表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なのるなもなしのはなし  作者: ぽすしち


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/33

ならば ためそう


「 だとよ。 どうする、ジョウカイ」

 斬られた右手のきりくちをなめながら、ウゴウが坊主をみる。


 ううむ、と口をむすんだ坊主は、まだ気がすんでなかったか、と残念なように首をまげて男をみた。

「しかも、鬼にまじないをかけるとは、ずいぶんとながいこと山の精気をすっておったようだの。 だがな、わしの名は《ジョウカイ》ではない。 ――― そのまじないは、おれには効かぬぞ」

 ジョウカイは手にした杖を両手で持った。



『 坊主の法力などたかがしれておるわ。山の精気でかたちづくられたおれに、そんなものが通じるわけもない 』



「そうか。ならばためそう」

 両手でつかんでいた杖を、土へ ざくり とつきたてた。



 山のどこかにいた動物や、キジのような鳥の鳴き声が一斉にあがり、風ではなく、ざわざわと木々がゆれた。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