だろうと、旅人の俺に何の権威があるのよ。」
「くくくこの化け物め。せ、先生宜しく頼みます。」
そのせんせーとやらは、さっきから君らの最後方で土下座してる人かな?
「先生!どうなさったのですか?」
「ば、ば、」
ジャイアント?アッポー!
「馬鹿言うで無い。お前達は誰に剣を向けているんだ。さっさとしまえ!」
そう言うと、土下座したままゴキブリの様に俺達の前にくる。気持ち悪…面白い。
「失礼しました。何卒ご容赦を。」
あんたはわかるんだ。
「お戯れを。あなた様の肩にいる女性。神龍様ではありませんか。」
「し、神龍?」
また響めく兵隊。でも誰も剣を仕舞わない。
「よかったなユカリ。女の子じゃなくて女性って呼んでくれたぞ。」
「ユカリじょせー。にへら。」
にへらって笑うのは女性じゃ無いなあ。
ついでだから正体を現してみるか?
おい、サユリ。お前も抜刀して使い魔を呼び出せ。
「分かりました。」
「ユカリ蛇キラーい。」
俺が護ってやるから、少しの間我慢しろ。
「わかったー。パパ大好きー。」
と言う訳で。娘にだいしゅきホールドを食らいながら、とりあえず今いる人外を呼び出してみました。
霊剣を構える俺。
俺の後ろにエンシェントドラゴン化したユカリ。(苔脅しにうちのドラゴンちゃんを呼ぼうとしたんだけど「今丁度逝かせるとこ!」って言われたので諦めた。)
(いや、焦らしプレイもんなかなかの)
いいから。女の子はちゃんと逝かせてあげなさい。
俺の横に竜骨剣を構えるお嫁さん。
サユリの背後に首8本の正調蛇神さん。
「がおー!」
おお、乗ってるな蛇神さん。
ひらがなで喋ってるあたりが気になるけど。
ついでに大巨人の気配だけ、俺達の一番背後にドカンと出してみた。
コイツが重力魔神。裁判所をユカリのおっぱいにした張本人。具現化はさせてないけど、正体はスピアを持ち鉄仮面を被った姿の魔神。
コイツも神様に退治を頼まれて、空中踵落とししてみたら、仮面が外れて素顔を見せた事で俺の仲間になった。
他にもいるけど、あまり出すと楽しそうに暴れ出す奴もいるので力押ししない時は出さない。
つうか、大体俺一人で力押しできるし。
そして、我らの先頭には何故かピヨちゃんが構えるのであった。
「ピヨ」
…これはあれか。何かの伏線なのか?
ピヨちゃんは空で大怪獣でしたとかの。
「ピヨ」
可愛いからいいか。
「慎吾様、いいんですか?」
うん。可愛いは正義。
で。土下座してるせんせー以外、全員倒れてんだけど?
「当たり前です。ご両者の得物は明らかに尋常じゃない業物だし、神龍様どころか蛇神様まで使役して、あとなんですか?姿が見えない得体の知れない大きいのもいるし。その威圧感だけで普通の人間は意識無くしますよ。」
「ピヨ」
「…なんか可愛いのもいるし。少なくともこの人員で対処しようなどと自殺行為です。」
まあね。
「大体、裁判所をペチャンコに出来る人とどう戦うのか。聞き損ねたまま連れて来られてこの様ですよ。」
「ががががー」
ハイハイ。ユカリのおっぱいは小さく無いね。ペチャンコにわざわざ反応しない様に。
「龍になっても主張するんですね。」
「おっぱいに関してはおかーさんに負けたく無いそうだ。」
「いずれ普通に負けるんですね。さぁさぁ、ならば慎吾様。負けちゃいられません。早速揉んで下さい。沢山揉んで下さい。」
君はおっぱいが絡むと、時々おかしくなるね。
「で。せんせーどうすんの?これ。」
「どうしましょうか?」




