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サ終ゲームのリスタート  作者: 橋 みさと
第4章 たとえ、どんな困難でも
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光属性選抜チーム

花図鑑さんたちとの打ち合わせを一旦中断した私は、集合時間の少し前に地下迷宮(浅部)に移動したが、早くも何匹かのウパぺんたちが待っているのを見て、急いで観戦エリアを作成した。


よく見ると、少し集まってる顔ぶれが違うな……。

まあリアル世界のほうで予定があるウパぺんは、この時間ここに来れないだろうし、逆に午前中の予定が終わったウパぺんが来ているとかは、ありそうだな。


そんな中、サマーウパぺんが私たちのものと似た半透明の画面を操作しつつ、頭を抱えている姿と、それを応援するゴールデンウパぺんの姿を見つけ、心の中でサマーウパぺんに合掌した。


「あれっ、もう中に入れるんですか?」


ウパぺんたちを中に招待しているところで、どうやら1人目の光属性選抜メンバーが到着したらしい。

銀髪をポニーテールにし、魔導書を携えたマジシャンがそこにいた。


「万事順調ですね、よろしくお願いします」

「天尚さん! やっぱり、選ばれたんですね。ちゃんと休めましたか?」

「はい、大丈夫です! 予定通り頑張りましょう!」


最後のウパぺんが観戦エリアの中に入った後、私と天尚さんも中に入り、他のメンバーを待つ。

今回はもう話し合いが終わっているので、そう時間はかからないはず……と思っていたら、


「やっと私の出番じゃない?♡ 暗闇で何しようかしらっ♡」


一度会えば忘れることはないであろう、「オネェ」ボイスのプリーストが到着した。

今若干、不穏な発言があった気がするけど、私の気のせいだろうか……?


「よろしくねぇ~?♡」

「熾天使セラフィムさんも、選ばれたんですね。よろしくお願いします」

「あれっ、皆さんもういるんですか? 私、早く来たつもりでしたけど……」


続いて到着したのは、可愛らしいコック服のレンジャーさんだ。


「エレさん! 湖沼地帯(昼)での装備集め以来ですかね? お久しぶりです」

「久しぶりっ、みんな今日はよろしくっ」

「あら、遅れたかしら? パーティ、参加希望よ?」


と、今度は青い髪をサラリとかき上げつつ、ドレス姿のファイターさんが合流する。相変わらず色気がすごいなぁ……。


「ZEROさんもお久しぶりです! 確か山岳地帯(昼)での装備集め以来ですよね?」

「ええ、今日は私の番。助けてくれる?」

「勿論です! それと、遅れてませんよ。時間ピッタリです」


そう、時間ピッタリではあるのだが……まだナイトさんが来る気配がない。


「遅刻です!」

「ヤダ、どうしたのかしら?」


他の分析戦闘に参加する人たちも全員揃って、準備に入っている状態だ。

さすがに何かあったのかもしれないと思い、Rockさんに連絡を取ろうとしたところで、


「いやだぁあ゛ああ゛ぁ!!」

「あらあら、困りましたねぇ」


真珠さんが、とある半泣き状態の人の背中を押して観戦エリアに入ってきた。


草色の髪に紫眼という珍しい組み合わせをした、性別1の中身長ナイト。身に着けているのはRockさんと同じ「いかにもナイト」といった感じの立派な鎧なのだが、あまりにも弱気なせいで、「鎧に着られている」感がすごい。


勿論ナイト部屋に所属している私は、その人を見知っていたが……完全に想定外だった。


「えっ、クリフさん!? クリフさんが光属性の選抜メンバーなんですか!?」

「ええ、そうなんです。今はちょっとこんな感じですけど、誰よりもふさわしいのは確かですよ」

「クリフさんって、全職ガチャの方だと思ってたんですけど……?」


そう、完全に想定外だったのは、彼がいつも全職ガチャのナイトさんたちと一緒に、真珠さんの指導を受けているのを知っていたからなのだ。


「そうだよね。こんな僕とはパーティ、組めないよね」

「違いますよ、ちゃんとナイト単職ガチャです。ただ、ナイトをするのがthe 2ndからで、前作のボス討伐経験もないというだけで」

「……えっ!?」


それはつまり、ボス戦に挑むナイトとしては、完全に初心者ということだろう。誰だって最初は初心者だから、そこは問題ないとしても、パーティの要となるナイトがここまで弱気だと、支障が出るんじゃ……。


「ちょっと、アンタ」


どうしたものかと考えていたところで、熾天使セラフィムさんがクリフさんに近づいて、顔を覗き込む。能面のせいで表情が全く読み取れないのが、また怖い。


「かぁわいいわねぇ~♡」


だが次の言葉で、彼がクリフさんにマイナスイメージを持っていないことを知り、胸を撫でおろした。


「ンもう♡ 初心者ナイトを育てるのはプリの仕事なんだから、頼ってよぉ♡」

「私もそれに一票です!

私だってマジシャンはthe 2ndからだし、勉強は学生の本分! 学べば即ち固ならず、です!」

「私もあなたの行く末を照らしてあげる」

「そうそう、お手伝いするよっ」


さすがにここまで言われれば、誰も反対していないことが分かったのだろう。クリフさんはようやく、大人しくなった。


「クリフさん、学んだ期間こそまだ短いですが、あなたはもう基礎がちゃんとできていますし、他の誰よりも恵まれた武器が揃っています。今のあなたに足りないのは、自信……。

それは実戦でしか身に着けられないものだから、誰も代わってあげられません。だからこの戦いで、今のうちに自信をつけて下さい。今後来るであろう、魔獣との戦いのために」

「…………はい。僕がいかなきゃだよね……」


ようやく覚悟を決めたのか、クリフさんは私たちの方に向き直り、


「よ、よろしく……」


深々と頭を下げた。


「私からもお願いします。

ただ皆さんには申し訳ないのですが、クリフさんは事前に伝えたことを完璧にこなすことはできても、まだ自分で戦略を立てたり、最適な武器編成を組んだりできるレベルには至っていません。

ですので私が後程、代理で戦略の立案と武器編成をやります。出来るかぎり、イレギュラーも想定した戦略を伝えますので、そのつもりで助けてあげてください」


なるほど、真珠さんがそこをフォローするなら、安心かな?


「ええ、いいわよ。よろしくね?」

「ンもう♡ 私に溺れさせちゃうわよ♡」

「休暇のためにもみんなで頑張らなきゃね!」

「はい、大仕事を片付けて帰りましょう!」


こうして真珠さんは分析戦闘に参加するため、一旦観戦エリアを離れた。いよいよ今日2回目の、行動分析開始だ。

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