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逃避  作者: アンマンマン
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ブフォ! ゴホゴホゴホ。


粉のように細かい砂が鼻に入り咳き込んで私は目を覚ました。


横たわっていた身体を起こし砂を払う。


無駄な行為だけど。


周りを見渡した私の目に映るのは、砂、砂、砂、砂、一面赤茶けた砂ばかり。


今朝、現地人のガイドの案内で他の観光客10数人と共に砂漠ツアーに来た。


風によって刻々と変わる砂の造形を見て帰ろうとしたとき砂嵐が発生し巻き込まれる。


砂嵐がおさまったとき周りにはガイドの姿も他の観光客の姿も無く、1人砂漠に取り残されていた。


砂漠ツアーに出発する前にガイドに注意された事を思い出す。


「砂漠で迷子になったときは無闇に動き回らないでください。


目の前にある砂山に見覚えがあるからと動くと死にますよ。


その砂山は見覚えある砂山と別物ですからね。


ですから砂漠で迷子になったときはその場から動かず、捜索隊が来るのを待っていてください」


だから私はこの場所を動かず救助隊を待っている。


ああ、太陽が地平線の向こうに沈む。


灼熱の地獄が終わり、極寒の地獄に変わる時間だ。


夜になれば救助隊も引き上げるだろう。


体力温存する為に眠ろう。


照りつける日光を避けるために頭上に広げていたジャンバーに腕を通し、タオルを身体に巻いてミネラルウォーターのベットボトルが入ったカバンを抱き締め、私は目を閉じた。




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