勘違い魔法少女との戦闘
せんとうびょうしゃ?私には無理だよ…
ロックバードと魔法少女の件から1週間、私の分身やお母さんはどうやらシェルターという場所に避難しているらしく、お父さんもそこに合流したみたいだ
シェルターには常に魔力持ちの人間が警備してるらしく、まぁある程度は安全みたい
で、私は魔力持ちと思われる人間を片っ端から鑑定していった結果、大体が能力値は1000~1500だった
向こうの世界の兵士が1500~2500程度なので同時に複数の魔物に襲われたらひとたまりもなさそうだった
「他の県は知らないけれどこれが普通ならまずいよねー…」
ロックバードみたいな魔物が複数現れたら魔法少女はギリギリ生き残るかもしれないけど一般人は全滅だねー
私は別に身内以外が死んだとしてもあんまり気にしないけれど魔法少女達は違うからね、もっと強かったら、なんて思い詰めそうだし
…あと、最も重要な部分で、今私がいる地球が本当に元いた地球なのか、別の世界線…IFを幾つも辿ってたどり着いた地球なのかが分からないんだよねー
とりあえず今は別の世界線ってことにするけれど、この世界線って本物の私が居ないわけじゃん?
もしかしたら異世界へここの世界線の私が召喚されて、魔王に敗れてあっちが支配された世界線の可能性があるんだよね
ほら、私がこっちに帰ってこれたのって召喚の陣を利用したからじゃん?魔王もそれぐらい出来ると思うから
で、今度はこっちの世界を支配しようとしてるけど魔力が存在しない、なら私の死体を利用して私が生まれた年ぐらいまでの過去をいじるぐらい、あの魔王にはできそうな気がする
そこに登場したのが異例中の異例である私というわけで
………仮説だけどね
「例えそれがあってても私は生きていくしかないからね………………はぁ」
なんか、また向こうの世界に行くことになりそうな気がするなー
夜
誰もいない街を適当に歩いていると、懐中電灯のような光を見つけた
…避難しているはずなのに?何故?
「透明化」
10分ほど透明になれる魔法を使いこっそり近付く
音を消せる魔法もあるけれど、風魔法で遮るだけだからね
いきなり風が吹きまくると不自然だから
………んーと人数は5人かな
「兄貴、次のターゲットはどこにします?」
「民間人はシェルターの中、ならここら辺の家でいいだろ」
「ですが兄貴、もう少し裕福なところを狙った方がいいんじゃないですかい?」
「バカか、そういうところは雇われ魔力持ちが警備してるんだよ」
「なるほど」
………はぁ
火事場荒らしみたいなもんか
あの兄貴って呼ばれてるやつは少し魔力があるね
正直弱いし、犯罪に手を染めてるからやっちゃってもいいよね
インベントリからガンダルヴァと顔を隠せるように狐の面、あとは向こうの世界ので作った和風を出して一瞬で着替える
上がったステータスなら小数点以下の秒数で着替えることなんて造作もないからね!
「付与・炎」
ガンダルヴァに炎を纏わせて構える
「瞬歩」
光の速さの如く、認識できないような速度で兄貴と呼ばれた男に近付き四肢を切り飛ばす
切断面は炎で焼かれて止血もできる、一石二鳥だね
兄貴と呼ばれた男がまだ切られたことに気付いてないのをいいことに私は残りの4人の首を飛ばす
「次はあのい……え?」
兄貴と呼ばれた男は何も理解出来ていないままダルマ状態で地に落ちた
「あ、え……ーーーー!?」
「サイレント」
ようやく自分の状態に気付いたのか大声を上げようとしたので先程言った風魔法で音を遮る
「焔」
兄貴と呼ばれ……面倒臭いな、ダルマ男以外の4人の死体を炎魔法で灰にしてダルマ男の方へ向く
「ーーーー!!」
「うん、うるさそうだからお前は海にでも沈めようかな」
そこでふと気付く、やっちゃったと
あまりにもイラついたから向こうの世界と同じように処理しちゃった
まぁ証拠は消せばいいし大丈夫だいじょ「そこで何をしているんですか!」うぶじゃなくなったね
「その剣…あの時の!」
「……」
よりによってロックバードの時の魔法少女かい!
