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食欲怪人勇者姫リィエのぼうけん  作者: しいな ここみ
第五章:シュカとリーザの恋物語 ~ それとリィエの食物語(たべものがたり) ~
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『どこでもドア』から出てきたのは……

 レオメレオンが休息し、干し肉を噛んで水で流し込んでいると、森の空中に扉が出現した。



「またか……」

 ふう、と溜め息をつく。

「ヘーゼル様、戦場は危険なのです。そんなに頻繁に来られては……」



 扉が開き、中から現れたのは、しかし見知らぬ少年だった。


 赤いマントを揺らし、白いシャツに黒ズボンの少年が、姿を現すと、レオメレオンの前に立ち止まり、一礼する。



「誰だ?」


 少年は名乗った。

「魔王サイラス・カルルスです。アポもなしに突然やって来てしまいました」


 レオが剣を取る。

 しかし扉の中から続いて現れた人物を見て、その手が止まった。



「レオ」

 扉から黒ずくめのドレス姿のモーラ姫が現れ、言った。

「あたしが彼を連れて来たの。シュカとお話がしたいの。いい?」


「モーラ様……。これは、一体?」


「戦争をやめにしましょう。ニムスの力が発現したシュカならば、戦争を止めることが出来るかもしれないわ」


「同胞をたくさん失った。しかし戦争を続ければ、さらにたくさんの死者が……リィエ姫に食べられる者が出てしまうでしょう」

 魔王は哀しそうな表情で、言った。

「愛の神ニムスの力で、僕の魔力を一時的に止めてくれることが出来るのなら、異世界に転移している本物のリィエ姫をこちらへ引き戻し、リィエ姫の中に入っている理恵ちゃんはあちらへ帰る。そうすればおそらくは食欲怪人の呪いも解け、戦争をする理由もなくなるでしょう」


「ウゥム……」

 レオは抜きかけていた剣を鞘に戻すと、呟いた。

「意味わからん……」






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