第1話中二、夏始まり
何もかもが嫌だった。
中二の夏、髪を染めた、タバコも覚えた。ただの興味本位だ。
あの頃はそれがカッコイイと思っていたから。
それなのに親はやたらといらない心配をして気を使うし、先公はクズだの落ちこぼれだの言って寄ってたかって頭から抑え付ける。みんながみんな自分の考えを押しつけてくる。
何が正しいかなんでわからなかったあの頃、周りは普通にしろって言うけれど、"普通にするってなんだ?" ワケもわからない大人達の言葉や行動に俺のなかに溜まるストレスが苛立ちに変わり、その増幅され続ける感情は抑えることなどできることなどなく手当たり次第にぶつけた。そうしてる内に俺の周りから人はだんだんと離れていった。ほっておくのが一番いいと思ったのだろう。俺は俺でそっちのほうが住みやすいと思っていたし…。
しかし、実際はその逆で、そのせいで俺はさらに荒れた。あの頃の俺はほんとに荒んでいた…。
今にして思えばこんな俺が今日まで生きてこれたのは、あいつらがいたからだ。唯一そいつらの前では笑顔があふれる。気のあう最高の仲間たち。いつもどこでも一緒だった。そいつらとの最高の10代日々―