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学び舎の緑風  作者: 瓶覗
418/477

418,大剣の試し斬り

 寮に戻ってきた翌日、クエストに出るために木陰で他の三人を待っていたら、建物の方からヴィレイ先生が歩いてきた。

 ……目が合ったけど、私は外に行きますよ?


「戻ってきていたか」

「はい、昨日」


 そういえば昨日は先生には会わなかったんだったか。

 寮の開放日は割と一斉に人が戻ってくるから、先生たちも全員は把握できていないらしい。

 あ、ちなみに鍵を預かっている中央施設の先生は、全員と会っているから把握出来てるらしいけどね。鍵の受け取りリストみたいなのがあるんだって。


「明日は暇か?」

「そんなに取っ散らかったんですか」

「雪崩が起こった」

「一ヵ月で一体何故……?」


 とりあえず、ヴィレイ先生の目的はいつも通りだったみたいだ。

 まあ、明日ならまだ予定は決まってないし、別にいいか。

 連日討伐系のクエストに出る事って元々少ないしね、息抜きとしてはちょうどいい。


「いいですよ、予定ないし」

「そうか。頼んだ」

「ヴィレイ先生も片付けるんですよ?」

「善処する」

「それはいいえの意味だって姉さまが言ってました」


 去っていくヴィレイ先生は、結局善処はいいえというそれを否定しなかった。

 否定してほしかったなぁ。今では当然のように私が片付けしてるけど、元々はヴィレイ先生のお手伝いだけだったはずなんだよ。


 棚の前に物を置くのをやめたらそれだけで少しくらいは片付く気もするから、やっぱりあのでっぱり部分を削ってしまおうか。

 なんて考えていたら、建物の方からロイがやって来た。


「おはよう」

「おはよう。ヴィレイ先生と話してた?」

「明日の予定が片付けに決まった」

「あぁ、なるほど」


 もうロイも笑っちゃってるじゃん。最早日常だもんね。

 私も最早何も言わずに受け入れちゃってるし、日常ではあるんだけども。

 腑に落ちないなぁと言い続けるべきだろうか、とちょっと悩んだところで、シャムとリオンがやってきた。


「おーっす」

「おはよー。なんか楽しそうだね?」

「受け入れたくない現実がね」

「片付けか?」

「なんで分かるの」

「いや、休み明けいっつもやってっから」

「ほらもうそうやって言われるレベルでやってるんじゃんね」

「今更だろ……」


 それはそう、何せもう四年目だからね。

 はぁー……とため息を吐きつつ杖を持ち直し、ギルドに向かうべく歩き出した。

 脳を切り替えよう。戦ってる間は他の事考えなくていいし。


「んで?何の討伐行くんだ?」

「行ってみないと分かんないけど……出来ればでっかいのがいいよね。まだ倒したことないのの方がいい?」

「あー……任せる!」

「よし!任された!」


 まあ、実際ギルドに行ってみて何のクエストが出てるか、だからね。

 その中でも日帰りで行けるのを選ばないとだから……大型がいいけど、いいのが無かったら小型になるかなぁ。


「飯買って行くか?」

「そうだね。……先にクエスト見る?」

「何でもいいなら私が選んでくるから、リオン達ご飯買いに行ってもいいよー」

「お。ならそうすっかなぁ」

「私シャムについて行くから、リオン私の分も適当に買っといてよ」

「おう、任せろ」

「じゃあ私の分も!頼んだ!」


 話しながら歩いている間にギルドの前に着いたので、ここで二手に分かれる。

 ギルドにクエストを探しに行くのが、私とシャム。

 屋台に四人分のお昼ご飯を買いに行くのが、リオンとロイだ。


 合流地点はフォーンの門にして、終わった方から行くことになった。

 リオン達の方が先に終わりそうだけど、買い食いするなら同じくらいの時間になるかな?

 とはいえあんまり遅くはならないようにしないとね。さ、何のクエストが出てるのかなぁー。


「んー……」

「面白そうなのある?」

「あるけど、日帰りは出来なさそう」

「あー」


 日帰りってなるとやっぱり範囲は狭いよね。

 移動できる距離ってだけじゃなくて、移動して探して倒して帰ってくるところまで考えないといけない訳だし。


 そうなると隠れるのが上手い種類のやつとかは避けた方がいいか。

 分かりやすくて、日帰りできるやつ……なんか、普段はあんまり考えずに行ってるけど条件結構厳しいよなぁ。


「あ、あれいいかも。ヴァッベル」

「ヴァッベル……でかい牛?」

「そうそう。結構硬いし、斬れるかどうか試してみたくない?」

「見たーい」


 やっぱり耐性高めのやつがぶった切れた時が一番気持ちいいよね。

 私も魔法耐性高めの物に穴を開けた瞬間が一番テンション上がるし。

 あれがいけたんだから、他のものも大体どうにかなるだろ。って思えるしね。


「よーっし、じゃあ受けて来るね」

「うん、ありがとう」


 受注カウンターに向かったシャムを見送って、一旦入口の壁に寄っておく。

 周りの人の流れなんかを眺めている間にシャムが戻ってきたので、一緒に外に出て大通りを進む。

 いい感じに他の人が受注申請してなかったから、すぐに終わったね。


「ロイたちもう居るかな?」

「居るんじゃない?二人ともあんまり悩む方じゃないし……あ、居た」

「目立つねぇ、でっかいのが二人も居ると」

「普段はそんなに感じないのに、ここから見ると分かりやすいよねぇ」


 門の傍で喋っているでっかいの二人を遠目に眺めつつのんびり歩いて合流し、受けたクエストを報告するついでにお昼ご飯を受け取っておく。

 わ、卵サンドだ。美味しそう。


 これを食べるのは移動した後なので、一旦カバンにしまっておく。

 さて、向かう先は第六大陸の方、外海が見えるくらいの位置まで行かないといけないので、さっさと移動し始めよう。

 移動してお昼ご飯食べて戦闘、になるかな。


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