「ーーーーー!!」
「その男性…まさか貴方!」
いやまぁ私かにこの場面を見ると私がダルマにしたみたいになってるけどさぁ
「流石にこれは見逃せませんよ!憑依!ツクヨミ様!」
「……鑑定」
名前 柊 美紀
Lv15
職業 高校生(魔法少女)
総合戦闘能力値 1224000(憑依状態)
契約神 ツクヨミ
いきなり魔力量が多くなったと思ったから鑑定したらかなり戦闘能力が上がっていた
それにしても憑依ね、面白そうな能力だこと
「ッせい!」
「…」
向こうの世界で言うところのドラゴンぐらいはあるかな
だけどこれ、レベルが上がってないと強くなさそう
振り下ろされる刀を弾くようにガンダルヴァを当てる
ガキン!という音と共に彼女が10m後方に吹っ飛ぶ
「憑依しててもコレですか……」
すると彼女は上空に信号弾を打ち上げた
うわ、面倒くさ
「付近の魔法少女に位置は伝えれましたが…」
んー確かに2.3人ほどこっちに来てるね
「今は逃げられないようにしなければ…月華!」
「スキル…?ツクヨミの力かな、じゃあ炎舞」
彼女の刀に見たことない力が加わったため、こちらも少しガンダルヴァに付与されている炎を強化した
「ッ!?腕が…」
ガンダルヴァを強化したことで、彼女の腕に反動が行ったみたい
「火力は程々かな」
程々と言ってもドラゴンぐらいなら両断出来そうだが
「はぁぁぁ!雷槌!」
「おっと、魔力障壁」
私の後方から雷をまとった槌による叩きつけを魔力障壁で防ぐ
「うっそ!?バレてる!?」
「絵里!声を出したらバレるわよ!」
「確かに!」
2人目の魔法少女か…てかなんで声を出したかな
「あの人?が敵でいいんだよね?」
「分からないで攻撃したの…でも合ってます!」
「おっけー!」
一応鑑定
名前 加藤 絵里
Lv14
職業 高校生(魔法少女)
総合戦闘能力値 1123000(憑依状態)
契約神 カグツチ
「というか私の雷槌耐えるってヤバくない?」
「月華も軽く防がれました、脅威度的にいえば最高ランクでしょう」
「早く静花に来て欲しいね!」
「呼びましたー?」
「来た!」
3人目…武器は杖かな
名前 山口 静花
Lv14
職業 高校生(魔法少女)
総合戦闘能力値 1210000(憑依状態)
契約神 夕鶴
夕鶴……鶴の恩返しが神格化したのかな
「とりあえず、バフね!ファビュラスフォース!」
「ありがとう!」
「感謝します」
うわ、2人とも総合戦闘能力値が50万ぐらい上がった
まぁそっちがバフ使うなら
「ヘブングロース」
私の身体能力が一時的に数倍化した感覚…やっぱり慣れないねー
「来ないならこっちから」
殺してしまわないように軽くガンダルヴァ振るい刀持ちに切り付ける
「ぐっ!?」
「させるかー!ライトニング!」
「魔力障壁」
「それズルイ!?」
飛んでくる雷の軌道に合わせて魔力城壁を展開して、杖持ちの方へ誘導する
「魔力壁!」
「ごめん!静花!」
「大丈夫です!」
魔力壁は使えるんだ?魔力障壁の劣化版だけれど使い勝手はいいからね
「加速!刺突!」
「おっと」
刀持ちによる鋭い突きを後方に飛び上がって回避する
「インパクトー!」
「炎弾!」
杖持ちと槌持ちが私の着地地点に攻撃を仕掛けようとする
いい連携だね
「グラビティエリア、アイシクルスピア」
「わ!?」
「きゃぁ!?」
「危ない!瞬刀!」
槌持ちには重力が倍になるトラップで動けなくし、杖持ちには氷でできた槍を炎弾諸共貫かせようとしたが刀持ちに防がれた
ちなみに海を凍らせたやつとは別物だよ
グラビティエリアを広げ、私ごと3人を巻き込んだ
槌持ちは既に膝を着いていて、刀持ちはギリギリ、杖持ちは杖で体を支えてる状態になった
「これ以上魔法少女に来られても面倒くさいんだよね…」
「ぐ……体が重い…!」
「強すぎ…」
「動けない………」
うん、もう逃げていいよね
放置されていたダルマ男を掴んで……めっちゃ暴れるので殴って失神させた
「待ちなさ…」
「待て!」
「じゃあね、テレポート」
テレポート場所、太平洋上空
ダルマ男を掴んでいた手をぱっと離す
少しして勢いよく海面に激突し、沈んでいくのを確認して家に帰った
〇分身視点
本体が戦ってる?
大変そうだねー、私も今大変だよ
だって
「シェルターは我々が占領した!死にたくなかったら手を上げろ!」
なんかヤベー奴らがいるんだもん
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投稿は不定期になりますがよろしくお願いします
追記
魔法少女の使える能力、憑依ですが、これを使えば1つ前のロックバード瞬殺じゃないかと思われますが、さすがに強すぎるのでこちらで制限をかけていました、ですがそれを書いていなかったです、すみません
制限
憑依を発動するには契約者が守護するものが絶命、又は重症の状態を確認することで発動できます
今回、美紀はダルマ男を見つけたため憑依を発動、そして後から来た2人もダルマ男を視認済みです
憑依による能力上昇はかなりのものですが、憑依状態解除後5日間はきつい筋肉痛に襲われます
………そりゃいきなり速くなったりしたらね、体に負担が出るよね