【ここまでのあらすじ&登場人物紹介】
異世界の姫リィエと現実世界のリエは体が入れ替わってしまった。
リィエ姫の中に転移して来たリエは元々食欲旺盛な女子高生。しかし何者かに呪いをかけられ、魔族しか食べられない体になっていた。
2人を元に戻し、魔族絶滅の脅威を解く方法は二つのみ。
魔王サイラスを殺すなりしてその魔力を止めるか、リィエ姫の中に入っているリエの魂を殺すか。それしかない。
リエは自分を殺してくれたらいいよと言うが、妹リーザがただ一人、それを許さない。
落ち込むリエをよそに、リィエ姫を殺そうとする魔族に怒った家臣たちは奮起し、戦争が起こる。
大賢者から魔王の魔力を止める方法は殺す以外にもある、魔王の魔力の源となっている魔神をリィエが食べればいいと聞き、リィエも軍隊とともに戦争に赴く。
☆ ★ ☆ ★
☆リィエ姫
アーストントンテンプル国王の次女。17歳。王位継承権第一位。サラサラ金髪ロングにぱっちりお目目の美少女。
野原で花を摘んでいた時に通りかかった牛車に轢かれ、死亡。それを不憫に思って助けようとした魔王サイラスに転移の呪いをかけられる。
呪いの力により現世にいる小早川理恵と魂が入れ替わり、転移のパラドクスにより潰れた肉体もリセットされる。
現在は現世の小早川理恵の体の中におり、無事なようである。性格はおっとりした、誰からも愛される姫だったようである。
★小早川理恵
食欲が異常発達している以外は普通の女子高生。17歳。日本人の中でも特に平べったい顔をしている程度の平凡な少女。
生クリームてんこ盛りのパイナップル焼きそばクレープを買い食いした帰り道、こぼれそうになる焼きそばに気を取られ、前から走って来たおじさんが運転するトラクターにゆっくりと轢かれ、死亡。ちょうどその時に異世界で死亡していたリィエ姫と体が入れ替わる。
呪いによって魔族以外のものを食べられない体になっており、魔王から生態系を食い荒らす外来種のごとく危険視されている。
基本的には食べ物にしか興味がない、のほほんと平和な性格である。自己評価が低く、自分が死ねば世界が助かるならもちろんそうすべきだと思っている。
しかしお腹が空くと性格が変わり、凶暴になる。大賢者から貰った『食欲怪人勇者姫』の力により、今後その凶暴さは熾烈さを増して行くことと思われる。
☆リーザ・アーストントンテンプル姫
アーストントンテンプル国王の三女。リィエの妹。15歳。 王位継承権第三位。リィエに似て金髪サラサラ美少女。目力が強い。
嘘と本当を見分けられる『真実を見る瞳』の能力を持ち、姉のリィエの中身が小早川理恵と入れ替わっていることを直ちに見抜いたが、理恵のことを不憫に思い、しかもなついた。
2年間武者修行に出ていたというが、その剣の腕はいまだ『自称最強』であること以外、不明である。
★魔王サイラス・カルルス
魔王城セブンス・イレブン城主。魔族を統べる魔王。
見た目は17歳ぐらいの日本人のイケメン。氷のように冷たい笑顔の上には優しさが漂っている。
魔族を絶滅させるほどの脅威と見なし、リィエを殺そうとする。
☆大賢者サイダ・フウガ
通称フーガ様。国王に取って代わりアーストントンテンプルを実質支配する大賢者。
銀色の長髪に背の高いハイエルフ。大概いつも爽やかな笑顔を浮かべている。
リィエ姫の中に理恵が入っていることは知っているが、認めない。戦争を魔族を滅ぼす好機と考えているようである。
★レオメレオン・ベルンハルト・フォン・シュタイナー
通称レオ。リィエ姫の護衛。黄金色の額縁みたいな髭をもつおじさん。年齢不詳。
自分の体を獅子に変えられる。相当強いらしい。総隊長としてアーストントンテンプル軍を率いる。
☆ロブロウ・クロウ・ロウガ
通称ロウ。リィエ姫の護衛。真っ黒な髪と服装の魔法剣士。年齢不詳。
口が悪く、フウガやリィエ姫に対してもタメ口。リィエによると黒毛和牛のステーキみたいないい匂いがする。
★シュカ・ルゥレン
リィエ姫の護衛。茶色い髪の少年で、いつもだぼっとした和服のような着物を着ている。15歳。
光魔法を得意とするようで、リィエのサラサラヘアーはお風呂で彼に美容魔法をかけてもらっているお陰。
☆シオーズ・イクィナス
魔王サイラスの家臣。オオカミに変身する能力を持っている。
名前が塩漬け茄子みたいなこともあり、リィエの食欲を刺激する存在。