ドラゴンとバケモノ
噴火の読めない火山
気分で火を吐くドラゴン
ドラゴンに焼かれた真っ黒なバケモノ
バケモノはドラゴンのシモベ
バケモノは死神を待っていた
遥か昔に約束したから
でも死神は来なかった
だから、ドラゴンにばれないように
こっそり死神に会いに行った
でも死神はバケモノを見て涙を流した
宝石みたいできれいな涙
迎えに行くから
そう言って泣いていた
だから待ってて
帰ってくるとドラゴンが火を吐いていた
バケモノがいないことに腹を立てたみたいだ
ただいま
どこに行ってた
言わない
焼かれたいのか
焼かれたいのか
もうどうにでもなれ
どうでもいい
だって
一瞬の熱さの後 何も感じなくなった
灰交じりの黒い涙が
迎えに来たよ
一筋流れた




